シークレット・スーパースターのレビュー・感想・評価
全46件中、1~20件目を表示
ザイラー・ワシームの魅力溢れる引退作
『きっと、うまくいく』『PK』『ダンガル きっと、つよくなる』に続き、またしてもアーミル・カーン出演の傑作愛され映画が誕生!!
「ミスターパーフェクト」の愛称通り、毎回完璧な役作りを行ってみせるだけでなく、常に母国の社会問題に目を向け、映画を通じて誠実なメッセージを送り続けるアーミルには賞賛を贈ることしかできません。
本作は、家父長制と女性蔑視が根強く残り、当の女性でさえその考えから抜け出せないインドの現状を映し、その中で歌手になる夢を掴もうと奮闘する少女のサクセスストーリーを描いた作品です。
何と言っても、主人公インシアの魅力が凄まじい!歌い出した一瞬でその声に魅了され、彼女の夢を後押しする男の子チンタンとの不器用な恋を応援せざるを得ません。インシアがチンタンの掌に「ある言葉」を書くシーンのキュートさよ!
そんなインシアを演じ、作中同様に大きく知名度を上げたザイラー・ワシームは、「女優活動が宗教的信仰心の妨げになる」として今作を持って引退してしまいました。
イスラム教徒でもある彼女は『ダンガル』撮影のため断髪を行った際、イスラム急進派から大きな批判を浴び、遂には殺害予告を受けるまでになってしまったようです。
彼女のような才能溢れる女優がたった3作で引退してしまうのは非常に悲しい。いつの日か、彼女自身の宗教的信念が脅かされることのない形で、再びスクリーンに戻ってこられるよう祈っております。
二時間半の内、最後の十数分だけ感動的でした、鑑賞が苦痛でした
インド映画は素晴らしい
有り体なハッピーエンドにがっかり・・・
実在の女性の生き方にヒントを得て構想したとのことで、仕方ない
のかもしれないが、題材がよかっただけにラストが非常に残念だ。
原作を 180度捻じ曲げた、マレク・カニエフスカ監督の
「レス・ザン・ゼロ」を思い出してしまった。
自分にとってのインド映画の原点は、サタジット・レイ監督の
「大地のうた」三部作であり、貧しいながらも、その日その日を一生
懸命真面目に生きて行くインドの庶民の姿に心を打たれた。与えられた
運命を受け入れて、諦観して生きる人々の美しさをとてもよく描いて
いたと思う。
もし叶うなら、違ったラストを観てみたい。空港でギターを捨て、
チェックインするマリク一家。そこで画面は変わり、二年後と表示される。
アラブ風の屋敷のテラスで、大きなお腹をいとおしそうになでながら、他の
婦人達と静かに刺繍を刺しているインシア。一見、現状に満足しているよ
うにも見えるが、結局は運命を超えられなかったインド女性の立場を物語
る憂いのある表情を見せて・・・ The END これなら 5点だった。
あー、久しぶりに大泣きした映画でした(声は出さない)。すんません。...
あー、久しぶりに大泣きした映画でした(声は出さない)。すんません。
『ダンガル』に続いて、この『シークレット・スーパースター』も、チャーミングで面白くて、すごい映画だった。
『卵が先か、鶏が先か……』『タンドリーチキンを作るときは卵を孵して鶏を育てなきゃあならないし、オムライスを作るときには、鶏を飼って、卵を生ませなきゃならない』『あなたには、口ではかなわないわ……』『答えを見つけるの…』(みたいな)台詞や、『夢を見てないで、眠りなさい』のシーンの台詞、素敵だった。映像もstoryもそうだけど、台詞も洗練されていた。
『シークレット・スーパースター』がブルカ(黒いベール)をとり素顔を見せた時、本当のスーパースターがわかるなんて、ずるいね。大泣きしました。
インシアが首を細かく左右に振るしぐさ、ダンガルを思い出したし、かわいいね。
物憂げな表情なのに、お母さんも美しかった、
映画が終わっても、最後まで席をたたなくてよかった。大泣きした涙を笑顔にしてくれた。
父親が絶対で理不尽な支配者だったから、母さんや弟くんやインシアに感情全力移入できたけど、ダンガルでもそうだったけど、インドはまだ、女性には保守的なのかなあ。大おばさんが教えてくれたお産のときの話にも、大泣きしたけど、愕然としました。
インシアを演じたザイラー・ワシームさんは映画界を引退するのだと、パンフレットにかいてありました。
とてもかわいくて、利発で、めんこかった。
【夢を持って前向きに生きる事の大切さを、男尊女卑 DV に対する強烈な怒りを絡ませ描き出す作品】
インシアを懸命に支えるチンタン少年の姿が愛しい。前半のインシアは、暴君の父親の血が濃いのかと思ってしまったぞ。
夫の心ない言葉、態度には心底怒りを覚えたし、耐えるインシアの母の姿は見ていて辛かった。
が、あれがあったから空港カウンター前での夫に対する見事な啖呵が爽快感を倍増させたのだなあ。
印象的なシーンは数々あるが、上記に加え、
・アーミル・カーン演じる軽薄で傲慢な音楽プロデューサーが、インシアに言い負かされ自分の愚かさに気付き、彼女の力になろうとするシーン
・インシア出生の秘密を大おばが語るシーン
・大おばが女に産まれた事を嘆くシーン
そして、グラマー賞(名前何とかならない?)でのインシアがブルカを脱ぎ捨て、母への想いを語るシーンでは涙を堪える事が難しい。
〈アーミル・カーン出演作品に外れなしの法則は続くのであった。〉
夢を見るのは人間の本能
☆☆☆★★ 美しい歌声でした。 或る意味では、母親こそが…との話で...
