Winnyのレビュー・感想・評価
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現代の魔女裁判
ドキュメンタリー映画の真骨頂
自分のためではなく、他人のため、世の中のため、未来のために信念を貫いて戦う男達
WOWOWの放送にて。
公開時、とても興味があったのにタイミングが合わず劇場で鑑賞できなかった作品。
早すぎた開発をしてしまった天才技術者と弁護団の闘いを実話に基づいて描いている。
当時かなりの騒動だったと記憶するが、事件の内容はあまり理解していなかったし、一審判決後7年間も闘い続けていたとは知らなかった。
純粋でお人好し、世間知らずのようで社会の問題点には着目している。そんな技術屋を東出昌大が素のように演じている。
エンドロール後に金子勇氏ご本人のインタビュー映像が映し出されると、〝そのまんま〟じゃないかと驚く。
ややぎこちない関西弁で三浦貴大が執念の弁護士 壇俊光を好演。
予告編でも使われていた「ナイフを作った人を罪に問えるか」という問は、いわゆる刑事訴訟の不文律のようなものだと思う。
壇弁護士が権力に立ち向かう原動力は、この不文律を脅かしてはならないという強い信念だろう。これを許せば開発者は萎縮し、新しいものは生まれなくなってしまう。
「この逮捕が間違っていないと胸を張って言えますか」毅然と検察を問い詰めるこのセリフも予告編に使われていた。
壇弁護士がこの闘争の手記を著しているらしいが、残念ながら未読。そこに書かれているのかどうか知らないが、もう一人の信念の男をこの映画は並行して描いている。
警察署での裏金作りが常態化していた愛媛県警を告発する仙波巡査部長、演じるは吉岡秀隆。
彼の原動力は、日夜懸命に公務を果たす警官たちの尊厳を守ることだ。
領収書偽造に協力する若い巡査に「そんな罪を犯した者が、1,000円の物を盗んだ人間を捕まえて調書がとれるのか」と、仙波は問う。
Winnyを使ったハッカーによって警察の情報が漏れたことが金子逮捕の裏側にあったのだが、愛媛県警の不正の証拠を世間に曝したのもまた、Winnyハッカーだった。
一見無関係な愛媛の騒動がWinnyで結びつくが、仙波と檀たちが交錯することはない。
マスコミによる偏った報道も描かれている。
実際に、Winnyが危険なソフトであるかのような報道が当時はされていたと思う。
仙波巡査部長が何者かからの脅しや嫌がらせに合うが、これも実際にあったのだろうか。
裁判で、金子はWinnyが匿名性を担保することで告発者を守ることができると説明する。
現代、ネット住民たちが匿名性を武器に根拠のない誹謗中傷を繰り返していることは、皮肉だ。
凡人相手じゃ勝ち目ない
❇️ナイフで殺人事件発生!ナイフを作った人は罪になるのか‼️
🇯🇵2003年
ファイル交換と電子掲示板構築ソフトができるソフトを2ちゃんねるの住人などと相談しながら作った金子さん。(サイトネームは47)
このソフトが動画やゲームなど誰でもダウンロードできる為、ユーザーが一気に広がり、著作権問題で億単位の損害など社会事件になりる。
違法のアップロードやダウンロードの人達だけではなくこのソフトを作った金子さんが逮捕されてしまう。
❇️ナイフで殺人事件が起きた。
ナイフを作った人は罪になるのか‼️
★彡プログラミングが大好きで無垢な金子さんの事件の裏話に迫る。
◉71C点。
★彡金子さんが悪くない事は判りましたが、実際、違法ダウンロードやアップロードの事件も観たかったです。無罪が薄れてしまうのでしょうがないかなぁ⁉️
🟢感想。
1️⃣Winnyのポテンシャルや使い道は凄かった❗️
★彡初心者には違法ダウンロードソフトだとしか思っていなかった。当時金子さんは頭の良いハッカーにしか思えなかった印象です。
2️⃣金子さんの人柄や思いが垣間見れる❗️
★彡まさかの地味そうな性格でお金よりプログラミングを印象させる。
3️⃣当時の金子さんのイメージや印象が変わった‼️
★彡警察の闇も含めて、冤罪を晴らす事は本当に大変な事だと思いました。
🥺😱🧑🏻💻👮🏻♀️👨🏻⚖️🧳💻⚖️📃📝🈚️🌐
《 出る杭が打たれない社会であるために 》
まだ二十代の長編映画3作目位の松本優作 監督が撮った史実映画。
主要役者他、渡辺いっけい、吉田羊、吉岡秀隆も良かったが、吹越満がとても良くて初めて吹越満を格好いいと思った。
ファイル交換ソフトのWinnyの事件は覚えている。
1、違法利用者が悪いが、開発者も悪いのか?
