劇場公開日 2020年8月21日

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「泣き所は?」糸 モンブランさんの映画レビュー(感想・評価)

0.5泣き所は?

2020年10月2日
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鑑賞方法:映画館

瀨々監督の楽園が素晴らし過ぎたので、とても期待していた作品。
興行成績も良さそうで安心出来るかと思ったが、暴力シーンは多少あるものの、いわゆる不快シーンがほぼないのにもかかわらず、こんなにも酷い作品を観る事になるとは思わなかった。
直前に観た、窮鼠の内容が余りにも酷かったので、そういう意味ではかなりハードルが下がっていたのだが、それを大きく超えたワースト作品。窮鼠にしても内容観て判断して評価してるのか疑問な程評価が高くて驚く。

いかにも泣かせようとしてる作品なのに全く泣けない。
主役の菅田さんの作品はちゃんと観た事が殆どなく、ドラマで少しだけ観た時に熱演しているイメージだった上に、演技力あると聞いていたので、こんなにも演技してます風な演技をするとは思わなかった。菅田さんの演技が自然だったのは叫ぶ時と子役と演技している時のみ。
青くて痛くて脆いの上映が終わってしまいそうだったので、最初に青くて、次に窮鼠、そして糸の順番で連続で観たが、先の2作品の自然な演技の後では余りにも観るに耐えない演技だった。
小松さんは以前の作品含めあまり印象が良くなかったが、宣伝を見た時に菅田さんが小松さんは映画に映える様な話をされていたので、これも期待していたが全く映えていなかった。映画ばかり出ているからお世辞だったのだろう。とにかく気持ちが全く伝わらない演技で愕然。食べているシーンも戻してるみたいな演技でこちらが気持ち悪くなった。
小松さんの役の子供時代を演じた子役の子は良く似ていた。ホクロは描いて合わせたのだろうか?こんなによく似た子を見つけたのは凄いと思う。
子役は男の子2人と菅田さんと榮倉さんの子供役の子がとても演技力があって、これから楽しみになった。

それにしても本当に同じ監督なのであろうか?
楽園はとても心理描写を大事にしていたのだが、糸はご都合主義が多く、演者の演技力がなさ過ぎて泣いてるシーンで気持ちが離れた。
唯一泣きそうになったのは二階堂さんが泣くシーン。しかし、すぐに演技してます風の主役にカメラが切り替わってしまい、気持ちが冷めた。
抜群に良かったのが斎藤工さんと二階堂ふみさん。物凄く素晴らしかった。この二人が主役だったら評価は全然変わっただろう。二階堂さんが友情出演だったのには驚いた。

そして北海道、東京、沖縄、シンガポールと色々出てくるが話の流れからすると違和感あり過ぎて、ただ制作費で旅行したかったのかと思う程だった。特にシンガポールは全く要らなかった。ネタバレありのレビューも後日追記。

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モンブラン