☆☆☆★★
美しい歌声でした。
或る意味では、母親こそが…との話でした。
そして、その通りに素敵な母親でした。
でも、反面で父親の描かれ方がおじさんから観たらちょっとなあ〜…等と(´-`)
中盤からは、お馴染みのサミール・カーンが登場。濃すぎる顔と演技で映画を引っ掻き回す役でしたかね(-.-)
おい!サミール!お前はしゃしゃり出るんじゃない!
イイネはやらねえからなo(`ω´ )o笑ったけどよ!
面白く観ましたが。ところどころの演出だったり、編集などの部分で気になる箇所が多かったですかね(u_u)
2019年9月22日 TOHOシネマズ市川コルトンプラザ/スクリーン6
長い!
アコギ一本で作曲、YouTube公開し、DVな親父から母親と自分を守ったガッツ溢れる少女の物語。
最近よく見るインド映画題材は、いかにして伝統的な考え方と現代の幸せの追求の落とし所を探ることが多い気がするが、この映画もそんな映画だった。
インシアは10代の情熱を歌に捧げていて、お母さんからプレゼントしてもらったアコースティックギターで作詞作曲もしている。ちょっと変わった子のように思えるが、主人公のせいかクラスメイトからは概ね好かれており、皆彼女の歌が好きだ。
父親は権威的で弟は可愛がっているようだが、母親には暴力も振るう。インシアは母親にそんな暴力男父親と離婚して欲しい。自分が愛されていないのはなぜとか、どうしてとかどうすればとか、そういうまどろっこしいことはぶっ飛ばして、自分の人生から親父を弾きたいという強い意思がある。
そんな彼女が自作の曲を身分を隠して(しかしハンドル名がシークレットスーパースターだ)YouTubeに公開すると、彼女が歌うのを聞いた事があるものなら思った通り、すごいヒットになる。
それが落ち目プロデューサーの目に留まり、話は急展開していく。このアーミル・カーン演じる落ち目プロデューサーが出てくるあたりからぐっと引き込まれる。ずるいわーって感じだ。
しかし前半の生い立ち説明部分は、突っ込みどころも多いし長い。実際150分に及ぶのだが、冒頭の入りの部分をもっとタイトにしてくれたらと思う。
音楽・家族・夢・少女meat少年・・・
長尺のはずがあっという間でした
閉塞社会を突き破る歌声(カタルシス)
完成度の高さはさすがのインド映画
2時間半も全く長く感じることもなく、クライマックスは感動するしかない、さすがの完成度でした。
インシアは14歳ということですが、7,8歳くらいから30代と思わせるくらい成熟した女性のような様々な表情を見せてくれる魅力的な女の子です。
ストーリーもただのスター誕生ではなく、インドの闇の部分、親子や夫婦の葛藤、夢を実現していく女の子の力強い生き様等々、かなり盛りだくさんですが、違和感なく流れていきます。さすが映画大国ならではの秀逸な作品です。
集団ダンスもほとんどなく、アーミル・カーンも絶妙なポジショニングで良い味を出していました。
それにしてもこの映画でインシアが歌っている曲たちは、いわゆるインド音楽のイメージというより日本の曲に近い感じがして、新鮮な感覚でした。ところどころインド独特の節回しはあるものの、同じアジア仲間なのだという、勝手な親近感も湧いてきて、心地よい映画でありました。
主人公の好感度が低くて応援できない…
全46件中、1~20件目を表示