パラサイト 半地下の家族のレビュー・感想・評価
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社会派ではない
テレビで社会派だの何だの騒がれていて、
アカデミー賞を受賞した韓国映画だと聞き、
見たがこれは酷い。
まず社会派だと云う印象が全く持てない。
ただただ怠け者の一家が金持ちの家を
乗っ取ろうとして失敗しただけにしか
思えない。
それに内容の現実味が薄すぎる。食べ物が
そんなしょっちゅう消えてたら誰だって
気づくし、地下からあんな大きい叫び声を
挙げてたら誰かしら聞こえるし、たった
八分で食べ散らかした物を片付けた状態
なのに誰も不思議に思わない。
さらに登場人物達が馬鹿すぎる。数日旅行
して家を開けるだけなのにあんな宴会の
ような事してバレないと思い、さらに、
予定変更で帰ってくる可能性すら考えて
いない時点で頭が弱いのかなと感じる。
さらに最後の無差別殺人も無理矢理すぎる。
動機もあまり分かってないし、主人公が
あんなに刺されても死なない時点でかなり
おかしい。
結論は総じてとてもじゃないが社会派とは
言えないと思う。正直言って出来は中の下の
ありふれたフィクション映画。アカデミー
受賞作品とはとても思えない。貧富の差を
描いた社会派映画を探しているならば、
別の映画を見る事をオススメする。
うーん
パク社長一家が可哀想すぎて…
キム一家ひどすぎ。
貧しいからとか言い訳にならない。
家庭教師に本気で恋してた娘の心の傷、
あの幼さでpretendを知る息子の心の傷、
あの奥さんがそんな子どもたちを抱えて、生活の糧を無くして、どうやってやっていくのか…
にしても、なぜ執行猶予なの?
どんな話なんだろうとドキドキしてただけに、期待が大きすぎたかなぁと思う。
豪雨の中、下へ下へと流れる滝のような恐ろしい水が、下層で汚水となって貧しい人々の生活を破壊し体育館で公務員に怒鳴りつける
一方、雨がどれだけ降ろうと、流れて被害はなく、空気が綺麗と呑気にパーティーできる高所得者。
でも、カンヌやアカデミー賞で1位をとるべき作品なのかなぁ….
キム一家に、最後にギウが思い描いたような互いの無事を確かめて嬉し涙する日が来ませんように。
奇想天外でした
アカデミー賞を受賞したときき、気になり視聴しました。
前半は、楽しみながらみていましたが、後半は、いつバレるのかハラハラしながらみました。貧困家族には、金持ち家族において計り知れない苦労が垣間見れると感じました。
洪水でのシーンが代表的だったかな。
大雨で家の中が水浸しになってしまうのは、かわいそうでした。。
疑問に思ったシーンは、キム・ギヴが石を持って地下に行ったのはなぜだろうと思いました。最終的に、石で頭をムングァンの夫に叩かれてしまうが‥ギヴの精神がおかしくなっていくことがわかり、地下の人達を殺そうとしていたのかな?
シリアス・リアル・コメディがちょうどいいバランスで合わさったエンターテインメント!
○下手なヒューマンドラマより、家族愛が伝わった
〇韓国の俳優がわからんから、尚更入り込みやすかった(日本とかアメリカ物だとどうしても役者として人を見てしまう)
〇どちらのおじさんも、社長のことを心からリスペクトしてた
〇蹴落として、見える景色にどこか罪悪感
〇あの最初の方にでてきたイケメン兄ちゃんどこいった
〇下と上、視覚化された格差→このモチーフが何度も出てくる。(地下住宅、テーブルに潜って隠れる時、階段を登る、階段から蹴飛ばす)
〇陽のあたる場所と当たらない場所→物理的という意味もはらんでるけど、見えづらいと言う面でも一緒?
