「ご都合主義が目立って見えた」見えない目撃者 とんぬらさんの映画レビュー(感想・評価)
ご都合主義が目立って見えた
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ご都合主義の粗が目立つシナリオだと感じた。
あんなに嫌がった国崎はなぜあんなに親切に手伝ってくれるようになったのか。
それが全く描かれていない。
これがないとラストの警官になりたいというのに繋がらないし感動も得られない。
真犯人の日下部は初出の段階で犯人であることがわかってしまう。
もしやるなら、顔出しはしないで伝言という形でやったほうが姿の見えない犯人としてスリルがあると思う。
日下部から逃げる地下鉄とその前後シーンでは、何故一人も通行人がいないのだろう?
しかも電車の中にさえいない。
そのくせ最後は助けに来る。
これはご都合主義以外のなにものでもない。
なにだこれ。
このシーンのせいで、ストーリーを見るというよりも粗を探す方向に目がいってしまった。
売り物件のシーンでは、
慌てているにしてもあの距離から腕にしか当たらないとはどういうことか?
あんな距離から無力化できないなら警察など辞めてしまったほうがいい。
それに、国崎はこれまであんなにも前のめりで事件に関わってきたのに、出血の理由だけの説得で引き下がるか?
目が見えないのに目撃者という着眼点は面白いのに、
これらの要素がストーリーの面白さを邪魔している。
デビッド・フィンチャーの「セブン」を見てそのへんを学びなおしたほうがよい。
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