2、開発者に悪意はあったのか?
3、開発者が逮捕された!
4、開発者に出る判決は?
5、有罪判決が言い渡された!
ここまではリアルタイムでNEWSで見てた。
しかし、それ以降はこの映画で知った。
何故 知らなかったのだろう、多分マスコミがあまり取り上げ無くなったからだろうか?
自分が無関心になったからか?
※当時、著作権違反で映画をWinnyで違法アップされた映画界側が本作を映画化する事にも意味が有る。
※壇俊光 弁護士が裁判シーンを監修したらしい。
※役者が演じながら付けてた眼鏡やカメラは本人が使ってた本物を借りてたらしい。
※主人公の金子勇さんは1970年生まれで茨城大学の工学博士を歴て日本原子力研究所で働いてた天才の方らしい。
※昔、裁判の傍聴を休日に行ってた時期が度々あった。とても良い経験だった(不謹慎だとは思わない)。また行くか、、、と思う。
未来を先取りした技術
あっという間に観てしまった
なんだろ、ほんとに
主人公の「いい人」感と
警察の「やなやつ」感と
そしてこれが実話という恐ろしさとで
とても興味深く観ているうちにあっという間に観終わってしまいました
俳優陣が素晴らしかったのでしょう
いい映画でした
しかし日本もったいないですね…
YouTubeもTwitterもfacebookも
もしかしたら日本人が先に違うものを作っていたかもしれなかったと思うと…
金子氏の人生と引き換えに勝ち取った自由
Netflixでおすすめされたので視聴。
私が小学生のころにWinnyなど、いろいろなツールが流行し、音楽や映画などを無料で入手できるようになった気がします。
Winnyの存在は知っていましたが、本作を観るまで事件の詳細は知りませんでした。
本作の事件に限らず、日本の司法は証拠を厳格に審査して判決を出します。
そして、検察官は確実に有罪を取れると確信できる事件しか起訴しません。
それゆえ、警察は有罪のカギとなる「自白」を引き出すためにあらゆる手段を使います。
その手段が人権を無視した暴力や恫喝となり、被疑者は自白を強要され、ありもしない証拠が捏造されます。
それが問題視され、取り調べの可視化が導入されたのがごく最近の話です。
しかし、取り調べの可視化の対象はすべての事件ではなく、凶悪事件のみです。(今もその運用かどうかは分かりません)
被害者の人権はもちろん大切です。
被疑者が公正な裁判を受ける権利は損なわれるべきではないと思いました。
金子氏は警察による冤罪の餌食になり、人生を狂わされてしまい、非常に不憫でした。
それにしても東出は演技はあまり上手いとは思わないのは私だけでしょうか、、、
感情がこもったセリフは声の高さゆえに、シリアスさがなくなってしまうし、なんとなく棒読みに聞こえてしまいます。
日本で…
こんな映画作れるんだと感心した。Winny確かにそんなことあったなぁと。どちらかと言うとウィルスの方が問題になってた記憶しかない。ソフトやシステムを悪用し、犯罪行為する方が違法であって、あくまでも制作者側は違法ではない。映画を見るまでは半信半疑だったが、警察の裏金情報流出などWinnyによって真実が暴かれる事案を見ると、確かに使用者責任だなと思った。金子氏と弁護団の掛け合いが軽く映り、緊張感が無いと感じる場面もあったのが残念だった。彼の警察に言われるままに誓約書を書いたりする、あまりにも世間知らずの点(←どこまで実話なのだろうか)がまどろっこしい感じもした。二審三審を、特に無罪を勝ち取る過程が見たかった。ラストの本人のインタビューで彼の真の研究意欲がよく分かる。彼の研究時間を裁判で奪ってしまったことが悔やまれる。
