「幸せな銀行員」フリー・ガイ aMacleanさんの映画レビュー(感想・評価)
幸せな銀行員
ライアン・レイノルズのコメディのような、ファンタジーのような物語。
既視感あるなぁと思ったが、箱庭の中の日常という設定に、ジム・キャリー主演の「トゥルーマンショー」を現代風にしたら、こんな感じかな。
中身はちょっと違って、こちらは誰も注目していないモブキャラ(NPC)の話。ゲームの世界と知らず、毎日同じルーチンを繰り返しながらも、幸せに暮らす銀行員のガイ(GUY)。街ですれ違った女性キャラ、ミリーに一目惚れしてから、ルーチンに疑問を持ち、自由に行動することに喜びを感じ始める。ミリーは、現実世界ではこのゲームの提供会社に復讐をしようとゲームに潜り込んでいるモロトフという訳あり風の女性。実は彼女、このゲームに深い関わりがあり…。
ライアン・レイノルズが、なかなかの名演。デッド・プールの悪ノリとは違ったドタバタ感を演出して、イメージ通りのキャラ。タイカ・ワイティティが、敵役で異彩を放っていた。
ゲームの中という設定だけに、画面のあちらこちらでゲームっぽくマシンガンが連射され、戦車が走り、ヘリが銃弾をばら撒く。そんな騒がしい街中で、平然として暮らすモブキャラ達を、CGではない役者が演じている。どんどんリアルになっていくゲームに対する皮肉のようで、面白い画面だった。
ストーリーはそれほど目新しいものはないが、ゲームの世界と現実とをうまく繋いだ、楽しい作品だ。邦題からは、昔の映画「フリー・ウィリー」を連想させる。自由にするのはシャチではなくて、モブキャラだけど。
ふと思ったけど、銀行員って青シャツにベージュパンツって普通なのか?
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