「あの時どんな思いだったのか」朝が来る ゆり。さんの映画レビュー(感想・評価)
あの時どんな思いだったのか
特別養子縁組の支援団体、”ベビーバトン”、養親に課される主な条件は二つ。
①子供の小学校入学までに、養親であることを必ず告知すること。
②養親のどちらかが子供の養育に専念すること。
①については理解できますが、②については、要するに専業主婦(夫)になれという事なので、時代遅れな気がしますが、実際そういう条件を付ける団体はあるそうです。
また、本作では、特別養子縁組した子供を実親に返す事は出来ないとなっていますが、自治体や団体によっては、実親が引き取りを希望し、その方が子供の幸せになると判断された場合、返さなければならないという方針を取っているところもあります。
本作は最初のうち、説明がくどくてつまらないと感じました。夫婦の会話はそれほど面白くなく、中学生の恋愛は、どうしてそんなに好きなのか分からず、やたらいちゃついていて話が中々進まないのです。
夫と同僚の居酒屋シーンは好きです。
でも、ひかりの妊娠が判明し、夫婦が養子を迎えようと決心してからは、丁寧な描写が逆にとても良かったです。景色、音、光、起こった事柄をじっくり描きます。ひかりが見て、聞いて、感じたことをこちらも追体験しているようでした。母親の葛藤なども共感できます。
朝斗が来てから夫婦の絆は一層強まり、ひかりが関わることでそれぞれがより成長していく、そんな良い映画でした。
ただ、時間が長すぎです。採石場のシーンは要らないと思ったし、十代のラブシーンを延々見せられるのは辟易しました。たとえ彼らが14歳でなく、18歳だったとしても、です、
ゆり。さん ゆり。さんのレビューやコメントを きっかけに 自分のレビューには書いてなかった ひかりの親について あれこれ考察することが出来て 親になるという事は難しいと改めて感じました。里親側の苦悩を描いた作品では、「はじめまして。愛してます」という尾野真千子さん主演のドラマがあり、そのドラマでは5歳?児を養子にする話なので、「朝が来る」とは 全く違うのですが、これも 非常に考えさせられた秀作でした。
コメントたくさん 本当にありがとうございますm(__)m。これからも よろしくお願いいたします😊
ゆり。さん 遅くなりましたm(__)m。「114歳の母」の頃 ちょうど子供達も同じような年頃だったりしたので、明日は我が身かも?という気持ちで観てました。子供達も…多分…? このドラマでは三浦さん演じた少年は子供を産んで欲しかった?ような?でも、少年の親が猛反対してた記憶があります。結果 二人は別れさせられ 志田未来さんは一人で(親元で)育てる…ことに。自分の子供達が無事 (未成年て妊娠すること、させることが無く)成人を迎えた時は安堵しました。私は 十代の妊娠は もし一緒に暮らしていたら尚更 親にも責任があると思うので…ひかりが姉ばかりを褒める親に寂しさを感じて 好きな男の子にのめり込んだような気もして…もっと親は自分達のことを反省するべきではないかな…と思いました。ひかりも最初は子供に対して責任や愛を感じなかったかもしれませんが、自分の中で育って行くうちに愛情が芽生え、産んで我が子を見て愛しさは益々大きくなったと思います。そんな我が子の気持ちを親は見ようともしてなかった気がします。
里親夫婦にも ガッカリだったし、残念な気持ちになりました。
「14歳の母」は観ていないんですが、志田未来さんと三浦春馬さんですよね。観ておけば良かった😢本作のひかりは、性行為をした時も、妊娠が分かった当初も、子供を産むということを真剣に考えてはいませんでした。中学生だから当たり前でしょうが。強い決意で育てたいと母親に訴えたら、母親の態度も違ったと思うんです。私は出産したことがないから、想像です(汗)。そのひかりがだんだん母親になっていくところは良かったと思います。
光の性格を 母親は見てないと思います。光が もし 妊娠を嫌がり、子育ても出来ない、子供がいなければ、自分は助かると思うようなサバサバした女の子だったら このような成り行きでもよかったかもしれませんが、光は赤ちゃんを何とかして育てたかったと思います。それには 家族の協力が必須ですし、周りの目を気にしない精神力が家族に要りますね。「14歳の母」では、母親は娘とぶつかりながらも、最後は娘の意思を尊重して 見守りながら、手を貸す事はせず、娘に育てさせていました。なかなか現実的ではないかも知れませんが、そういう事が偏見無く出来る世の中だったら良いなと、この映画を観て思いました。もし、将来の心配と言うなら、娘の努力次第で 高校卒業の資格も取れますし、子供が小学校に通う頃になれば、大学に通う事も可能かもしれません。まだ その頃だって21歳くらいなんですから。この光の家族は 娘の為という理由だったけど、光はその後、闇に彷徨う結果となってしまったので…失敗ですし、光を本気で探すこともなかったように思います。母親達は…結局 自分達の立場の為に赤ちゃんを引き離したと感じます。
ゆり。さん 共感をありがとうございますm(__)m。私は 光の母親の行動は分かりますが、親戚に言うのは どうなの?と思いました。何故 言う必要があったのか…もう 他人として育つ子供は相続の関係も無いのでは?もし、そうだとしても、もっと光が大人になってからでもよかったのに…。母親のデリカシーの無さに 光に同情してしまいました。家を出たくなるのも分かります。
私がレビューに書いた”母親の葛藤”には、佐都子とひかりだけでなく、ひかりの母親も含まれます。娘はのぼせ上っていて、親に反抗して意地になっているが、気持ちが冷めたら後悔するだろう、と大抵の母親は思うのではないでしょうか。彼女は相手の男の意思をちゃんと確認しているし、娘の将来を見ています。ひかりは時間をかけて、ちゃんと母親になり、それは感動的ですが、そうならない人も当然居ますから。
ゆり。さんへ
コメントありがとうございます。
ほんとに中島ひろ子の演技は良かった。リアルすぎて。
俺も普通の親ならそうするな~と感じたので、たぶん大多数の母親を描いたものなのでしょうね。お姉ちゃんはどうかな~とは思いましたが。