スウィング・キッズのレビュー・感想・評価
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「だよな」な甘辛ミックスストーリー
元は小さな劇場で演じられていたミュージカルらしい。映画化されるにあたってブラッシアップされたんだろうとは思うものの、その片鱗を見せるちょっとズッコケ要素も含んでいたりする。もうちょっと隙ない作りにしてほしいと思うか、このくらいがいいかは個人差があると思う。
舞台は朝鮮戦争時の北朝鮮や中国の捕虜収容所。馴染みがない場所なのだが、その辺の説明はあまり深くは掘らないので、韓国では教養としてよく知られた場所なのかもしれない。役者は北のアクセントで頑張っているらしいけど、それも分からなくて残念。
主演のD.O.は(坊主頭なりに)綺麗な顔のアップショットが何度も出てくるので、(坊主頭だが)EXOらしさはかなり残しており、見ながらこれは彼ありきの映画なのか、企画があって彼がマッチしたのかとても気になった。
多分大元のミュージカルが米映画のスウィングキッズにインスパイアされているのではないかと思うのだが、タップダンスメインなのにこのタイトルだったのが唯一納得できなかった。米映画はナチスドイツ時代のスウィングユーゲントからとってる名前なのだが、いい題名が思いつかなかったのか?50年代なんてロックンロールの宝庫なのに。
監督のインタビューでは、ジャクソン役のオーディションには力を入れたらしく、確かにジャレッド・グレイムズのタップダンズには皆を惹きつけグループをまとめる説得力があって素晴らしかった。
ファッキンイデオロジー‼タイトルに違和感
朝鮮戦争、巨済島の捕虜収容所でタップダンス‼
1951年の話なので出て来る曲は軒並み生まれてさえいない。
David Bowie / デヴィッド・ボウイのModern Love / モダン・ラヴは1983年の曲、でもこのシーンが一番良かった。
もうちょっと短く出来た筈だと思うし冗長なラストではあったけどそれが韓国映画。
それにしてもタップダンスて何でこんなに魅了されるんやろか。
タップダンスシーンだけならララランドを軽く超える躍動感。
サムシクのくだり必要かなぁ。。。
考えさせられる映画だがラストシーンは残念
スウィングキッズは前から気になっていた韓国映画で観てきた。朝鮮戦争時代の収容所での話で米軍のダンス担当が捕虜を集めてダンスショーを開催する。南北朝鮮の捕虜の気持ち、心境、EXOディオは北朝鮮軍役だが思想が強くても米軍ダンサー役のタップダンスに最初は抵抗してもダンスに惹かれるが、北朝鮮軍の捕虜の仲間の気持ちの葛藤に揺れる心境、気持ちが見事に演技として良かった。タップダンスさえあればイデオロギーなんか関係ない。色々考えさせられた。残念だったのはラスト、エンディングシーン。これがあまりにも雑。ネタバレになるので省くが、エンディングシーン、ラストシーンにもう少しメッセージ性が欲しかった。監督がサニーでブレイクしただけに。しかし、主役の2人のイデオロギーとの葛藤、韓流ドラマ・映画で実績があるEXOディオの演技は見事で3点にしたが、エンディングシーン、ラストシーンは残念。EXOファンはぜひ。
複雑…
ダンスをしている時にだけ成立するフェアで対等な関係
Free as a bird
タップダンスのサクセス青春ストーリーかと思いきや、
なんと戦争映画だった。ビックリ!
でも、権力に弄ばれる紙より軽い命が踊りを得て輝き出す素晴らしいコントラストがよりダンスシーンの迫力を増し、心を鷲掴みにされました。
いやぁ、主人公の躍動感は素晴らしいし、タップダンスの先生ジャクソン演じる俳優さんは映画『タップ』グレゴリー・ハインズの弟子とは!
アメリカ兵士の演技もダンスも総じて下手なもんで途中安っぽいなぁと感じる場面はいくつかあるものの、
脇を固めるキャラクターたち一人ひとりが良く、
映画『フラッシュダンス』やマイケル・ジャクソンの『ビートイット』PVのオマージュなど、ニヤッとしてしまうシーンもいくつか。
前半チャウ・シンチー、後半シリアスな戦争映画になりますが、同じ民族が断絶した歴史を考えるとなるほど深い。
お隣の国なのに知らないことがいっぱいあるね。
いつの時代もイデオロギーに縛られず、自由な鳥のようにいたいものです。
悪い面の韓国映画
見所多し
朝鮮戦争と言う背景
ファッキン・イデオロギー!!!
ファッキン・イデオロギー!ファッキン・イデオロギー!!ファッキン・イデオロギー!!!!!!ああーーあーーー!!!!!
もーーーー今すぐ叫び回り踊り回りドラム叩きサックス吹き喚き散らしこの胸掻き毟ってやりたい!!
なんて恐ろしい映画なんだ!!ファーーーック!!!!👍!👎!👏!!
