「目的は「異宗教の移民排斥」?それとも「格差社会の告発」?」レ・ミゼラブル 小久保達さんの映画レビュー(感想・評価)
目的は「異宗教の移民排斥」?それとも「格差社会の告発」?
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監督の意図はどうであれ、この映画を観た人の大半は「だから移民は受け入れないほうが良いのだ!」と思うのではないでしょうか?
逆に「現代は移民や格差解消に抜本的に取り組まなければならない事態になっている」と思う人は少ないのではないでしょうか?
なので功罪両面を有する作品だと思いました。私自身がこの映画を観ている間にも、自分の中で両者の思いが何度も入れ替わりました。
ラストは「最後を見せない」で終わりましたが、つぎの4パターンが考えられました。
①警官が少年に焼かれる前に少年を射殺する
②少年が警官に火炎瓶を投げて焼死させる
③前の①と②が同時に起きて二人とも死ぬ
④二人とも相手を殺すことを思い留まる。
他のレビューでは「格差社会を告発する共通点が有る」ということで韓国映画『パラサイト』との比較をしている人もいますが、『パラサイト』は良く考えられた「作り物の娯楽映画」であり、本作は「現実社会の悲惨さを描いた映画」なので比較にはならないと思いました。
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