「底抜けに明るい男のモブ人生への問いかけ」フリー・ガイ デッカー丼さんの映画レビュー(感想・評価)
底抜けに明るい男のモブ人生への問いかけ
朝起きて、飯食って、仕事行って、疲れて帰って、飯食って、寝て…
年々一年が過ぎるのが早くなっていくなぁ…。働いてる人は感じると思います。あれ、俺が思い描いてた人生ってこんなだったっけ?と。
ゲームのモブキャラは基本的にゲームの雰囲気を盛り上げる為だけの存在なので、自我もないし、ただそこにいるだけです。
「ここはマサラタウンだよ」とか、
「ひー!おたすけー!」とか。
どんなゲームにもモブキャラはいて、基本的に決まったセリフ、決まった行動パターンしかしません。これって我々と変わらなくありませんか?
でもそんなモブキャラがAIによって日々学習し、進化していったとしたら…例えば歯向かう時があれば、いない時があれば、着いてくる時もある…これってめちゃくちゃ面白いですよね。
私たちは残念ながら、ほんどが流されて生きています。
テレビで美味いと言ってるから買うし、みんながSwitchをやってるからやるし、みんなが行ってるから大学に行きます。
本当にやりたい事、すべき事を見極めるには、最終的に自分の内側に問いかけるしか答えは無いのです。本作品ではそれが説教臭さゼロで、テンポも良く語られるので、個人的にはイエスマンの再来だと思ってます。
劇中自分がモブキャラで現実のものでは無いとBSGが嘆き、親友に相談するシーンがあります。俺たちがリアルじゃなかったとしてもこの瞬間はリアルだ、これがリアルで無いならば俺はリアルが分からない。もうなんかこれは歳を重ねた人こそが響くんじゃ無いかと思いました。ギャン泣きでしたね。とても救われる言葉だと思います。
悪の帝国ディズニーの20世紀Fox社買収は正直、前向きには捉えられませんでした。ディズニーは、時に綺麗にまとめすぎるところがあるので、Foxの斜に構えたチョイスが潰されてしまうのでは…と。ディズニー作品は全く非の打ちどころのないマシーンのような事があります。はい論破、何か文句あります?というような。
でも今回ラストシーンの戦いで、溜めに溜めてキャプテン・アメリカとライトセーバーをうまく使い、劇場は笑いに包まれました。こんなことも出来るのか!と新たな期待を感じさせてくれました。
それと、この映画は老若男女皆に勧められますが、特にゲーマーには観て欲しいです。ポータル、GTA、フォートナイト、バトルフィールド、マインクラフトなどの要素があります。またメインキャラクターがストーリーを進めている後ろでもバグを再現していたり、よくあるFPSギミックなども再現されているので何度でも楽しめますよ。映画のオマージュもたくさんあり、親友とのサングラスをかけるかけないのくだりはThey liveからでしょうし、オールユーニードイズキルみたいな蘇りもあります。
最後に、DUDEライアンレイノルズの決め台詞、キャッチフレーズ!は流行りそうですね!あとは隠キャが操作するチャニングテイタムの代弁が最高!ママー!