劇場公開日 2020年6月12日

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その手に触れるまでのレビュー・感想・評価

全44件中、21~40件目を表示

3.5タイトルなし

2020年7月26日
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鑑賞方法:映画館

ダルデンヌ兄弟作品を初めて観たのは3年前に観た「午後8時の訪問者」
劇中、ほぼ音楽無しでカメラワークは手持ちで(多分)人物を中心に写すところが印象的でじわじわくる作品だったんですよね。
その後、2人の過去作品を何本か家で鑑賞しましたが、どの作品もドキュメンタリータッチなのに見入ってしまう内容ばかり。
本作でもその手法は健在で、音楽は無いし引きのカメラワークも少なくほぼ人物中心の描き方。ベルギーならでは、というよりは欧州が抱える問題でもあって、その問題をべースに人はどう変わることができるのかというところが焦点な気がしたんだけど、、
少年アメッドはどうだったかというと、握手さえ拒んでいた人間がああなれたのは救いだけれど、あのシチュエーションでそうなったのはいささか突拍子もない演出に感じました。作風も題材も好みですが、、

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とみまる

3.5マインドコントロールって怖い

2020年7月24日
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この子自身にも、何か特性はあるのかもしれない。
いったん、はまるとこだわる性格。
そこに、宗教がからむと、もういかん。
どんなことも、コーラン(教典)にかかると素晴らしく聞こえてしまうわけですから。
まだ自我が確立していない子どもが、ここにはまると、もう、抜け出しにくいのではないのだろうか?
実際には、身近な大人が「そうはいっても、現実には…ね」みたいな、色んな考え方を指し示すわけです。
でも、偏りのある宗教者に見込まれてしまうと、もう、ロックオン状態ですよね。
呪縛が解けなくなるわけです。

最後、いったいこの子はどうするつもりだったんだろうか?
本当は?
そう考えると、背筋に冷や汗。
世界的に、子どもの発達傾向は課題なのでしょうね。

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ミツバチば~や

3.5愛の代わりに憎悪を教える宗教指導者は、実に罪深い

2020年7月16日
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鑑賞方法:映画館

難しい

 映画としてはそれほど面白い作品とは言えないが、自爆テロをする子供や女性がどのように作られるのか、そのヒントがあった気がする。邦題の「その手に触れるまで」は作品の内容と乖離していて、寧ろ原題の「Le jeune Ahmed」を直訳した「若いアメッド」のほうが解りやすかった。

 人が自殺するためには、よほどの絶望がなければならない。明日に何の期待も希望もないとき、人は躊躇なく自殺する。期待や希望は大袈裟なものでなくていい。例えば今日買った靴を明日履くのはひとつの期待であり希望だ。太宰治の「晩年」の最初の短編「葉」の冒頭は次のようにはじまる。

 死のうと思っていた。ことしの正月、よそから着物を一反もらった。お年玉としてである。着物の布地は麻であった。鼠色のこまかい縞目しまめが織りこめられていた。これは夏に着る着物であろう。夏まで生きていようと思った。

 ことほどさように、小さな理由で人は死なないものである。太宰の場合は着物をもらうことやそれに類いすることがなくなり、小説を書く意欲もなくなったから自殺したのだ。心に何も残っていなければ、恐怖も忘れるだろう。

 しかし本作品の主人公アメッドは自殺しようと思っていた訳ではない。イスラム教には自殺を禁じる教えもある。にわか狂信者のアメッドに必要なのはジハードで死ぬことなのだ。ジハードで死んだ者を死んだと言ってはいけないと教えられるシーンもあり、アメッドはますます勇気づけられる。ジハードの相手は異教徒である。コーランから離れ、歌などでアラビア語を教えようとする教師。それはイスラムの教えから子どもたちを離そうとする悪辣な意図である。どうしてもやろうとするなら、もはや殺すしかない。
 失敗して捕まっても、アメッドは崇高な使命を忘れない。従順なフリをしつつ、いつかジハードを実行する機会を狙う。できればジハードの際に死んで、信仰を全うしたいのかもしれない。アメッドの頭の中では、戦前の日本のように散華(さんげ)などという言葉で死を美化しているのだ。自分が生きた証は死そのものにある。母も兄弟も、誉(ほまれ)ある死を喜んでほしい。
 狂信者は情報をシャットアウトする。信仰に反するものは何も見えず、何も聞こえない。異教徒は無価値であり、無人格であり、殺しても差し支えない。スマホを持っていても、そこから入ってくる情報に心を動かされることはないのだ。

