男と女 人生最良の日々のレビュー・感想・評価
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愛を見る
1965年の年末に出会った男と女の53年後を描いた映画。女の元に男の息子が訪ねてくる。別々の道を歩んだ二人。今、記憶が薄れた男は施設に入り、女は小さな店を営み幸せに暮らしていた。女は男の元へ。男は多くの女性を愛したが、今でも女の事を深く愛していた。男の見る夢は女との日々だった。
有名な1966年公開の映画を観ていなくても成立するが、人生最良の日々鑑賞後に観ても逆に二人の日々が浮かび上がると思う。この映画の後半、男は愛のために早朝のパリの街を200Kmで走ったと語り、上手く別短編の映像を挿入していた。元の9分の短編も一見の価値あり。凄いです。
2019年の公開時にこの映画を観た。
年月を重ねたが、あの二人がそこにいた。
それから5年、6月18日の早朝、パリの自宅でアヌーク・エーメが亡くなった。
美しい人だった。
※
再会は心を揺らす
アヌークエーメ扮するアンヌは、かつてジャンルイトランティニャ扮する元レーサージャンルイに愛してると電報を打った。ジャンルイは、年老いて老人ホームで日々過ごしていたところ息子がアンヌを捜し当てた。
かつての恋人から求められたら人生の終盤であれば受けてくれると嬉しいだろうね。時間を持て余してる老人にとっては知人が訪ねてくれたら幸せな時間だろうがボケてると分からないのかも。想いの彼女本人が来ているのが分からないのは悲劇だな。でもここではゆったりとした流れでフランス映画の良いところが存分に出ていたよ。
本来再会は心を揺らすものだ。果たして自分の時はどうなるかな。家内に先立たれたら大変だし、老人ホームも確かにかなわんな。将来同級生らみんなで同じ老人ホームに入ろうと同級生のスナックで盛り上がっていた事があったが、それならいいよね。この映画の様にかつて好きだった女性がそばに来てくれるのはひとつの夢かもしれないな。
当時を思い出す。そして自分の人生も。
実に53年ぶりの再会。
それもキャスト、スタッフも当時のまま。
これ自体あり得ないシチュエーションです。
それだけでも大変貴重な作品になりましたね。
男と女は中学生の頃名画座でみました。
やはり50年以上が経っていたんですね。我ながらびっくりです。
当時、大人の恋愛映画として衝撃を受けた映画でした。
今でもベスト10には必ず入る映画です。
ルルーシュの流麗なカメラワークとフランシスレイの音楽。
それは、当時自分にとって、フランスとの初めての出会いだったかもしれませんね。
後々の、映画好きに拍車をかけた作品だとも言えます。何しろ立て続けに3回みた記憶が。。。
マセガキだったんですね〜こんな世界に憧れるなんて。
久しぶりに出会えば、もちろん年月の残酷さを感じます。
でもそれは自分も同じ。
一生忘れられない恋って、成就しないから美しい思い出として心に残るんですね。
結婚して夫婦になったら、映画化の意味がないですからね。
自分も過去の色々な記憶を呼び起こされ、またそれほど先でもない主人公の年齢を考えると、とても感慨深く見ることが出来ました。
施設に入って死を待つだけの男にはまさに、最良な時間のプレゼントでした。子供とは仲良くしておくものですね。
もちろん、第一作観た方には必須でオススメです!
また、好きな女優のモニカベルッチがちょいと出てくれたのは嬉しかったです。
何だって?87歳と89歳?
アヌーク・エーメが美しいと思った事は覚えていた。もう30年以上も前。53年後の今でも美しくカッコ良い。トランティニャンも然り。監督も然り。
男と女を見たあの頃はフランス映画を見る事がクールだと思っていたから、すでにかなり古い映画だったこの作品も見ていた。雲を掴むような、良くわからない映画くらいに思っていたと思う。
今回、この奇跡みたいな映画を見て、もう一度オリジナルを見ようと思った。
アヌーク・エーメやトランティニャン、監督だけでなく、子ども達も本人が出ているなんてすごいの一言。
アンヌがジャンに会いに行って話しかけるところが特に素敵。
押し付けない、期待しない、受け入れて楽しむ…
歳を重ねることで得られる(と推測している)人間の美しさが、フランスの美しい田舎の景色の中で更にキラキラと輝いていた。
これは自立した男と女の人生の物語だと思った。実にフランスらしい。みんな誰かに依存していなかいから清々しい。
「どんな仕事をしてるの?」
「結婚は何回?」
こんな会話をさらりとするところもカッコ良い。
この映画を53年前とほぼ同じチームで作った、つまり、平均年齢80歳くらいで作ったとなると、その年代の人達を侮ってはいけないと心から思った。
私の目指すはこれだっ!
