気狂いピエロのレビュー・感想・評価
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愛は儚い
これまた詩的で刹那に生きる物語。個人的には「勝手にしやがれ」の初期衝動が好き。
たとえキスしても、況してや恋人で有ったとしても女を留める事は出来ないんやなー。それでもロマン主義で一部から全体性を引き出す事で何とか成り立つ危うさを秘めたのが愛。
単純で深い
自由奔放なマリアンヌに恋してしまうのは分かる気がする。
でもそれは危険なこと。
深読みすると、自由な意思を貫くのはけして簡単ではなく、自分の気持ちを最優先にするために、略奪、暴力、殺人。まるで今の時代のテロと似てる。
マリアンヌにピエロと呼ばれる彼は彼女といるのが正解なのか、家族がいるべきだったのか。
単純で、綺麗な、メルヘンチックな世界にも見える映像の中に、見たくない現実が垣間見える。
ずっと評価が高いので観たかった映画。
思っていたよりずっといい
ストーリーばかり追うときっと寝る
私見、きっと面白くない映画、いや、最後だけは笑える、最後まで無事に見切ったときの話ではあるけれど…
時間というものを超越した色彩と動きに魅せられるかどうか、ゴダールのゴダールたるものを受け入れられるかどうか、それ以外にこの作品を堪能する術はないのかもしれない。
「勝手にしやがれ」を見た後で様々なゴダール作品を吟味し、そしてこの作品を見て、その上でようやくこの作品が自分に合うものかどうかの判断がくだせる─良し悪しではなく、あくまで好きか嫌いかだけの判断しかくだせない。
理解できるか出来ないか─、確かにこの作品を理解するうえでかなりの知識を要することだろう。そして、それを身につけていない者には、この作品を正当に評価することは出来ないのかもしれない。そして、自分もその一人であり、しかも自分にはこの作品は合わないというかどちらかというと好きじゃないので、ゴダールを高尚に語ることは決して出来ない。せいぜい、最後ダイナマイトで爆死する場面を笑い飛ばすだけ。
さて、この映画でゴダールを初体験し、これはまれにみる名画だ!と断言できる強者は、天才か狂人のいずれかだと思う。いずれにせよ、誇っていい感情だ。ただ、無理をしたり勘違いをすると、おそらくつまらない作品ばかりを見ることになるだろうから、気をつけたほうがいい。
キチガイぴえろ
序盤のパーティのシーンが印象的で不穏な雰囲気もあるが話の繋がりには関係が無い。
ロードムービーに逃避行モノでミュージカルと様々なジャンルが混ざっているようで何ら関係は無くなって。
色彩が鮮やかで映像だけでも楽しめる。
ゴダールはストーリーの内容やらは評価に全く関係が無い稀な監督だと。
相変わらず天然にお洒落な雰囲気全開だが時代も70年代に近くなり服装は時代に反映されている分やはり天然に狙ってお洒落を意識していないゴダール。
自分にはまだ
全体に醸し出す、美しい雰囲気、流れる様な展開、車、ファショッン迄は解った、
女は始めから裏切り、金目的だったりしたのか?男は終始振り回されっぱなし、やはりゴダールは難解なのか、自分にはまだ、読み解く力は無い。
え?何?ん?お洒落?って思う。
全く理解出来ない。監督への芸術性や感性は奥深いかも知れないがフェアーな考えで行けば映画としては成り立ってない気がする。
何にもかもが空想的で監督がお洒落だろ的な軽い感覚な内容。一つ一つの行動が理解出来ない。男女の突発的な危険な逃亡映画でありがちなんだけど、いかんせん俺からしてみれば適当感が半端ない。映画を観るって感覚でいる人は結局?って気持ちになる。きっと監督が名監督だから良かったものの名監督でなければ何の映画でもない。やはり監督びいきで観るよりフェアーで映画は観ていたい。
感じる映画
随所に詩的表現や絵画のカット、原色を美しく使った場面など見て感じて楽しむ芸術性高い映画。
ストーリーはフェルディナン(ジャン=ポールベルモント)が退屈な結婚生活から逃れ昔の愛人マリアンヌ(アンナカリーナ)と逃避行の末、裏切られ彼女を銃殺してしまい、自らも爆死してしまうという比較的分かり易い話。
ロードムービーの中に詩や絵画、ミュージカル要素があり巨匠の作品らしさを感じさせる。
脳天気で破滅的
主人公はいたって真面目でまっとうである。
狂っているのは女であるわけだが、気づいてみると一番狂っているのはそもそも映画の視点だったりする。
すごくシンプルな話なのだが、詰め込まれている情報量がハンパではなく多く、しかも錯綜し混乱もしている。文学に対するゴダールの執着が屈折した形で随所にあらわれている。その矛先は芸術全般にも向けられる。
かといって気難しい映画かといえばそうではなくて、底抜けな脳天気とユーモアで満たされている。
北野映画のファンだが、やっぱりたけしさん影響受けてるんだなって思った。二作目からソナチネ、HANABIあたり、意識的だったかどうかはわからないが垣間見える。
この映画はなにより色がきれい。
ゴダールの手腕
主演のジャン=ポール・ベルモンド以上に、アンナ・カリーナが存在感を放っているように思えた。
アンナ・カリーナの魅力全開の作品だと思う。
浜辺で歌う彼女には惚れてまうよ。
ハサミのシーンは「ゴダール、神だわ」と思わされた。
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