パラサイト 半地下の家族のレビュー・感想・評価
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格差社会への「怒り」
自分第一主義で、人を代替可能な存在としか思ってない上流階級。 そこを逆手にとって、金持ち家族に寄生していく最下層家族。その様は、痛快で滑稽で、ときに醜い。
大雨が降れば浸水してしまう低地の地下街。テーブルの下。ベッドの下。そして、地下シェルター。
最下層はいつも下に、下に潜っていく。
上流階級は、そんな下層に生きる人間が身近にいることすら露知らず、「匂い」という観点から差別を行う。
とても腹立たしくて、ひどい差別だなと思う一方、
もし、自分の隣にボロボロの服を着たホームレスが座ってきたら、鼻をおさえてしまうのではないのかと考えたり。悪気のない無意識な差別は、どこでも、誰にでもありえる話かもしれない。
最下層父親による最後の反撃は、格差社会への怒りそのものだ。
どうしたら格差ってなくなるんですかね。無くさないまでも、どうやったらみんな幸せに暮らせるのでしょうか。
長い長い階段
良質なコメディかと思いきや…
ほとんど前情報なしで観に行って、最初はのコメディかと思いきや、、、後半からの急転直下…とてつもない展開が用意されている。前半のコメディ部分も非常に面白くて、時より客席から笑いが起こっていた。前半のフリがしっかり効いてるだけに、後半の怒涛の展開に息を呑んだ。しっかり社会風刺(韓国の実情がわからないからそうでもないのかもしれないが…)織り込まれているように感じた。
邦画も頑張れ!!!!
見終わった後にポスターを見ると…なるほど…
そんなに評価してはいけない!
上下格差と染み着いた臭い。。。
感想を話し合いたくなる、(早くも)今年のベスト候補!
貧しい家庭が、タイトル通り寄生虫のように富裕層の家庭に入り込んでいく。富裕層は、夫婦も子どもも洗練された見た目と心に余裕のある態度。貧困層の親子は、照明が暗く悪態をつきながら毎日を送る。明暗と高低、貧富の差をこのコントラストで描く手法がとてもよかった。
徐々に家族の信頼を勝ち取っていく姿は詐欺師を描くクライムサスペンスとして楽しみ、後半は社会派ホラーとも言える妙な雰囲気を醸し出していた。
コメディ的な笑いはあまりなく(実際笑い声も少なめ)、終始妙な息苦しさを覚える映像だった。この雰囲気づくりのうまさはさすがにポンジュノ監督。少し長いし、暗いシーンも多いのだが、全く飽きなかった。やっぱりすごいなこの人。
とても良い作品だからこそ、描き足りなかった点が惜しまれる。
「笑える」から「笑えない」へ
最高に面白く楽しくほろ苦い映画!
韓国映画の、いやもはや世界のエンタメ映画のカリスマ!ポンジュノ監督の最新作。
出だしはグエムルのような家族映画?なんか万引き家族に似てるかも?なんて分析しながら楽しんでたけど、気がつけば映画は山場に突入し、結末がどうなるのかはともかく怒濤の演出で、ウチの、田舎の劇場でも笑いにつつまれた。あの凄惨なドタバタをこんなに面白く演出するひとってスピルバーグ監督くらいじゃない?でも、面白くなっちゃうのではなく自覚的にコメディにしてるのが違うとおもう。
とにかく。行き着く先はやっぱり破滅の物語なのだけど、その先も後味よく描けてる爽やか風刺映画の傑作だと感じました。おバカ映画よりも、哲学映画よりもバランスのよい傑作を見たい方は食わず嫌いせずにみろ、であります。
弱さ突いた心理描写に圧倒、笑いや複雑な思い込み上げた秀逸作
人の弱さ見抜き作戦練る様子は、スパイのコメディサスペンスを観ているかの様に滑稽で笑い込み上げた
しかし、ある事が発覚して雰囲気は一転、おぞましい心理描写に圧倒、複雑な思い込み上げた
これまでにゴールデングローブ賞など数々の賞を受賞した、人間の感覚や心理描写が秀逸な本作が、アカデミー賞受賞果たすか楽しみだ
あまりにも濃厚すぎる132分。すごい!ヤバイよ!