健康に姿勢良く、赤ワインを飲んで、映画を見続けようと誓った。
幸福に老いた自分を確かめる
二人の会話の間合いが当人たちがそこに至るまでの時間とそれぞれの歴史を埋めながら噛みしめているようで、痺れました。
この作品を観て自分のことを振り返り、自分の場合はたった40年前のことではあるけれども、同じように命を賭けて恋をしていたなぁと幸福感の中で陶酔できることを喜べて、それがほんとに嬉しかった。
観賞後余韻に浸っていたら、あの当時の彼女ではない奥様に何を惚けているのかとバカにされ、それがまたそれで良かったりしました。
冥土の土産
『男と女』を鑑賞したのは、確か高校生の時。どんな内容かもあまり覚えていなかったのですが、こんな話だったんですね。ロマンチックだなあ。人生のラストには、最高ではないですか。あの世には何も持っていけないので、冥土の土産は自身の美しい思い出が一番ですね。
感動しました、酔いました
全然下調べや評判を知らずに昔のと続編の2本立てを観てきました。ダバダバダ、ダバダバダを聴いてこれかーと気付くほどの無知者です。
初めからのめり込む程の感動。素晴らしさ。自分が14歳の頃にこんなに大人のラブロマンスが日本で上映されていたなんて知らなかった。今観ても色褪せてない名作を、しかも続編も続けて観れて幸せでした。キャストも同じである事は後でこのサイトで知りました。53年の刻を経て更に更に感動する作品です。上映館の配慮なのか一本目のラストはエンドロールは無くパッと照明が付き続編に対する期待が盛り上がりました。神戸パルシネマしんこうえんさんありがとう。
歳をとっても気はハタチ💦なのです。
この映画の制作のニュースを知ってまず驚いたのは、
え、あの2人は結局一緒にはなってなかったの?ということと、
やっぱり監督、主演の2人が揃って存命だったことですね。
50年以上の年月を経て2人が顔を合わせるなんて、
いや〜、粋な演出でした。
美しいひと、と言われて、アンヌに「もう歳よ」なんて言わせない。
フランス映画です💦 流石。
それぞれの道を選択した理由がよくわかりました。
特に前作に思い入れのある世代ではなかったのですが、
本当に前作はオシャレな作品でした。
でも個人的にはジャン=ルイ・トランティニャンは
絶対「Z」の若き検事です‼️
人生最良の日々とは
1966年公開!?の「男と女」を以前観たときに感じた靄っとした気分より、本作の方が分かりやすかったかも。
たぶんに歳のせいかもしれないけど、50年以上前と現在と主人公の世界とが交差しているのが切なさでもあり痛々しさでもありユーモアでもあるような気がする。
男と女の愛が描かれたフランス映画って、私に無いものを感じて入り込めないけど、本作はまもなく訪れるかもしれない世界でリアリティーを感じたから面白かった。
スタッフ、キャストが「男と女」と同じだから、前作へのオマージュやリスペクトを感じたせいか違和感がなかった。
本当に原題の「人生最良の日々」って、こんな感じかもしれないな。
主人公の二人とも、とても素敵だったわ~
でもフランス映画は今一つ苦手なので★-0.5.。
これぞ、フランス映画!!
いやぁ~素晴らしい。
50年経って同じ監督で、同じ俳優で、
続編(で良いのかな?)を撮るって、
それだけでもすごいことなのに、
それが、とても良くって、
とてもステキでカッコいいって、
なんなんだ!
音楽はもちろん、セリフひとつひとつ良いんだよな~。
これぞ、フランス映画!!
アンヌは歳を重ねても、登場シーンから
惚れ惚れするぐらい魅力満載だったんだけど、
施設で車椅子に座るジャン・ルイは、
ありゃ大丈夫?な年老いた感じだったのに、
アンヌが訪ねてきて話すようになったら生き生きし出して、
やっぱりこりゃモテる男だわなオーラが出だして、
俳優ってスゴっ!てなりました。
女の人と話すときの顔が、本当に女の人好きそうな顔になるのも、
上手いなぁ~って感動すら覚えましたもの。
50年の離れ離れの時間はあったけれども、
二人の愛の強さが再び巡り合わせ、
今度は離れることなく適度な距離感で、
一緒に過ごす静かな未来への希望が見えて、
ふんわりと心が温かくなりました。
ぜひオリジナルの作品を見てから
まずはスタッフが存命だったことに驚愕、ドービルの海岸の遊歩道が当時のままなのがうれしい。
アンヌの乗っているクルマも泣かせるし、ルルーシュ監督の一ひねりで「え~マジか、どうなっちゃうんだ!!」と言う一瞬の展開もあったり、娘の「エレナ」との会話シーンもすごくいい、ラストシーンはホントの最後まで見てしまった。 「男と女」「男と女Ⅱ」を見て良かったと思う人は、ぜひ見て下さい。
究極のラブロマンスの53年後の再会
1966年名作恋愛映画「男と女」の続編。
スタッフ&キャストが再結集し、なんと、前作の主演が同じ役柄を演じ、53年後の2人の物語を過去の映像を散りばめながら描いた。
前作のあと二人は別れ、別々の道を歩んできたが53年ぶりに再会した。
普通は53年という長い年月の再会で相手の容姿や現況に幻滅し後悔するのでは?ところが、この映画は違った。さすがフランス映画の傑作、究極のロマンティシズムの53年後の再会に、過去の若い二人、そしてまだ幼かった彼らの子供たちの姿の映像が散りばめられ、涙がこぼれる。あの音楽が一瞬にして時を引き戻した。
あ~50年後の再会を夢見てしまう。
夢見てももう遅い。過去にラブロマンスが無いのだから。
死ぬのは税金を払うようなもんだ
認知症を患い、過去を思い出したり、昨日のことは忘れたり、ジャン・ルイの症状はまだ初期段階なんだろうけど、冒頭に出てくる老人たちのボケ防止クイズが難しいのよ!あ、ド・ゴール政権?ミッテラン?フランス人ってそんなに年号まで覚えてるものなのですか?わかりません…というか、俺もやばいです(汗)
53年の年月はどこまで風化してしまうのだろうか。アンヌはしっかりと記憶しているのですが、ジャン・ルイとは結局別々の道を歩んでしまった負い目もあるし、ジャン・ルイにしてもアンヌのことは覚えているのに会っても誰だかわからない状態。ここで「わたしがアンヌよ」と言わないところがニクい!