 葬式仏教に結婚式クリスチャンまたは結婚式神道という、極めていい加減に宗教と関わり合っている日本人には理解しづらい精神構造であるが、キリスト教文化が根づいたヨーロッパでは、イスラム教への転向もそれほど困難ではないのだろう。神は既にいるのだから、英語のGod、フランス語のDieuをアッラーに変えればいいだけだ。日本では仏教に神は存在せず、神道は八百万の神で森羅万象そのものが神だから、一神教を感性として理解するのは難しい。
 宗教に依存しなくても生きていける日本人が世界的な長寿国となったのは、戒律による不自由がなく、健康や衛生といったどちらかと言えば科学的な価値観で生きてこれたからかもしれない。
 グローバリズムは価値観の崩壊と新たな価値観の創生につながり、狭量で不自由な宗教的価値観からすべての人々が解放される未来がくるのかもしれないが、コロナ禍がグローバル化を妨害している面もあり、今後の世界はどうなるかわからない。
 例えば暴走族が特攻服のようなものを着て、軍隊式の組織を作って自己アピールをしているのを見て、それに憧れる少年少女もいるかも知れない。誰でもまずは形から入る。暴走族の中身がないことに気付くのはそれほどの長い時間を必要としないが、イスラム教の衣服や生活態度や祈りなどに憧れてしまった場合、宗教には経典があってどこまでものめり込んでしまう。
 本作品の主人公を見ていて、自爆テロをする子供や女性がこのように育っていくのだと、うっすらとわかった気がした。愛の代わりに憎悪を教える宗教指導者は、実に罪深い。

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耶馬英彦

3.0イスラム教徒を哀れに思います。

2020年7月13日
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Rewind That

3.5中二病

2020年7月13日
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散々、皆さんのレビューにもあるが、中二病のこじれた先の映画。ラストは予想とは違ったが、モヤモヤした感が残った映画。でも、嫌いではない。

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hanataro2

4.5純粋さの果てに待つもの

2020年7月3日
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kkmx

3.5アレッドは何を信じたのか

2020年7月2日
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ゲーム好きの13才の少年アレッドがイスラム指導者との出会いで過激な思想にのめり込んでいく物語。
やがて指導者の言葉に影響を受け、現代的な考えの女性教師イネスを殺害しようとする。

少年院に入っても決まった時間のお祈りを欠かすことはない。
母の訴えや担当教官の教え、農業研修所の娘で自分に好意を抱くルイーズとの出会いであっても、偏った思考を変えることはできない。
それどころか再びイネス先生を手にかけようと計画を企てている。

そもそもイスラム教は決まり事の多い宗教です。聞かれればまぁ仏教かな、という人が多い日本とは概念が全く違う。

でも何を信じても、何も信じていなくても正解はない。
多くの厳格なムスリムが自分達の宗教を誇りに思っているならそれが正しい。

本来信仰というのは清らかなもののはず。でも同時に根深い闇を含んでいることもある。人はそこから這い出すことができるのだろうか。

ラストシーン。
左手がその手に触れる瞬間でさえも右手に握られた狂気が目の前の人物の喉を突き刺すのではないか。
気が気でならなかった。

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はるたろう

4.5×背教者を殺して天国へ行く  〇変態の国で(宗教的に)ダラシナク暮らす

2020年6月29日
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bloodtrail

3.5#40 洗脳って怖い

2020年6月29日
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無宗教の人が多い日本人には、宗教を理由に人殺しする人の気持ちがわからない。
変わってしまった息子を見て、元に戻って欲しいと泣く母親の気持ちはわかるけど。
アーメッドは、何を求めて宗教に入れ込んでしまったんだろう?
最後に本当に改心できたのかな。

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chicarica

4.0予想もつかない最後

2020年6月28日
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正直、ラストシーン時、『まだあと1時間あるからここから展開が変わるのかな』
と思って観ていた(私が上映時間を勘違いしていた事もあるが)。

