マー サイコパスの狂気の地下室

解説・あらすじ

「ヘルプ 心がつなぐストーリー」のテイト・テイラー監督が、同作でアカデミー助演女優賞を受賞したオクタビア・スペンサー主演で放つリベンジスリラー。オハイオ州のとある街で孤独な生活を送る女性スー・アン。ある日彼女は、街で出会った地元の女子高生から、未成年である自分の代わりに酒を買ってきて欲しいと頼まれる。その出来事をきっかけに、スー・アンは自宅の地下室を高校生たちのパーティの場として提供するように。楽しい時間を過ごす高校生たちだったが、スー・アンの態度は次第に変わりはじめ……。共演に「ナチュラル・ボーン・キラーズ」のジュリエット・ルイス、実写版「美女と野獣」のルーク・エバンス。

2019年製作/99分/アメリカ
原題または英題:Ma

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映画レビュー

3.0確かな魅力はありつつも、所詮は低予算といった仕上がり

2025年6月14日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

単純

カワイイ

【イントロダクション】
ブラムハウス・プロダクション発、テイト・テイラー監督・脚本によるスリラー。
高校生達にパーティー会場として自宅の地下室を開放してくれる女性の隠された姿の恐怖を描く。謎の女性スー・アンを、アカデミー賞助演女優賞受賞のオクタヴィア・スペンサーが熱演。
その他脚本にスコッティ・ランデス。日本では劇場未公開。

【ストーリー】
離婚により、故郷であるオハイオ州に越してきたエリカ・トンプソン(ジュリエット・ルイス)と娘のマギー(ダイアナ・シルヴァーズ)。マギーは新しい学校生活に馴染み、不良仲間のハーレイ(マッケイリー・ミラー)、チャズ、ダレル、そしてマギーに想いを寄せるアンディ・ホーキンスと親しくなる。

ある日、アンディ達はパーティーを楽しむ為に酒を求めていたが、未成年である彼らは酒を購入する事が出来ず、酒屋に入っていく人々に声を掛けて代理購入してもらおうとするが、悉く失敗に終わっていた。マギーの番となり、やはり失敗に終わるかと思われたが、偶然通り掛かったスー・アン(オクタヴィア・スペンサー)の協力を得られ、無事に酒を購入する事が出来た。スー・アンはアンディの運転していた車に“ホーキンス警備社”のロゴを確認し、ネットで彼らのアカウントを探し当て、彼らが酒を飲んでいる事実をアンディの父ベン(ルーク・エヴァンス)に密告した。

後日、スー・アンはマギー達を自宅の地下室に招き、酒と食事を振る舞った。気さくで心優しいスーの振る舞いは評判となり、スーは高校生の間で“ママ”と呼ばれ人気者となった。しかし、スー・アンは次第にマギー達にしつこく付き纏うようになり、鬱陶しく感じるようになったハーレイは、インスタライブで仲間達に「ママをブロックして。クレイジーな女だから」と呼び掛ける。スー・アンは新しいアカウントを開設し、マギー達を呼び出して「実は、私は癌なの」と告げる。

後日、スー・アンの勤務先である動物病院にベンがやって来て、彼女をディナーに誘う。だが、それはベンが社用車に仕掛けていたGPSによって、スー・アンがアンディに酒を飲ませていた事実を把握しての警告が目的だったのだ。
何故、スー・アンは高校生達を自宅の地下室に招くのか。そこには、彼女が高校生時代に受けたイジメが関係していた。

【感想】
先日、Xにて偶然本作の続編製作の情報を目撃し、邦題のインパクトやあらすじの面白さから興味を持ち鑑賞。

主演にオスカー女優のオクタヴィア・スペンサー、脇を固める出演者にジュリエット・ルイスやルーク・エヴァンスと、出演者は割と豪華であるが、製作費はたったの500万ドルだというから驚いた。製作費がたったの500万ドルと超低予算だった為、世界興収6,000万ドル強でも十分大成功と言え、だからこその続編製作決定なのだろう。

しかし、内容自体はサイコパスというより、トラウマのフラッシュバックによる突発的な殺人という印象が強く、また高校生時代のイジメという、娘・息子達の年齢を考えると軽く20年は経っているであろうトラウマの復讐としては、肝心の加害者達ではなく、その子供達の方が割りを食っており、イマイチ納得が行かない。また、復讐内容としてもインパクトが弱い。

てっきり、積年の恨みを募らせたスーが、自宅の地下室に様々な仕掛けを施し、子供達をはじめ加害者達を次々と誘き寄せては葬り去っていく、又は捉えられた子供達が脱出を試みるといった作品を期待していただけに、物語のエンジンが掛かるのが残り上映時間30分辺りという物語後半からという点含め、色々と肩透かしを食らった。

だが、主演のオクタヴィア・スペンサーの演技は素晴らしく、彼女が普段演じる気のいい女性キャラ(本人としては、そうしたキャラばかりのキャリアに変化が欲しかったのだそう)が、次第に狂気を滲ませていく姿が印象的だった。特に、目の演技が素晴らしく、マギーを見つめる際の目に光の無い虚無の表情や、ベンに対する愛憎入り混じった歪んだ表情を浮かべる姿は恐ろしい。

しかし、本作最大の収穫は、マギー役のダイアナ・シルヴァーズと、ハーレイ役のマッケイリー・ミラーという、若手美人女優の存在を知る事が出来た点だ。正直、彼女達のおかげで画面が持っていた部分も多く、それが本作をギリギリの所で成立させてくれていたように思う。

【実は続編向きの作品】
ラスト、スーはベンの遺体と共に、炎に包まれる自宅の寝室で息を引き取ったかのように見える。しかし、死の瞬間を直接描写したわけではないので、なるほど、続編にて如何様にも復活させられるわけだと思った。
というより、実は本作は続編でこそ真価を発揮出来るのではないだろうか。何せ、今ようやく下準備が完了したかのような状態なので。

スーが殺人によって長年せき止めてきた怒り・恨みの箍が外れた以上、この先はいくらでも殺人鬼として振る舞えるはずだ。だからこそ、続編では今回生き残ったメンバーに次々と復讐を果たそうとするサスペンス・スリラーなんかは王道だろう。また、本作のラストとの繋がりから、顔や皮膚に火傷を負っての復活でも面白いだろう。

肩透かしと言いつつ、続編がどのような物語になるのかは、非常に楽しみである。

【総評】
オクタヴィア・スペンサーの演技力、若手女優陣の活躍と、確かな魅力も秘めていた。しかし、いくら低予算にしてももう少し物語に動きや捻りが欲しかったのは間違いない。

とはいえ、続編で果たしてどのように化けるのか(流石に、続編は予算も増える事だろう)。過度な期待はしないまでも、今後の展開に注目したい。

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緋里阿 純

3.5娘がかわいそう

2025年6月11日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

前半全然怖くなくてこんなもんかと油断していたら後半からサイコパスおばさんが暴れ出し一気にホラーへ。おばさんの学生時代に受けたむごすぎる体験があんなサイコパス女を生み出した。またおばさんが自分の娘に対してミュンヒハウゼン症候群もあったように思うがとにかく娘が可哀想

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ゆうき

3.0マー

2025年1月26日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

突然の殺人にびっくり。

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ABCD

3.5怖いと言うよりは、惨めで悲しかった!!

2025年1月8日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

怖い

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𝖒𝖚𝖓𝖆𝖈𝖞

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