何度も通って記憶を取り戻そうとするより、勝手に思い出話を語らせるアンヌ。そしてジャン・ルイの夢や二人の思い出映像が流れるところがすごくいい。『男と女』の音楽も何度も流れるし、つらい場面は流さないし、今生きてることが最良ならそれでいいと感じさせる脚本も良かった。
タイトルに書いた「死ぬのは税金を払うようなもの」というのはジャン・ルイの言葉。一方のアンヌは「一人だと死が怖いけど、二人になったら相手が死ぬのが怖い」と死生観の違いを訴えてくるのも興味深いところでした。
ダバダバダより歌詞の歌がいい❤
なんて美しく素敵な、ザ・フランス🇫🇷映画。前作は見ていないのですが、十分に楽しめました。それにしても、二人の服、ストールや帽子、そして会話の素敵なこと!そして車!青春と恋の思い出に車は欠かせないと確信しました。彼が超スピードでパリの街を走る映像はそのまんま、彼と彼女と私たちみんなの人生…と思ったら、なんてはやすぎる…と少し悲しくなりました。
あと、自分一人だと死が怖い、でも二人で居ると相手が先に死ぬのが怖い。この台詞には心が痛くなる位、同じ気持ちになりました。
良さは観終わってからジワジワ
残念ながら前作を知らない。映画館は年配の男女で埋め尽くされていて、多分前作に思い入れがあってこられていた方が多かったのではないだろうか。まっさらな知識で本作を観ての感想は、前作の若い2人の俳優と音楽の美しさに心を奪われました。ぜひ50年前の「男と女」を観たい。でも今回の映画に関しては老人の悲哀がリアルすぎて楽しめなかった…と思って帰宅しました。でも時間が経って考えてみると、人生の宝石のような瞬間を抱き続けることができることは素晴らしい事だなと気がつきました。監督がインタビューでこう言ってます。「すべての人は死にゆきます、いろんな道を通ってですが、最後はみな同じところに行くのです」人生の最後に、胸が熱くなるほど幸せな記憶を思い出せるようにしたい。
年老いて再会した二人の姿に感動
1966年の『男と女』の続編。53年が経ち、アンヌ(アヌーク・エーメ)とジャン・ルイ(ジャン=ルイ・トランティニャン)が再会を果たした。
フランシス・レイの音楽にのせて映像が舞う恋愛映画の金字塔『男と女』。カンヌやアカデミー賞(外国語映画賞)を制し、恋愛映画ながら「傑作」という言葉が似合う稀有な作品だった。
前作のあと二人は別れ、それから二人は会っていなかったようだ。
まともに歩けなくなり、記憶の混濁が激しくなったジャン・ルイ。彼がいる老人ホームを訪れたアンヌは彼女への深い思いを知った。
これは究極のロマンティシズム。散りばめられた過去の映像、若い二人、そしてまだ幼かった彼らの子供たちの姿に落涙。あの音楽が一瞬にして時を引き戻した。
サプライズはジャン・ルイの娘として老人ホームを訪れた『イタリアの宝石』モニカ・ベルッチ!彼女の『美』が今作に花を添えた。
前作の雰囲気を損なうことなくそのまま引き継がれている。思い出が美し...
前作の雰囲気を損なうことなくそのまま引き継がれている。思い出が美しいのはジャン・ルイの記憶が曖昧だからか、別々の道を歩んできたからだろうか、、。
運命の人。
運命の人とは何歳になっても、色んな形で再会する。
女も男も、頭の中でずーっと忘れられない相手がいる。
そこまで惹かれ合うのはやはり運命なのでしょう。
いくつになっても、恋をしてキラキラしたいと感じた作品でした。
全32件中、1~20件目を表示