劇場公開日 2020年7月3日

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チア・アップ!のレビュー・感想・評価

全28件中、21~28件目を表示

4.0歳を取るのは素敵なこと

2020年7月10日
iPhoneアプリから投稿

ありきたりの手法なのに、妙に軽妙で面白い。

元はへっぽこダメプレーヤーが、仲間との友情で練習するうちに、ひょっこり上手くなっちゃう、スポ根友情コメディの典型的パターン。
練習シーンはもちろん、音楽に合わせてモンタージュ。

『がんばれベアーズ』あたりからの王道路線。最近だと実話系で『シンク・オア・スイム』も。
邦画だと『シコふんじゃった』『ウォーターボーイズ』『スイングガール』などなど。

若者が「老い」を「みっともない」としたり、中年の男が母親(老人)を子ども扱いしたり、また男が女子高生を尻軽ビッチ扱いしたり。
同じ年寄りでも「老人らしくしろ」「歳に見合わないことは禁止」と、制限しようとする人もいて。
あらゆる差別や偏見、決めつけと抑圧に対し、主人公の老人たちが「見返してやる」「好きに生きる」という反骨精神に溢れているのが楽しかった。
この点で、年寄り向けではなく、全ての人に楽しめる作品になっているほど、ランクアップした気がします。
「歳を取るのは素敵なことです」と、中島みゆきの歌の詩にもありましたが、主人公役のダイアン・キートンが、チャーミングだからだと思いました。

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コージィ日本犬

4.0幸せに泣ける佳作

2020年7月7日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

楽しい

幸せ

 74歳が跳ねる。ダイアン・キートンほど年老いても若々しい女優はいない。本作品の主人公マーサはゲラゲラ笑うし、ボロボロ泣くし、嫌味をたっぷり言うと思ったら、酷い目に遭っても許してしまう。それでもって主張すべきところでは言いたいことをちゃんと言う。若者にはウイットに富んだアドバイスをし、スクエアな人物の説教には耳を塞ぐ。天晴れなおばあちゃんである。演じたダイアン・キートンも天晴れだ。

 日本では就活(就職活動)をもじった終活(人生の終いの活動)という不気味な言葉が市民権を得ていて、終活アドバイザーなる資格もあり、驚いたことに終活アドバイザー協会なるものまである。死ぬのにアドバイスをもらわなければならない時代になったという訳だ。
 ピンピンコロリという言葉もあって、死ぬ寸前までピンピンしていて、朝出かけていったら死んで戻ってきたみたいな場合を言うらしい。確かに死ぬ前に病気で苦しんだり、認知症や植物状態になって家族が疲弊したりするのは好ましくない。死ぬならある日突然、苦痛もなく死にたい、しかしできれば死にたくないというのが人間の本音だろう。
 だが医学の知識が一般に普及して、5年生存率などの言葉も多くの人が知るようになったいま、医師からステージ4の癌ですと告げられたらどうするか。ステージ4はいわゆる末期癌だ。もしかしたら終活アドバイザー協会に連絡するかもしれない。

 人体の耐用年数は50年ほどらしい。そういえば信長も桶狭間の戦いの前に「人生五十年~」の謡で有名な「敦盛」を舞ったそうだ。信長は47歳で死んでいるし、同時期の武士たちもそれくらいの歳で死んでいる。家康は73歳まで生きたが、23年間は耐用年数の過ぎた身体に鞭打って頑張ったという訳だ。江戸幕府で将軍になったのが60歳のときである。

 日本は少子高齢化で世界の最先端を行く。褒められたものではないが、超高齢化社会がどのように展開するのかについては世界の注目を浴びていると思う。当方としては死ぬ前の準備としては情報を残すだけでいいと思っている。個人番号と口座の暗証番号、保険の情報、ネットのアカウントとパスワードなどを一覧にして残しておけば十分だ。あとは残った人が判断すればいい。あれこれ指示を残すのは負担になるだけだ。

 その点、本作品の主人公マーサは家族がいないから残すべき情報もない。全財産を売却して最期を看取ってくれる施設に移る。それがマーサの終活だ。外国では遺品の整理はあるが、死ぬ準備のために私物を生前整理することはない。バザールみたいに並べて売っていたら、買う人は遺品整理だと思うだろう。客とマーサのやり取りはシニカルで笑える。
 かなりガタがきている上に病気の身体を抱えて、しかし調子がいいときはやりたいことをやる。マーサは自由闊達で優しさに溢れている。歳なんか関係ない。やりたいと思ったときが始めどきだ。終活なんぞ糞食らえなのである。
 狂言回し役のシェリルを演じたジャッキー・ウィーバーが上手い。序盤からダイアン・キートンのマーサに感情移入してしまったので、施設の人々がいちいち癇に障り、特にシェリルの我儘放題にはイラッとしてしまうが、マーサのおおらかさが逆にみんなを包んでしまう。懐の広いおばあちゃんには敵はいないのである。
 こんなふうに晩年を過ごせたらいいと羨望するとともに、何かをするのに遅すぎるということはないと思い直した。生は死を内包しているから、死に方は生き方に等しい。どのように死ぬかは、つまりどのように生きるかなのである。五十肩でも坐骨神経痛でも腰椎分離すべり症でもチアダンスはできるのだ。幸せに泣ける佳作である。

