マティアス&マキシムのレビュー・感想・評価
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とてもBL的なので見る人を選ぶかも
真面目で友達から言葉警察と言われているマティアスと複雑な家庭で育ち無口なマキシムは幼なじみ。自主映画の撮影でキスした事からマティアスは自分の中に複雑な感情が芽生えるが…
みんなが待ってたグザヴェエ・ドラン監督の最新作。
とてもいいBLだなぁと思いながら気づいた。
そもそもドラン監督の映画は少女漫画的ではないかと。
少女漫画は人間関係(恋愛、友情、親子)からくる感情を描く事が多い、少女漫画ではその心象風景が絵で表現されよりわかりやすく頭に入ってくる。
ドラン監督作品も人間関係の行き違いを描く事がほとんどで、心象風景がそのまま画面に美しく展開する、誇張されたそのシーンはアーティスティックにも見えるけれど、漫画的でもある。
少女漫画に影響を受けているそぶりが無いのでそれが作家性だと思うけれど、少女漫画好き、BL好きとしては嬉しいかぎり。
友達とピアノ
理解できるとか、できないとか
そんなんじゃない
友達はやっぱり最高で最低で
こういう気持ちになったら苦しく悲しく
僕は前に進めるか?
人生も人間も美しい。そういう気持ちになれる映画
ピアノの旋律も美しい撮影も大好きだ
もう一度見たい映画
優しい余韻
最後のマティアスの笑顔とそれに対するマキシムの表情に、
わたしまでキュンとなり、とても温かいほんわかした気持ちになりました。
ドラン監督の作品を全部観ているわけではないですが、
わたしが観た中では一番この作品が物語に入りこめました。
ドラン監督の作品って面白いとは正直あまり思わないけど、
センスというか感覚?映し方とか演出とか色彩とかがもう唯一無二って感じで
本当に美しいなあ〜と。
ドラン監督の作品がこれからも楽しみです。
終始、灰色の映画。音楽なら短調。
マティアスとマキシムの心情を映すように
全体的に、混乱と不安と苦悩に満ちた映画。
色なら霞がかかったように灰色。
音楽ならば短調。
のイメージ。
ただ、それを単純な言葉で語らせていないところが良いところでもあり、
人によっては最後まであまり理解できずに終わってしまう可能性があるかもしれない。
細やかで繊細な演出を感じ取り、目線や仕草を良く見てみると、語られていることがわかると思う。
最後には、一筋の光が差した。と私は感じたが
最後まで描かれているわけではないので、そこは人によって解釈は自由なのだと思う。
純粋に愛
今回のドランは、
非常にシンプルゆえにリアルで
ヒシヒシと愛の強さが伝わってきて切な苦しかった…。
純愛だよなぁ...。
また、ドランなのかマキシムなのか判んなくなってんだけど、
下がり眉と半開きの口元で常にどこか悲しそうな瞳が、
迷子の子どものようでいて、
たまに達観した大人のようで、
とにかくエロカワイイんだわ。
目が口ほどにものをいう というのはこのことだ。 切ないという言葉は...
目が口ほどにものをいう というのはこのことだ。
切ないという言葉は綺麗すぎてあてはまらない。ささくれのようにチクチクと痛い。
恋愛だとか友情だとか、そんな感情を区切ってしまう言葉なんて使いたくない。
ただ、絆と愛情がみれたと思う。
友人でも恋人でも親でも、人を想うことに素直になれたら、ぼくらはどれほど幸せなのだろう。
世間の目や立場なんて取っ払って、ひとりの人間と人間で向き合えたら。
青春と純愛をこうも巧く混ぜながらも切り離して描き出せるドランはすごい。
ねっとりとしていているので苦手な人もいるだろうけど、同性愛の映画と思わずに、すべてを恋愛に繋げずに、ボーダーレスな“愛”の話だと思って観てほしい。
ときどき出てくるホームビデオのような撮り方がかなーり好きだった。映像演出がとっても上手くて、魅せる撮り方をするドランがぼくは好きです。
あとフランク。あいつずるいよ。むちゃくちゃかっけえもん。
じわじわ来る名作✨ 「え?何これ…」と芽生えた恋心に向き合えず翻弄...
