「ウィルウィル・・スミススミスがが大大活躍活躍!! 9090年代年代風風SFSFアクションアクション💥💥」ジェミニマン たなかなかなかさんの映画レビュー(感想・評価)
ウィルウィル・・スミススミスがが大大活躍活躍!! 9090年代年代風風SFSFアクションアクション💥💥
引退した元DIA(アメリカ国防情報局)所属の暗殺者ヘンリーと、若い頃の彼と瓜二つの顔をした謎の傭兵ジュニアとの死闘が描かれるSFアクション。
監督は『ブロークバック・マウンテン』『ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日』の、オスカー監督アン・リー。
主人公ヘンリー・ブローガン/謎の傭兵ジュニアを演じるのは『メン・イン・ブラック』シリーズや『アラジン』の、名優ウィル・スミス。
ヘンリーと行動を共にするDIAエージェント、ダニー・ザカレウスキーを演じるのは『ダイ・ハード』シリーズや『スイス・アーミー・マン』のメアリー・エリザベス・ウィンステッド。
4K &3D &120fps(1秒間に120コマ。普通の映画は24fps)という、訳わからんほどのハイスペックで撮影/上映された本作。公開当時、この上映形式が可能な劇場は日本には存在しなかったらしいっすね。多分今も無いんじゃないかな?
最新鋭の映画館で観たら凄かったのかも知れないが、家のテレビで後追いする人間にとってはこんなハイスペック撮影なんて全然関係ない訳で。
その辺のことを取っ払ってこの映画を評価すると…うん普通!!
「60点くらいの映画ならまぁOKかな」という鑑賞前の期待値を裏切ることのない、正に60点くらいの面白さの映画でありました!!
「ハリウッドスターはエゴが限界値を突破すると分裂する」と、どこかの映画評論家が言っていたような気がする。
ジャン=クロード・ヴァン・ダム、ジャッキー・チェン、アーノルド・シュワルツェネッガー、比較的最近では『LOGAN/ローガン』(2017)のヒュー・ジャックマンなど、数々の肉体派スターが双子だのクローンだのと理由をつけて分裂し、「俺だけを観ろ😤」と言わんばかりの大活躍を繰り広げてきましたが、ついにウィル・スミスもそのエゴが限界突破し、無事彼らの仲間入りを果たすことになりました。
とはいえ、この作品はその他の「スター分裂映画」とは一線を画している。なんと片っ方のウィル・スミスが若いっ!!
実年齢と同じ51歳のジジ・スミスと、ザ・フレッシュ・プリンス時代のワカ・スミスが対決するという、ウィル・スミスファン垂涎の一作となっているのです!!
この映画を観て「ウィル・スミスも老けたな〜…」なんて思ったけど、インタビュー映像なんかを観るとやっぱりめっちゃ若々しい。多分ジジ・スミスは老けメイクで実際よりも年寄りに見えるようにしているんだと思う。まぁそこはどうでもいんだけど、注目すべきはワカ・スミス。まだ少年の面影すら残る、瑞々しいウィル・スミスが画面に登場してくる。えっ!これ一体どういう仕組みなの!?と驚いてしまった。
ウィル・スミスの顔だけをディープフェイクですり替えたのかな?と思っていたんだけど、実はワカ・スミスはオールCGキャラクター。ウィル・スミスの動きや表情を元にして一から作り上げたのだということである。
本当に若いウィル・スミスがそこにいるとしか思えないほどの驚異のVFX。いやぁ映像技術もここまで進化してたんだ。すげー…。
アクション・シーンは見応えあり。特にジジ・スミスvsワカ・スミスのバイクバトルは迫力満点でなかなかに魅せてくれる。
一方で脚本はあまりにも杜撰。ストーリーに意外性が無いという点においてはまぁアクション映画だということで目を瞑るとしても、とにかく都合の良い展開が多すぎる。そのガルフストリーム手配したの誰よ?DNA鑑定した人は一体何者なのよ?
DIA長官のオバさんやなんでも知ってる東側の情報屋など、サブキャラクターの扱い方の雑さも気になる。マーベル映画でお馴染みの俳優ベネディクト・ウォンが演じる相棒・バロンの死に際もあっさり。あっさりし過ぎてて本当に死んだのかどうかすらよくわからんかった。
あんなことがあったのによくDIAに居座る気になれるなヒロインよ…とか、そういう細かいことを言い出すとキリがない。ウィル・スミスを立てることに気を使うあまり、その他のキャラクターがお座なりになっちゃったんじゃ無い?
物語に意外性は無かったが、終盤になって3人目のウィル・スミスが出てきた時はちょっと驚いた。ウィル・スミスだけで構成された軍隊を作るという悪役の野望は結構面白いと思うので、出来ればそれを画として見せて欲しかった。何千人というウィル・スミスがダァーと押し寄せてくるぐらいの外連味があれば、この作品もカルトムービーになっていたかも知れない。
超大味な映画だったが、まぁこのくらいの味付けでちょうど良かった気もする。このなんとも言えぬ午後ロー感が割と心地よい。こういう映画であんまりシリアスになられても困るしね。
ジジ・スミスは過去の後悔を払拭し、ワカ・スミスは無限の可能性が広がる未来へと一歩踏み出す。このエンディングはとっても爽やかで好感が持てたし、なんだかんだで満足出来た。
興行的にはめっちゃ失敗してしまったらしいが、アン・リー監督とウィル・スミスには、これに懲りず是非とも『2』を制作して欲しい。
今度はジジ・スミス&ワカ・スミスvsジジス・ロック&ワカス・ロック!因縁のアカデミー賞受賞式リベンジ・マッチ!!これで行こう!!!
※本作の日本語吹き替えはなかなかに気が利いている。ジジ・スミスを江原正士、ワカ・スミスを山寺宏一が演じるという、二大ウィル・スミス声優奇跡の共演!
こんなん吹き替えで観るしか無いだろ〜!😆✨…と思っていたのですが…。
ヒロインの声優がまさかのカンノミホ…。レジェンド2人を起用しておいてヒロインがど素人って…。吹き替えファン舐めてんのかゴラァッッ!!!(ꐦ°᷄д°᷅)
菅野美穂といえば『ベイマックス』(2014)にも声優として参加しており、確かにこちらは悪く無かった。
でも、同じ吹き替えと言ってもアニメと実写は全然違うから!!アニメで出来たからと言って実写でも出来ると思ったら大間違い。アニメで人気のある声優が実写の吹き替えに参加するとめちゃくちゃ浮いてしまうというのは割と吹き替えあるある。プロですら実写の吹き替えは難しいんだから素人に出来る訳がないんです。
江原正士さんと山ちゃんのウィル・スミス共演という超レアな吹き替えをぶっ潰した菅野美穂の罪は重い。
マジでこれ吹き替え作り直してくれ〜…😭