国も思想も生き方もバラバラの5人、「スウィング・キッズ」が刻み込む、魂のタップダンス。
戦争の無情、その中にある情熱と楽しみと笑顔、その中にあるイデオロギー、その中にある絆と愛と友情、その前に立ちはだかる戦争の無情。
無限ループに落とし込まれてどうしようもなくもがくしかない。はぁしんどい。しんどくて好き。
喧嘩もコミュニケーションも、ひとまずダンスで。
殺伐とした空気に音楽が流れ身体は動く。
そんな「ザ・ミュージカル」なシーンに笑い泣きしていたのに、一瞬で真顔に変えられてしまうシビアな展開。
どんなに楽しく情熱がこもっていようと、戦争の抱える暗闇と常に隣り合わせであることを示される。
底抜けに明るくなんてなれない。なれるはずもない。
立場、主義、仲間、家族、憎しみ、規模も中身もそれぞれ違うけれど、皆ジレンマを抱えていた。
それを全力で振り切り、全力で楽しみ、全力で訴えかけるタップショーに号泣。
ギスのただならぬ気負い。
小憎たらしさ満点の彼。
小憎たらしいでは済まなくなった瞬間の、サーっと血の引く感覚。嫌だったな。すごく。
どうしようどうしようと、祈るような気持ちで観ていた。
誰もが主義思考に振り回されているだけだと気付けないのは、戦争のせいに他ならない。
それでも、タップシューズを履けば全て忘れて踊ることができる。どこまでも遠く走れる。
どこまでも遠く、扉をブチ開けて、本当に行けたら良いのにね。はぁしんどい。しんどくて好き。
タップダンスのあの鋭い音には興奮と共にちょっとした緊張感も覚えるもので、それが戦時の空気と混ざって良い相乗効果になっていた。
絶え間なく鳴り響く小気味良い音にどれだけの熱が込められていることか。
Sing!Sing!Sing!は偉大なる名曲だなと改めて思う。
中高と吹奏楽部だったので、何度も演奏したことがある。クライマックスであの曲が使われて本当に嬉しい。またドラム叩きたいな。バリサクも吹きたい。
ダンスチームと共に、音楽隊にも拍手を。
5人のキャラがとても好き。
ジスの抱える複雑さと彼の格好良さといじらしさは言わずもがな、常にどこか困ったような表情のジャクソンの力漲るダンス、人情派ビョンサムのオーバーな愛情表現、しっかり者童顔お姉さんパンネの優しさ、踊れるデb...ぽっちゃり君シャオピンの超絶かわいいゆるキャラ感。
「スウィング・キッズ」という名前も良い。
戦争の前にも後にも未来が待ってる。
みんな無限の可能性を秘めた子供なんだよね。本当に。はぁしんどい。しんどくて好き。はぁーーーすき。面白かった。
韓国映画、萬歳~
思っていたのと違う
予告編やタイトルから『スウィングガールズ』のような、 師弟愛や友情を描きつつ素人集団が努力の末、最後に素晴らしい演技を披露するというストーリーだと勝手に思っていました。
そういう要素がないわけではなく、華麗にタップダンスする場面は華やかでテンションもあがります。しかしダンスシーンは長くは続かず、収容所の人種間の争いがメインで描かれ、カタルシスが得られない。そうこうしているうちに、ラストはまさかの展開に驚かされました。
この映画か描きたかったのは、人種やイデオロギーの違いによる戦争のバカバカしさであり悲惨さだと思います。
そもそも、『スウィングガールズ』的なものを求めて観たのが間違いでした。戦争映画で華麗なダンスシーンでカタルシスが得られるわけがなく。観終わってから気づきました。
自分は思っていた映画と違って面食らいましたが、最初から戦争映画として観たら面白い映画だと思います。
うーむ…
定型が壊れる
物語の前半はアメリカの青春映画で見たような既視感のあるシーンが何度も登場する。「ありきたり」「模倣」という言葉が浮かぶ(その中でも中国人民軍兵士の登場人物は異彩を放っていた)が、一方で、気楽にタップダンスのリズムに身を委ねる心地良さも感じた。
しかし、後半は、そうした「ありきたり」感が破壊される。娯楽映画としての定型が朝鮮戦争、南北分断という現実によって破壊されるのである。この場合の現実とは、史実の具体性や悲劇性と言うよりも、共産主義者(あるいは反共主義者)と見做されたら一瞬で殺されるという状況を生きてきた経験のことを意味する。それは、反共を国是とした軍事政権下を生き、現在も〝アカ〟〝親北〟といった言葉が一瞬で相手に何かしらのダメージを与える韓国に生きる人々にとっては地続きの経験なのであろう。
破綻した物語の定型は、観ている者に快楽を提供するという本来の役割をもはや果たし得ず、壊された夢としての無残さを観ている者に突き付ける。それがタップダンスのシーンを痛ましいほどに美しくする。
ハリウッドの表現様式を自家薬籠中としつつ、その表現様式を破綻させてまでも自分たちの加害と被害が入り組んだ苦痛に満ちた歴史経験を表現しようとする。そうした娯楽と社会批評のせめぎ合う緊張感が本作を優れたエンターテイメント作品にしている。
圧巻の音楽とストーリー
圧倒されました。
音楽、カメラワーク、演技、シナリオ、みんな好きだわー
言語の違いをダンスが越えていくところが特に好き。
よく出来ていて、韓国映画のクオリティの高さに舌を巻きました。
当時も今も、アメリカに対する厭味ったらしい批判が、さりげなくのこもっているあたりも含めて好き。
表面上は単純な展開なのですが、奥底には朝鮮戦争を背景にしたドロドロとした差別や大国の驕り、イデオロギー(主義思想)の愚かさが潜んでいました。
奥深い!
本当に良かったから勿体無い
ロ・ギスのタップだけは見応えあり
とにかく観てください。
エンタメ度が高めで良かった!
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