「ぶっ飛ばされました!」レ・ミゼラブル waiwaiさんの映画レビュー(感想・評価)
ぶっ飛ばされました!
レ・ミゼラブル。ユゴーの有名な話じゃなくて、その話が設定された街の移民の子どもたちとそれを取り締まる警察官の話。
コロナ?外出禁止要請のおかげで私が行った映画館はガラガラで、気にもなりません。
私は、完全にぶっ飛ばされました。
憎悪と暴力の起源を見せつけられ、小市民的な善なんか完全に粉砕されてしまう。自分はその憎悪の対象になりうるという恐怖や、それも受け入れるしかない現実に生きてるとい受容というか、覚悟というか、諦めというか…見終わった後は、そういう感情がないまぜになって、ガツンとやられちゃったと思いました。
圧倒的な映画パワー。移民出身と思われるラジ・リ監督の初監督作品というから驚きます。
映画には救いがもちろん挟み込まれてはいましたが、現実はそんなものないかもというヒリヒリしたものを感じさせます。
日本の現実だって凄まじいけれど、作られる映画はその現実にまるで届かない。貧しい国だとつくづく思います。
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