歴史的事実を知るためには面白い映画
Winny 開発者の逮捕を巡る裁判に焦点を当てた作品。下手にエンタメを加えるのではなく淡々と開発者とその弁護士に焦点を当てている。
警察側の非道さを描いていたりと、善悪ははっきりしてはいるけど、それほど強烈に描くことはあまりなく、全体を通じて面白く見れた。
警察側がWinnyのあらゆる問題への対応の不手際を全て開発者に背負わせるような卑劣な方法を取ってはいるが、それは日本という社会の縮図でしかない。
日本という社会において、出る杭は打たれるかと如く、必然的な逮捕だったかもしれない。
しかし、開発者の金子さんや弁護士が人生をかけて戦ってくれたおかげで、そうした出る杭は打たれる社会も、少しはマシになっていることを祈るばかりだ。
世間知らずな偉人
警察は何を守ろうとしているのか
金子勇(東出昌大)さんのオタク度、少年のような純粋さに好感を抱きながらも、「なんでそれ署名する?」って思うんですよね、みんな。でも、彼でなくても署名してしまうんですよ。
20年ほど前です。私がある事件の参考人として警察で事情聴取を受け、しゃべった内容を元に、警官が作文しました。「私○○は、目撃した事実を、ここにご報告いたします」から始まるような文章(う~ん、古い記憶なのでちょっとはバイアスがかかっているか、どうかな)。安いドラマっぽいぞ、って思ったのは確かです。下々がお上にものを言わせていただく感全開。と思いつつもその場では、こういうもんなんだと納得するしかない。
でも、問題は事実。違和感ありありなんです。いかにも悪い印象を与えるよう、じょうずにじょうずに書かれている。間違ってはいないのですが、ニュアンスが微妙にずらしてある。
でも、やっぱりこういうもんなんだ、と思っちゃうんです。だから、署名してしまう。
映画の中にあったように、書き写すことはありませんでした。警官が書いたのに「私○○は~」で、私が書いた形式。こういうもんなんだ、世の中知らないことがいろいろあるもんだ、と思うんです。
冤罪などという大問題ではなかったのですが、処罰にどう影響したのか。後味がすっきりしない記憶です。
署名すれば早く帰れるとか、後で訂正できるとか、警官は嘘を言っても罪に問われないって、いったいどういう事なのか。「世のため人のためにお巡りさんになるんだ」っていう純粋さは、どこで豹変するのでしょう。小市民は犯罪者にされないよう、身の守り方を知っておく必要はありそうです。
私が知っている警察官は、いかにもお巡りさん、って感じの人。いい人はきっと多いと思うのですが。
役者陣の演技が良かった、東出さんも!
金子勇のメッセージ
金子勇はファイル共有ソフトのWinnyを作った罪を着せられてひどい目にあった…ということ以外、私は何も知らなかった。
長きにわたり研究に専念できず、そしてこんなにも早く亡くなっていたことを全く知らなかった。
国家権力を脅かしそうだから?警察や司法がITに疎かったから?それとも誰かの思惑が働いた?
悔しがってばかりはいられない。金子勇が戦い抜いた7年半を無駄にしないために、この作品は新たな光を当ててくれた。実在の人物を扱う際のリスペクト、丁寧さ、慎重さ、そしてエンドロールのメッセージが大変良かった。
既得権益者以外の新規参入者が儲けたり、ただ乗りすることをものすごく嫌う日本社会。それなのに、既得権益者が集団の利益にただ乗りして儲けることにはものすごく甘い。その矛盾を本件と愛媛県警の告発がうまく物語っていた。
東出昌大の法廷シーンが最高だった。
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