〇下手なホラーよりも怖かった。人間のこわさ。でもしっかり伏線回収してて面白かった。ちょうどいいコメディ感。
〇北朝鮮のニュースのモノマネ、ぴーえむ2.5、ミサイルネタ映画館でめっちゃ笑った
〇ソジュがでてきた!庶民の味方なのだなぁ。一方裕福家庭では海外物の酒…
〇浸水して、トイレから溢れる水をおしりで止めてるところ印象的
〇社長が、死にかけの姉ではなく、気絶している息子のみを救おうとしたところ
〇→刺したのだって、結局は家族愛なわけなのよ。臭い臭いやってるのが原因でもあったけどさ。
○最後に一筋の希望をみせるのがよかった。少し安易な終わり方と思ったけど、これくらい希望が残るくらいが後味はちょうどいいと思った。「父さんはただ階段をのぼってくればいい」というのも好きだったし、それがまだ実現されてなくてこれからされるのかもわからないのもよかった。
○「無計画」これが一番の計画
○モールス信号の手紙は、なんか泣けてくる、
○シリアスとリアルとコメディがちょうどいいバランスで合わさってました!!
鑑賞中の気分の悪さは、途中休憩したくなるほど
ずっと見たい と思っていた映画。
でも映画館じゃなくていいとも思ってた。
このたびNETFLIX にて。
なんとなく思い込んでいた話とは違っていて、
半地下に住む家族が真上に住む金持ち一家にアリエッティみたいに借り暮らしするのかと思ってたら全然そうじゃないんだーって思ってたら意外や意外そっちもか!みたいな展開だった。
他の方のレビューにもあった通り、
何にも悪くないただただ人の良い可愛い奥様がなんでこんな目にあうんだろうという気持ちは見ていてずっとあるし、妹が就職出来たあたりまで、まあ お父さんまでは まだ許せるとしても、家政婦までって言うのは欲張りすぎでしょ!ってなるわけで、それで留守中に家族で酒盛りとかもう破綻しかないわけで、それが事件に繋がって、だから映画なのか?
つまり 好きか嫌いかってなると
嫌いな話。
道徳心がことごとくズタズタになる。
家族で嘘をついて人を蹴落として仕事を得るって言うのがもう全然心地よくない。
物語なのだ。
そう言い聞かせないと見てられない。
例えば万引き家族と比較してみるとしても
あちらは家族でない彼らが、何かに惹かれるように肩寄せ合う美しさがあった。
こっちには、貧困の臭いという もはや本人達にはどう足掻いても超えられない壁に囲まれてるのだという諦観が根底に見える。
日本の財閥解体は太平洋戦争の敗戦によって成し遂げられた。
対して韓国はそれまでの被支配から解放されたものの国の形態が根底から覆る事のない終戦によって、現在の決定的な経済格差が埋められずにある。
韓国での受験戦争はテレビのニュースでもお馴染みだが、最近ではその彼らが卒業後に就職する際のコネクションの力は日本の比ではないと聞く(実情は知らない)
だから日本の会社に就職する人が増えて来てると(本当かどうか全然知らない)というネットニュースを見た。
途中、家族全員が仕事にありつけた幸福に対し、父親は辞めさせた運転手のその後を心配するも娘の「うちの家族の心配して」的な発想や、詐欺師まがいの手順で獲る幸福、
そんなものは長続きするわけないのに
更に留守宅で宴会。
見てる側の居心地の悪さったらない。
なんだろう。
人に勧めたくなる映画ではなかった。っていうのが最終的な感想かな。
後半はかなり雑だった!!
