「複雑な感情をうまく描いた作品」マティアス&マキシム Ranさんの映画レビュー(感想・評価)
複雑な感情をうまく描いた作品
ひょんな事から映画の撮影でキスをすることになった幼なじみの2人。それをきっかけに2人の感情が揺れ動く訳だけど、キスの後しばらく2人の接点がなく、お互いそれぞれの生活が描かれていく。ずいぶん接点がないまま物語は進行し、マキシムのお別れパーティーでようやく2人が一緒になる場面に。しばらく2人が離れていた(そしてその間お互い想いを募らせていた)だけに、ここで2人がどういう行動に出るのか見ているこっちはドキドキ。で、遂に2人は燃え上がる感情を抑えきれずに...このドキドキの展開は、やはり中盤あえて個々の描写を中心に描いていたからこそ盛り上がるんだと思う。
ドラン監督の作品は、キラキラの世界とは対照的な日常の泥臭さだったり人間のどうしようもなさだったり、退廃的な部分を直球で描いているからウソがないし、だからこそ映画に引き込まれるんだと思う。あとやっぱり音楽がいい。
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