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耶馬英彦

3.0持つべきものは・・・

2020年7月5日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

持つべきものは、やはり友ですかね。
家族ほどべったりでもなく、見ず知らずの通りすがりのようなよそよそしさもなく、寄り添う、ただ、寄り添うだけなんだけど、それがまた暖かいですね。

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ちゆう

4.0元気に明るく。

2020年7月5日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

ほぼ暗くなる話なく死を目前にしてやりたいことにつっぱしる、みたら元気になる作品。ダイアン・キートンも歳とったなー、と思いつつどの女優さんも老婆のなりきり感がみていて楽しい。元気なダンスシーンも最高だった。

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peanuts

4.0(ありがとう)

2020年7月5日
Androidアプリから投稿

泣ける

笑える

楽しい

静かな余生を過ごそうとシニアタウンに引っ越してきたマーサが、おせっかいな隣人や個性的なおばあちゃん達と一緒にチアリーディング大会を目指す中での出来事を描いたハートフルコメディ。

老人たちがとにかく楽し気に暮らす街では、何かのクラブに入ることが決まりとなっている。
特に入りたいクラブがなかったマーサは、ある出来事がきっかけで自らチアリーディング部を立ち上げることに。

皆にバカにされたり怪我したり…で色々な壁がありつつも大会を目指すというストーリーはシンプルだけど、愉快なおばあちゃん達の微笑ましさやブラックジョークで終始飽きさせないつくり。

でもアリスばあちゃん入部のくだりはブラックというよりもはや暗黒ジョーク!?(笑)
いや、きっとホントに飲み間違えたのでしょう、きっとそうだ、うん。

ハートフルコメディとしてよくある展開やストーリーであるものの、キャラクターは揃いも揃って魅力的だし、メッセージ性のしっかりある作品。

単にお年寄りが頑張るだけの話ではなくて、若者は若者の挑戦が大切だということ、人生は短いものだということも教えてくれる良作だった。

笑えてほっこりの映画はやっぱり良い!!

しかし、それにしても楽しそうなシニアタウン。自分もおじいちゃんになったらあそこに是非住みたいですね。

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MAR

3.0みんないい笑顔

2020年7月4日
Androidアプリから投稿

ムーアさんお疲れ様でした。
シェリルは最初うるさいおせっかいなお隣さんだったけど、いい友達になれました。
バックミュージックがよかったです。

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かん

3.5M

2020年7月3日
Androidアプリから投稿

楽しい

幸せ

終の棲家を求めてやって来たサン・スプリングというシニアタウンで、チアリーディングクラブをつくる女性の話。

一人静かに暮らそうと思っていたのに、騒がしくお節介な隣人に絆されて、昔叶えられなかった夢をもう一度みるというストーリー。

身体のことや世間体を気にする家族やタウンのお偉いさん、そして何より自身達。

いくつになっても楽しむ為に一生懸命な姿を、コミカルにちょっとクロく優しくみせてくれて、ベッタベタだけど、やっぱり面白いし温かくて最初から最後まで楽しめた。

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Bacchus

3.5女性に観て欲しい

2019年9月19日
iPhoneアプリから投稿

笑える

楽しい

幸せ

人生100年時代と言われていますが、だったら70歳でもまだ30年も人生が残ってます。歳を取ると身体の機能が衰えたり、病気になったり、孤独感で不安になったり、ネガティヴになりがちですが、仲間がいれば元気がでちゃう。仲間達と会えるから、外に出たくなる。若い時は、容姿や結婚相手や子供の優秀さで張り合ってしまう事もあるけれど、歳を重ねれば最終的にはみんなプラマイゼロの人生です。どんな人生であれみんなそれぞれ頑張ってここまで生きてきたのです。そんな事を十分理解しているから、彼女達はやりたい事をやり、お互いを応援し元気づけることにエネルギーを注ぐのですね。

私は女性が活躍する作品が大好きなのですが、特に今作は定年を迎えた女性や子育てが終わった女性に観て欲しいです。歳を重ねてからも仲間を作って夢を叶える事ができると前向きな勇気を貰いました。

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ミカ