アカデミー作品賞かと言われれば、普通のエンタメ作品なので違うと思います。前半は、いつでも知的で優雅に振舞えるよう普段から自分を高めておく事は重要だと思いましたし、ダヘが可愛かったです。地下でBBAとやり合った後はつまらなく感じました。それまではスマートに侵入しユーモアがありましたが、急に父親が「無計画だ、知ったこっちゃない」と大量殺戮をやり出して、かなり雑に感じました。ラストもポエムで微妙でした。公開時は「韓国の貧富の差が…」という感想の方が多かったと思いますが、たった1年足らずで(どんなに鈍感な日本人にとっても)他人事ではなくなったと思います。2019/12/27劇場公開でしたが、何か日本公開日をインチキしていると思います。
奥様とパクソダム
個人的には剛力彩芽似のパク・ソダムちゃんが圧倒的優勝。ジェシカのカリスマ性。車にパンツを置いていくのは大胆すぎる。駅からノーパンで帰ったんか。ザ☆韓国の整形美人(してなかったらごめん)風の金持ち奥様と見た目も性格も実に対照的に描かれている。
奥様はというと、顔が綺麗なだけでヒステリックだし、夫がいないと生きていけない典型例だし、家事できないし、品もない。すぐに騙されるチョロい女。でも根っからの嫌な奴ではないので、夫婦関係も悪くはなく、ソン・ガンホも「心が優しいんだ」と好印象を抱いている。このソン・ガンホの奥様に対する憧れが、ラストの展開につながったのではと、私は思っている。
だいたい女性の登場人物ばかり注目してしまうワイ目線で申しますと、金持ち娘の恋に恋してる感じも、あの年齢にありがちリアルでよかったです。一番身近にいる他人に惚れちゃうお年頃。
最初は家族全員が経歴詐称で金持ちの家に就職したから、なるほどパラサイトだったのに、桃の家政婦カムバックして地下シェルターから真のラスボス年代物パラサイト出てきちゃう展開には笑いました。誰が予想できるあんな展開……笑
貧困や格差社会も勿論感じたけど、能力主義で這い上がれるのか?っていう気骨に溢れた映画。答えは五分五分かな〜一家の危機回避能力に酔いしれろ!ポンジュノリスペクツッ!
どんでん返し
富裕層を騙す貧困層が侵食する映画で見ててバレやしないかとドキドキする。
どうバレるんだろうなと思っていたら、後半のどんでん返しは予想もしなかった。
下にも更に下があってそれは直ぐ側にあったっていう。
てかあのモノマネネタあっちもあるの(笑)
大雨から受ける影響、被害の違いと、体臭の違いは埋めようのない対比を描いていて良い。問題提起の社会派というより奇をてらうサスペンスエンタメが強い印象。
ラストの富を手にしてハッピーエンド、じゃなくてこれは展望ですっていうのも作品の味を一貫とさせていて良かった。
脚本作ってる人が収拾つかなくなって投げやりに殺人ものにした感じ
前半はコメディっぽくて、どう展開するか期待したが、後半はただの殺人ホラー。
脚本作ってる人が収拾つかなくなって投げやりに殺人ものにした感じ。
画面からドブ臭さが臭って来そうな不快なシーンあり。
何故、運転手として雇われた父が雇い主の社長を刺し殺したのかよく分からない。
直前に娘を刺したのは別の人でしょ。
最後は主人公が家を買い取って地下に隠れ住んでる父を救う想像をする結末なんだけど、これじゃ何も解決してなくて落ちになってない。
こんなものがアカデミー賞って笑わせる。
アメリカンサスペンスホラー
考えてた挙げ句last あの殺人鬼を育てた地下室の後釜に座るとは 何とも狂った楽天家&図太さ 奇想天外なストーリーとはそこへ持って行きたかったのか。
何とも前のパニックルームのようなアメリカンサスペンスホーラ映画。
勝者も敗者であることを喝破した作品
半地下に住む貧乏で狡猾な家族が、どことなく心がバラバラな金持ち家族の中に侵入していくという結構などエンタメながらも、喧伝されている通り社会批判の姿勢も感じ取れる、濃ゆいガーエーでした。
個人的にエンタメ映画は好まないのですが、それでもかなり楽しめたので、世界中で評判になるのも宜なるかな、です。
印象に残ったのは、金持ち家族の上っ面感・虚無感です。幸せヅラしてますがその実はバラバラ。これが描かれていることが本作の大きな個性だと感じています。
美人セレブ妻は何をするにもビニール手袋をするという潔癖症で、子どもたちについている家庭教師の授業も同席しないと落ち着かないというコントロールに囚われた毒親です。何処かのシーンで「夫に八つ裂きにされる!」みたいに怯えるシーンもあり、夫に精神を支配されていることが伝わります。経済的に依存せざるを得ないから、不健全な関係性になるんでしょうね。