じわじわ来る名作✨
「え?何これ…」と芽生えた恋心に向き合えず翻弄して相手を傷つけるマティアスとは反対に静かに自分の気持ちと向き合うマキシムの差が良き。
変人マカフィーもなかなか良い味出してたw
出てくる人達が優しいのもいいです。
ふとしたきっかけで、何年も何年も隠していた想いが溢れることだってあ...
ふとしたきっかけで、何年も何年も隠していた想いが溢れることだってあると思う。
幼馴染の大切な友人に対する情は友情なのか、恋愛なのか……そんな言葉でカテゴライズされない愛を感じる話でした。
とてもとても大切な人がいて、それがたまたま男女だったら受け入れられて結婚していいのか、同性だったら間違いとされるのか。そんなのおかしいって言える世間になればいい。
あと、ドラン監督主演も監督もって……多彩です……
作家性
ジョンFドノヴァンに続き本年2作目が公開
今作も同性愛、毒母親、母子家庭、兄弟の家族問題とドランの作家性を詰め込んだお話
主人公ふたりの関係が見てて危うい
さらにまたまた顔面ドアップ&手持ちカメラの揺れ演出が、不安定感を煽ってくるのでシンドくてあまりノレませんでした
やっぱりドラン
古巣に戻ってドランらしいテンポや音楽で満載感ありますね。
ハリウッドで撮ったり原作物は荷が重かったのかもしれませんね。
ただ初期の勢いからすると変にまとまっている感があり、まだまだ
迷い道なのかもしれませんね・・・
秘めた想い
劇中を通してマキシムの秘めた想いが曝け出されるのは物語も後半のキッチンでの場面、しかも受け身な態度が何とも言えないもどかしさを感じるし、彼の気持ちに共感しながら観ていると込み上げてくる感情が、、、。
マティアス自身が気持ちの変化に戸惑い葛藤している姿を中心に、台詞での説明や劇的に感動を煽る演出も殆ど見当たらない、清々しい青春映画として。
明らかに皆とは違う家庭環境があり、一人旅立つ理由、母親との険悪な関係性、どこか寂しげな表情を浮かべながらも自分の人生を進ませる方向へ、マティアスの母親がマキシムを見つめる優しい目線、全てを感じ取ったかのようなフランクの行動、顔に痣がある理由。
破滅的で暗くて可愛そうに思える映画にでもなりそうなのに、仲間たちの明るさと愛らしく感じるグザヴィエが演じるマキシムのキャラ、互いの秘めた想いが秘めたまま綺麗な思い出として残るような、知らなかった自分の気持ち、隠したままの気持ち、色々な感情全てが自分な訳でどの自分を曝け出し生きて行くのか。
ラストは清々しく、残された想いを大切に、マキシムは戻らない気がする、、、最初から彼の表情に注視しながら本作を鑑賞しなければ、グザヴィエの手腕、衰えず!
2020/10/14 アップリンク吉祥寺にて。
二度目の鑑賞。
グザヴィエにあるイメージのまま、最初からマキシムはソッチの人かと勝手に思いながら観ていたが、マットに対して"理解したい"と訴える姿や常に受身な態度、分かりやすいマットの反面、マキシムの気持ちが難しく思え、最後まで"はぐらかす"ような態度のマキシムを理解したくて堪らない鑑賞中。
前作にハマれず今思うと「たかが世界の終わり」から下降気味に思われたグザヴィエと勝手に、本作で衰えない才能を輝かせた彼の役者としての存在感も含めた、これからも期待大な年下の映画監督って稀さ。
イケてないドランの新境地
イケてないドラン。
身なりもヘアも態度もだらしない。
顔に赤痣をつくっている。
体つきも顔も少したるんだ感じ。
家庭は関係性も家計も破綻している。
今回のドランは自分から洗練さを剥ぎ取っている。
自虐的に。
片や相手の男は対照的に洗練されている。
リッチで社会的評価も高い。
(ものすごくウジウジしてるけど)
思春期のヒリヒリした切実感と高揚感が売り物だったドランも、既に31歳。
作風の経年変化も注目していたが、この「かっこ悪さ」を打ち出すあたり、そして母親との確執もマザコンからの脱却をしたように見えるあたりも、オトナというか妥協というか、ある意味彼個人の成長なのかもしれない。
それだけに、反面切れ味がなくなったような気もする。
それでも終盤の見せどころでは、それまでのやや冗長な流れが長い前フリだったことを悟らせ、一気に開花させる展開にどぎまぎさせてくれるのはさすがだ。
