ジョナサン ふたつの顔の男のレビュー・感想・評価
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一度にふたりのアンセルが観れる!
試写会に行ってきました。
あらすじとトレーラーを観て、「こんな感じの映画かなぁ〜」と、予想していたのとは全然違ってました。
一見、よくある多重人格の話かと思いきや、それとはかなり違う内容と展開でラストが予測不可能です。
「ベイビードライバー」の様な派手さは全く無いけれど面白い。
ふたつの人格を演じ分けるアンセルも見どころ。
印象的なのはジョナサンの鼻息。焦りや苛立ちなど感情を表現しているときに音声が強調されてる感じがしました。
ほぼ「ジョナサン」を中心に描かれているのに「ジョン」の方が魅力的に感じるのは私だけか?!
上映後の映画ソムリエの東紗友美さんと映画ライターの村山章さんのトークショーでお二人も「この入りだからこんな作品だろう。と思ってるのとは全然違う方向に着くよね。観る人によって色々な解釈ができる作品。」とおっしゃってました。
監督曰く、「願望についての映画」だそう。
映画を観て「なるほど!」と納得しました。
そもそも登場人物が少なめなのに、映画の大半はアンセル1人(2人?)のシーン。
アンセルファンには堪らない作品なのでは。😊
そんなファンの方に朗報。
この作品はリピーター割引があるそうです。
自分好みに繋ぎ合わせる興奮!
見終わった直後の感想は、ジョナサンの健気で報われぬ愛にキュンキュンしたので、宣伝文句にあるような“脳コントロールスリラー映画”とは思えませんでしたが
一晩寝てみると「なぜ、わざわざ??」と、腑に落ちない点が沢山出て来て…かなり恐ろしいスリラーに思えました。:(;゙゚'ω゚'):
なにせ情報量が少ないww
相手とのやりとりはビデオ画像のみで、ホントの事を言っているのか疑わしい。
たった95分の映画なのに、深読みし出すと、とめどもなく楽しめます!
大きなスクリーンで美しい映像と良い音響のなか、目の前に展開されるシーンそのものを楽しむのも映画の魅力の一つですが
もう一つの楽しみは、シーンに無いシーンの妄想だと思っています。
「映画はサマリーだ」と言った友人がいますが、まさにこの映画は、断片的な出来事を繋ぎ合わせて自分で組み立てる魅力に溢れています。
そして、その繋ぎ合わせる隙間には、おおいに個人の好みがブッ込まれる訳で(//∇//)
そもそも双子の依存物語が大好物なのですが
双子よりも強い、依存と反発と嫉妬と愛情が混ざり合った関係がたまりませんでした。
真面目で仕事も出来るけれど人付き合いが苦手なジョナサンと、社交的で自由なジョン。対照的だけれども、お互いの良いところも悪いところも全てを知っていた筈の二人に“知らない部分”が生まれた事によってバランスが崩れ…。急速に依存が深まり、亀裂はどんどん広がっていく
一番困るのは、直接会って会話を交わすことが出来ないところ。(←当たり前ですが;)
正直に腹を割って話せば理解し合えたかもしれないのに、ビデオを通しての一方通行の会話や、人を介しての情報で、溝は深まるばかり。
そして、相手の力になってあげたい時にも、直接慰めたり励ましたり出来ない。
決して抱きしめ合うことの出来ない関係が、切なかったです。
コミュニケーションが苦手な分、ジョンに依存するジョナサン。
強すぎる二人の絆に腐女子萌え(^^;;
健気で甲斐甲斐しい、アンセル・エルゴートのいじらしさにキュンキュンしちゃいました。
母性本能なんて一欠片も無い私の、母性本能がくすぐられる感じww
若い頃は渋いオヤジが好きだったので、若僧には興味が無かったのに、自分が年をとったということなのかしら?(^◇^;)
『ベイビー・ドライバー』はオヤジどもが骨抜きにされるフィルムノアールでしたが、年長者の庇護本能をくすぐる役がホントに上手い。
繊細すぎるが故の不器用さと、常に不満と不安を抱えたような表情。
長身を持て余すような立ち姿は、青春の危うさと揺らぎそのもの。
エル・ファニングと並んで「“今”をフィルムに焼き付けてくれてありがとう!」と感謝したくなる俳優さんです。
ブラックアウトする画面の時間が微妙に長く、独特なリズムを作り上げています。
いちいち物語から我に帰る時間が挟まれる事で、否が応にも「今のって、本当はどうだったのだろう…」と考えずにはいられない。
追い詰められている相手を知って、追い詰められていく。衝撃のラスト!
ああ。やっぱり、もう一回観たいな。
バランスが・・・
2019.6.12 試写会
幼い頃の出来事で1人の中に兄弟の存在が・・・
映画の前半は昼のジョナサン・夜のジョンと・・・
女性があらわれたことで・・・
2人のバランスが・・・
後半になると・・・
そして最後が・・・
この映画を観て一人一人の感じ方や解釈が違うんだろうなぁと思う作品でした。
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