金持ち夫は温厚そうですが、どこか人を見下している雰囲気があります。妻を愛しているか、と問われたシーンで、答えるまですごい間が空きます。愛がないわけではないのでしょうが、微妙な関係性が浮かび上がります。
長女は弟と仲が悪く、居場所がなさそう。前の家庭教師にも、今回の家庭教師にも簡単に恋するので、超孤独なのでしょう。
小さい弟は多動でトラウマがあるとのことですが、彼のトラウマは家族関係でしょう。温もりのない家庭では、その病理が家族の中で一番弱い人に現れるといいいます。弟はまさに家族の犠牲者って印象を受けます。
そして、家族(夫婦)の価値観に通底しているのがドライな合理性。人と人とのつながりを軽視し、古くから勤める使用人も、疑惑が生まれたら話し合いもせずに解雇します。弟のバースデーキャンプに行き渋る長女に対して妻が「行かないと損するよ!」と叱る場面もあり、非常に気持ち悪く感じました。
この金持ち家族を見ていると、タルコフスキーの危惧が現実化していることが判ります。健全な物質人たちにより、世界が蹂躙されているのです。
現在の健全な物質人に通底している価値観は合理性であり、その背景には新自由主義があると思います。自由競争の結果、合理性を追求した強者だけが勝ち続け、敗者は復活できない。
本作の金持ち一家は現代資本主義の象徴なので、合理主義を内面化しているのだと思います。経済的な勝者は得たが、はたしてその生き方で幸福なのか?金持ち=幸福という方程式は当てはまらないようです。
一方で、半地下一家はみんな超ハイスペックなのに全員無職という憂き目にあってますから、一度階層が固定化すると抜け出せない。濁流に押し流されるのは常に経済的敗者です。貧困=不幸という方程式は当てはまってしまう不条理。
本作では、社会・経済的な勝者と敗者がくっきりと描かれており、中盤までは敗者側のイリーガルなアップセット物語が面白おかしく描かれます。しかし、後半から終盤にかけてより複雑で悲劇的な色が濃くなります。結局、この価値観がまかり通る以上、実は勝者も虚ろであり、上下を固定化する世界こそが俯瞰的な視点で見ると負け組なのではないか、と感じさせられました。
ケン・ローチやダルデンヌ兄弟は抑圧される敗者視点の作品を送り出してますし、話題となった『ジョーカー』も敗者視点でした。本作の優れたところは、勝者も敗者であるという視点が描かれており、それが本作をより魅力的な作品にしているように感じます。
パラサイト
人の心情が読みにくい作品だからこそ、議論を呼ぶ。
最初は娯楽要素が強めで、徐々に不穏な空気を漂わせるのが上手い。金持ち一家の馬鹿さ加減は娯楽性を強めるための演出?
本当に殺人を犯す時は、あんなふうに突発的なのかも。
お父さんが殺人を犯す伏線もしっかり。
人が殺人を犯す時の心情、きっかけはどんなものなのか。
ゴキブリの描写が上手い。あの4人がゴキブリに。タイトルとの関わりも。
終わり方も叶うはずはないことを暗示していてオシャレな締め。
激辛テイストにごまかされてる?
前半はコメディータッチなので、リアリティーに欠けるのも気にならず楽しく見ていられる。しかし、徐々にサスペンス調に変わり、ご都合主義が気になってくる。そして最後は、人の命を奪うにはあまりにも些細な理由によりバイオレンス映画と化す。
このギャップこそが、この映画の持ち味と言えばそれまでだが、なにか、相性の悪い食材を激辛にして、味をごまかした料理を食べさせられているような気分だった。
最終的に誰も幸せにならない。罪のない子供も犠牲になってしまうというオチがどうしても受け入れられない、嫌な後味の映画だと感じた。
この映画が、なぜ称賛され、アカデミー賞までも受賞したのかが全く理解できない。
タイトルなし(ネタバレ)
富裕層の家庭に身分を偽って雇われる半地下に居住する家族。
おもしろかったが、終盤の展開はやり過ぎだ。
まるでスプラッター映画。
主人公の父親が雇用主の主人を刺殺するシーンは寒気がした。
大雨で自分の家は浸水して住めなくなったのに雇用先の人たちは何事もなかったかのように生活している。
奥さんなどは雨が降ったことを歓迎していたかのように。
さらに半地下生活で染みついた臭いに不快感を示されて爆発したか。
内容的には「4」を付けてもよかったが、終盤の大量殺戮シーンで減点。
ブラックコメディか?
