「この映画を見るぐらいなら羊たちの沈黙とセブンを見よう。その方が絶対いい。」見えない目撃者 ヒュートクさんの映画レビュー(感想・評価)
この映画を見るぐらいなら羊たちの沈黙とセブンを見よう。その方が絶対いい。
序盤のストーリー展開は見事だと思います。
ですが酷いのは後半からです。まず犯人は過去にあった事件に惹かれて殺人を行った模倣犯ですが、動機は人の死が見たかったとかいうあまりにもお粗末な理由です。またこれは個人的な意見ですが映画の犯人が自分語りをすると面白くなくなると私は思っています。
しかも動機がこんなのでは本当に犯人に魅力がありません。別に犯人の魅力の形は一つではないと思います。例えば同情できる、逆に理解できず不気味、猟奇的かつ知的などです。
この犯人には全くそれらがありません。本当にジョン・ドゥを見習え。
そして、おそらく監督か原作者はクラリスvsバッファロービルのような緊張感のあるクライマックスを描きたかったのでしょう。ですがそれを行うために監督たちは登場人物のIQを下げずにはいられなかったのですね。終盤、なつめ、春馬、警官で一緒に犯人のいる館に入っていくのならまだ分かります。なつめは視覚障害者とはいえ感覚は優れていますし催涙スプレーも持っている、春馬はなつめのサポートが出来ますし、警官は拳銃を持っています。ただこの映画の登場人物はIQが足りない人たちで構成されているので警官はカッコつけるためだけに応援を待たずに一人で館に突入しますし、なつめと春馬は何もできないのに銃声が鳴っただけで館に入ります。一体高校生と視覚障害者で何をしようと言うのか。
まあもう語るのが面倒くさくなってきたのでこの辺りで愚痴は辞めます。
Amazon primeで無料とはいえ2時間は様々なことができます。
こんな映画を見るぐらいなら羊たちの沈黙とセブンを見ましょう。
もしそれを見終わっていて駄作映画が見たいというのなら私はこの映画をお勧めします。
前述した2つのオマージュとも取れるシーンを知能の足りないキャラが真似てる様はなかなかに滑稽です。
最後に私は邦画アンチではありませんがどうも邦画は作品を面白くしようと画策するあまり展開の矛盾を生み出してしまうという致命的な病を発症していると思うのは私だけですか?