しかし、予想もできなかったラストシーン。
『え、これで終わり?』と同時に何とも重い気分に。

そしてなるほど、邦題に納得。

この映画の予告編やイントロダクションを観ると、
少年がイスラム原理主義のイマームに感化され、と言う内容があったので、
もう少し社会的な要素が強いかと思ったが、
この映画はどちらかと言うと、少年の心理を探るようにして見てみると面白かった。

観た人によって感じ方が分かれそうで、興味深い。

淡々と演技をするアメッド役のイディル・ベン・アッディという少年の役者も素晴らしい。

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じーたら

4.0いい映画

2020年6月28日
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リアリティがあって良かった。本当にこんな感じなんだろうね。
主人公の弱い、柔らかい感じがいい。
あからさまな強い悪ガキだと全然違う話になったんだろうね。

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khapphom

3.5そちら側の視点

2020年6月27日
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ミーノ

4.0そこに救世主はいない

2020年6月25日
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ナイーブな思春期の少年の青春ドラマと、過激で拝外的な思想に洗脳された若者は救えるのかというヘビーなテーマが併走して、それがスリリングなサスペンスとしても成立しているという凄い映画だった。安易に明快な救世主や救いを登場させないところも良かったと思う。

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ピンボール

1.0過激思想に傾いた少年の愚行を見せられて疲れる

2020年6月24日
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しろ

3.5厨二病がイスラム過激派に洗脳されたら

2020年6月22日
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ビターズエンド配給で、
「少年と自転車」の監督となれば、そうですよね、作風も見せ方もこうだし、うん、納得の作品でした。

幼児的万能感に反抗期と思春期、成長過程にある自己中心性の強い子供のフラストレーションが混ざってる少年時代にイスラム過激派の洗脳なんて受けたらこうなりますよね、本当に。

神様への信仰という差別化、自分の特別感なんて与えられたら、危険極まりない。
それには、映画の中だけでは拾えない要因ももっと沢山あるでしょうが、
実際にイスラム過激派に傾倒した青少年の事件が沢山起きていて、日本だってこれから人口減少で、イスラム教の方も増えてくるだろうし、そうしたら過激派思想も一定数は流入してくるでしょう。
観ておいた方が良いと思います。

少しだけ光の挿し込むラストで、ハッピーエンド好きな私の溜飲は下がりました。

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まゆさん

3.5なぜ過激な思想に傾倒していったのか…

2020年6月21日
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が描かれていないけどこういう危険な教えにはまってしまうのが全く理解できない。神はどれほど偉大なのやら。
他者とのつながりで少しずつでもこころが開けていったらよいけど。
ラストも判断が難しい。触れることで気持ちに変化があったかどうか。だけど見応えありました。

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peanuts

3.5狂気という語は使いたくない

2020年6月19日
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悲しい

怖い

主人公の少年アメッドがどうしてこういうふうになってしまったのかは描かれていませんが、きっとすごく孤独だったのではないかな、と私は感じました。
父親が家を出ていったせいでしょうか?
多感な年ごろのせいもあるでしょう。
アメッドを愛してくれているお母さんがいても、きょうだいがいても、イネス先生がいても、彼はすごく孤独だった、おそらく。
そして導師の教えに傾倒していく。
汚れを浄めるためにしっかりと手を洗い、礼拝することで、自分の世界を懸命に保とうとしている様子がよく伝わってきます。
そこから、極端な行動に走ってしまう。

宗教に限らず、何かに深くとらわれている人とコミュニケーションをとることの難しさを痛感しました。

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マリエル

4.0現実の問題

2020年6月19日
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実話ではないが、今ヨーロッパで実際に起きている、宗教が子どもへ与える悪影響、移民によって多民族が共存する世界の問題を、リアリティたっぷりに描写。

ゲーム好きの少年(中学生くらい?)が、死んだ従兄や、導師の過激な思想に感化され、イスラム原理主義者として洗脳されていく。
挙句、学校の先生をイスラムの敵だと考えはじめて、抹殺するためにナイフを持って学校へ向かう……

最後まで救いも答えも見つからないが、それが現実ではある。

カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞した作品とのことだが、実に納得。

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コージィ日本犬

4.5ひとが変わる瞬間を描き続けてきたダルデンヌ兄弟

2020年6月18日
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りゃんひさ

3.0答えは見えず…

2020年6月18日
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難しい

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J24