どうやら2020年一発目からもの凄い映画を観てしまったようだ!それも歴史に残る怪作を
この映画はジャンルミックスの成功例と言えるだろう。しかも「大」成功だ。
ド派手なアクションがあるわけじゃないのに後半は気付いたら手に汗握っていた。
鑑賞後には謎の敗北感がある。展開がとにかくすごくて、負けた感があるからだ。(韓国映画の良さもしっかり組み込んであるし)
おそらく監督はそんな観客を見て1人静かに笑っていることだろう。なんとも悔しい!でも完全に負けた!
この作品は絶対予備知識なしで観てくれ!でないとただの社会派コメディになっちゃうから。
という事でこの作品の内容には触れません。(というかこの作品を文字で表すのはとてもじゃないが無理)
しかし言いたい事もある。なので考察(未鑑賞者は読まないでおくれ)
題名パラサイトについて。
まずパラサイトとは、寄生などという意味が。
これだけ聞けば裕福な家族に寄生するという一般的な解釈が、できる。
しかしこれは表向きの意味
実はパラサイトとは居候という意味もあります。
観た人はピン!ときたでしょう。
そう題名が半分ネタバレしているのです!
さらにもう一つ。
鑑賞後から自分はずっとこの作品について考えています。そうこれが題名の真意なのでは?
きっと監督は観客の脳裏に寄生する作品を作りたかったのではないでしょうか?
だとしたら監督の罠に見事はまりました。チクショー!
最後に、裕福一家の家が細田守監督作品「未来のミライ」の主人公の家を作りなどで連想させました。
そして、パラサイトと同じパルムドールを受賞している「万引き家族」や「家族を想うとき」そして今年の注目作「ジョーカー」,「アス」それに「天気の子」(帆高目線)など最近は貧困層を題材をした作品が増えているなと、感じました。
これは、私の鑑賞中の杞憂です。
半地下家族の家周辺で、酒に酔ってフラフラの人を追い返すシーンで予備知識なしで観ていた私は展開がすごいと聞いていたので最近観た「屍人荘の殺人」のようにゾンビがでて来たりするのか?なんて考えながら観てました。(泥酔した人が余りにも不気味に演出していたから)
期待して観ても大満足
ちょっとえげつない。
韓国映画は好きでよく見るけど、いつも何かえげつない気がする。そのエンターテインメント性が面白さなのだろうけど、ちょっとやり過ぎ感がある。
まあこの映画はそれに尽きる。
韓国の貧富の差や学歴社会も描いているし、インフラや社会制度の未熟なところも描かれているが、それが見た後にあまり残らない感じで、あー面白かったでお終いになってしまう。まあ映画とはそんな存在と捉えれば良いのだけれど。
主人公のひとりソン・ガンホは韓国映画には定番の俳優だが、私が見る韓国映画にはいつも出ている印象を受ける。他にめぼしい中年のおじさん俳優はいないのだろうかと思ってしまう。
でも娘・息子があれだけ賢ければ普通の仕事にありつけそうだけどね。お母さんも働き者のようだし。
でもそんなにすんなり行かないのが現代の韓国社会なのかな?
北朝鮮の襲撃に備えて地下に立派な居住空間があると言うのはなるほど~で、実際に見せられるとちょっとした驚きだった。
そして終わり方がうまかった。貧しい者はじっと耐えて頑張っていつか上流階級になるのを夢見る韓国社会の繰り返しで終わる。
面白さにも社会性をまとわせて。
うまくまとめたのでパルムドールなのだろうか?見ているときは知らなかったので後で驚いた。
でも私の印象はえげつなさ。かなり昔に見た「オールドボーイ」を想い出してしまった。
えげつなさにおいてはもっと上を行く映画で、原作は日本の漫画だったらしいが。
韓国映画はエンターテインメントが凄い!が今回の感想。
ネタバレなしで観ましょう。
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