ケベック製なのにそんな調和を微塵も感じさせない、ドラン製オリジナル。
かっこわるくてもいい。
ただ、まだまだセクシーにトンガっていてほしい。
違和感…
確かに美しく撮られており、音楽も良い。個々の場面における台詞や演出も良いと思う。
だけど、それが集められたときにこう展開するのだということがどうしても合点がいかない。なんだかいつのまにか違う惑星に着地してしまったみたい…
でもこれはいわゆるフランス映画全体に感じる違和感かもしれない。(ドランはカナダ人だけれども…)
そういう意味では英語で撮られた前作よりは違和感が少ない気もする。
今時の青春と恋愛模様
青春。毒親からの自立。友情と恋愛の間。そのどれもがアレグロのテンポで協奏曲を奏でるように描かれる。あくまでロマンチックに詩的に。登場人物は若者もおばちゃん連中もよく喋る。対照的に、主人公二人は決して心の内を語らない。観る人に想像の余地を残す仕上げが監督らしいと思った。
「二人はキスしたことあるの?」「俺は男だぞ」「あなた達の時代はそうだったかもしれないけど今は違うの。」つまり性別に関係なく好きならそれでいいという、主人公の一人の妹の発言が、ドラン監督の「普通の恋愛映画として見てほしい」気持ちと時代の空気を代弁していた。
読めない行間が多過ぎる映画
最初に、、、
トロントから来た薄っぺらい弁護士の登場シーンは秀逸でした。
しかし、、、
これまでも直接的ではなく、行間で感じてくださいというタイプの映画を作ってきたグザビエくんですが、今回の映画は読めない行間が多過ぎ。
例えば、植木鉢と植木鉢の跡とか、一体何の意味があるの?
主人公の言動も見終わった後でトータルで考えれば理解できなくはないけど、見ている間は「?」の連続でした。
グザビエくん、煮詰まっちゃったのかな?
それとも時間に追われて見切り発車しちゃったのかな?
一生表現していきたい?
前作ハリウッド進出のジョンドノヴァン〜を観逃しているので、それは省いてもドランはホモセクシャリティ、ジェンダーにおける、また家族関係の苦悩や抑圧、愛憎や葛藤について、ライフワークとして表現し続けるのかしら?
前作は観てないから分からないけど、段々と薄味になってきてる?って感じました。
mammyのカメラワークや音楽の効果的な使い方が凄く好きで、そこを期待してしまってるからか、
今回の作品は、生まれていた(私はマティアスは自覚は無かったけれど昔から恋愛感情があったと感じた)ジェンダーレスな恋愛感情の受け入れ方、苦悩、
マキシムの家族に対する苦しみや哀しみ等、上手くてドランらしい作品でしたが、写真家でも通用しそうな印象的なポートレート写真の様な表情のアップシーンや、そこだけ切り取ってポストカードにしたいと思えるような行間の表現が心に響く程では無く、上手くまとめられた薄味に思えてしまった。
でも、作品を作り続けていく中でずっと刺激的なモノをというのは難しいし、このままジェンダーレスと家族問題の苦悩の映画ならドラン監督❗️「それでも恋するモントリオール」みたいな(笑)
と言っても、まだ若い監督なので方向性や作風を変えるのも楽しみです。
ずっと映画を作り続けて欲しいと思います。
これでいいのでは?と思えるようになる年月
ある程度年を取ると、幼かった頃無理だったものを受け入れることができるようになることがある。
この話の主人公たちは監督と同じくらい、20代最後らしい。カナダのような国では多分若者だけど子供ではない。その辺の感覚は日本とあまり変わらないと思う。恋愛について何も知らない状態ではなく、それなりに次何起こるかの予想はつく。
わかった上で幼かった頃押しつぶした気持ちを気付いてしまった男性二人の恋愛ドラマを、彼らの友達や家族や生活を通してテンポよく描いている。モントリオールは家の外に物干しがあって、乾燥機じゃなく外で洗濯物をほす場合があるとか知れて興味深かった。
今まで見たことがあるグザビエ・ドラン監督作品の中では一番いいと思う。ロマンス向いているのでは?
本当はもう星半分あげたいところなのだが、毒母親は個人的にはもういい。
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