*注意
数字による映画採点には、常々疑問を感じていたのでレビューする映画は、全て5点満点で表記してます。
糸曽賢志監督の初長編アニメーション。
同じ監督の短編との二本立てでした。
「サンタ・カンパニー」は60分の中編
クリスマスが近い年末に、片親で父親も不在がちの小学生女子が、突然ノルウェーにあるサンタ・カンパニーの仕事をする事になり、同い年の男女と延滞したクリスマスプレンゼントを届ける為に冒険に出る。
「コルボッコロ」30分の短編
和中の混ざった世界観のお城に住む、身寄りのないお転婆(死語)な姫様が、禁断の場所で拾ったメロンに羽根の生えた生物と共に街と城の秘密に迫る。
正直に言えば、どちらもあまり見所のない作品。
お話も雑で映像や美術や設定も最近の進化した作品に比べると凡庸。
サンタ・カンパニーの劇中で沢山のサンタクロースが世界中の子供にプレゼントを届ける設定なのだが、途中に謎の生命体が妨害の為に攻撃を仕掛けてくるので、注意するようにと説明されるなど、色々とツッコミどころや穴も多い。
糸曽賢志監督が作品全体のストーリーや脚本などの核となる部分を担当していると思うが、もう少しブラッシュアップしてほしい。
個人的に、アニメーションに求める素晴らしいビジュアルやアニメーターの手腕を見られる動きの気持ち良さが無くて、特徴が感じられない。
子供向け作品だか、宮崎駿や高畑勲や富野由悠季は、子供に向けて楽しさや夢以外の毒味など含めてキチンと創作していた。
例えば40年以上前の高畑勲と宮崎駿コンビの児童向け短編アニメーションの「パンダコパンダ」なとは、当時ブームだったパンダを素材に、ありふれたお話をとても高いクオリティで創作していたので、今観ても驚く楽しさに溢れている。(となりのトトロはこれのリメイクな感じ)
しかも名前も書きたくない吉本芸人が、またステレオタイプな関西弁の荒くれトナカイをステレオタイプに演じているが、意外性もない。下手だしノイズになる。
個人的には、キャラクター原案のイラストレーター左氏の魅力的な絵をもう少し丁重に動かして欲しかった。
五月蝿い見巧者が観ると色々と文句も出るが、小さなお子さんなら楽しめるのでは?と思いたい。
しかしこれが、アナ雪と並んで上映されるのも・・
でも作品のテンポ自体は、悪くないので上映時間が、短いのもいい。