ポン・ジュノ監督作品を見るのは5本目であるが、その中では印象が薄い方かな。
コメディタッチの展開で、最後まで面白く見られていたのだが、結局最後のパーティーでその雰囲気をぶち壊された感じだ。主人公の家族が全員、金持ち一家の中にバレずに入り込んでいるのが不自然。ラストの展開もイマイチ感あり。監視カメラがあるので、主人公は家から出てないことがわかるはず。それならば家にいるはずなので、徹底的に調べれば発見できたはず。
それより、そもそも主人公が殺人を犯すこと自体に違和感があり、さらに逃走することは卑怯者のようで、それまでは彼に対してやや同情的だったのに、イメージダウンになってしまったのはちょっと残念な展開であった。
結局、息子が生き残って娘の方が死んでしまったが、事件当日の状況からは逆だろう。息子と金持ち一家の娘との関係はどうなったのか、元家政婦の遺体はどう処理したのか等、フォローがなかったのもちょっと物足りない。あと、父親から息子へはモールス信号で連絡できるが、息子の方から父親へはどうやって連絡したのだろうか?私が何か見落としていたかな?金持ち一家の息子が、モールス信号が「助けて」と発信していると分かったはずなのに、その後の進展がなかったのもちょっと不満。
どうしようもない家族を表した最高傑作。
たしかに貧乏人を見下す金持ちには嫌気が差す。しかし、この物語の貧乏人の家族は、金持ちにすがるただの寄生虫みたいな家族だったので、逆に許せない気持ちが沸いてきた。
最初にピザの箱を作る内職を家族でやっているが、雑に作って、業者から売り物にならないと賃金は払えないと言われたら逆ギレ。
貧乏人でも仕事をきちんとこなし、慎ましやかに生活している人のなら応援したくなるが、この貧乏家族にはまったく共感できないし、むしろ嫌悪感しかない。最終的に、衣食住など散々お世話になったくせして、あんなわけのわからない殺人事件を起こし、それでも未だにその屋敷に住み続ける父親を慕うアホな息子。どうしようもない家族の象徴を表現したかったのなら最高傑作だと思う。
タイトルなし(ネタバレ)
高低差の表現が素晴らしい映画。
どの立場にいるかによって物事の捉え方が
こうも変わるのかと実感した。
映画の途中には気づかなかったが、
みんなの考察を見てから
再度ダソンの絵を見たらゾッとした(笑)
前半と後半で変わる様相
名優ソン・ガンホが再びポン・ジュノ監督と組み、パルムドールを獲得した作品。これは観たい!と思いつつ、なかなか観る機会がなく、ここまで先延ばしにしてしまった。
前半はコメディ調で、ハラハラしつつも楽し観ていける。ただ、このままうまく行くはずはないという、破滅的なムードは全体にうっすらと漂っている。そして、後半、予想は当たり、雪崩式に世界は崩れていく。ブラックユーモアという評価も見たが、これをユーモアと言っていいものか。
ケン・ローチ監督の『家族を想うとき』や是枝裕和監督の『万引き家族』を引き合いに、格差社会を描いたとの評価もある。確かにそういう一面もありそうだが、格差社会にフォーカスを当てた作品でも無さそうである。あえて共通点を挙げるとするなら、「家族関係」だろうか。ただ、それも本作の家族は詳細が語られないので、よくわからない。
とはいえ、とても力の強い作品で、最後まで引きつけらられる。また観直したい作品。
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