パラサイト 半地下の家族のレビュー・感想・評価
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パラサイト集来!
カンヌ国際映画祭のパルムドールを受賞した事で知った作品です。ですが、私はカンヌ映画はあまり合わないのでdvd鑑賞に見送ろうと考えていました。しかし、なんと今作がアカデミー賞の作品賞を受賞してしまったのです!アカデミー賞となれば話は別です。急いでアカデミー賞受賞の翌日に劇場に足を運びました。
感想
見終わった第一印象はカンヌとアカデミーの中間的作風だなーという感じでした。具体的には、カンヌ的な王道とは外れた特有の世界観とアカデミー賞的なシンプルだけど強いメッセージ性を秘めた作風って感じです。
これほどまでにエンタメに振り切った作品も久しぶりに観て楽しく観させていただきました。特に中盤からの展開は予想できるわけもなく、終始ついていくのに必死で圧倒されました。演者の演技もかなり研ぎ澄まされていて、かなりリアルだったと思います。予想以上に楽しめて満足です。
総評
流石のハイクオリティ。観ている人の心を鷲掴みにする事間違いなしの傑作。出来るだけネタバレなしで観ることをオススメします。コメディチック作品なのでお気軽にどうぞ!ただ、終盤は激変するのでその覚悟はお持ちでお願いします。また、今作はPG12になっているのでそれ相応の描写もあるのでその辺りも確認しておくことをオススメします。
それでは、より良い住宅見学になることを期待して今回のレビューを終わらせていただきます。
やはり韓国映画一気に見せる強さはある
アカデミー賞効果で
いつも空いている映画館が満席。
最近のアカデミー作品は
ちょっと眠気にやられてしまったりしたが、
ポン・ジュノだけに飽きずに終わった。
もしやの予想より強めのラスト
好みは別れるかもながら
132分を感じさせないだけで
十分見る価値ありかなと
コメディ映画にしてほしかった
解りやすすぎる社会性はいらない、部屋を逃げ隠れするシーンはジャッキーチェンの方がおもしろい。最後のやけくそはフォットファズの方がめちゃ爽快、最初の家政婦の人かわいそう。助けてあげたかった。
後半が最悪。
前半まではまぁまぁだったので★3.5位と思って観ていた。しかし、ジョーカーにも共通するのだが、残虐的で全く感情移入出来ないどころか読解力もなく、共感してしまう人間にはこの行為を肯定するかのような演出が不快極まりなく、前半からのテンポの良さも台無し。自分が苦しければ相手に何をしても良いという暴力的な面は軍を有する国に共通するのだろうか。アナ雪で後半王子に対してアナがしたことは良いこととは言えないが、これらは次元が違いすぎてただただ不快。この作品についていえば、後半の作りを変えればもっと良作になったのではと思う。
今回のアカデミー賞は白人系ではない作品にという印象で、本当の意味での作品評価では無かった様で残念でならない。どこの国もしくはどの人種の作品であれ、本当の意味で作品自体を評価して選ばれる賞になって欲しい。これからアカデミー賞がアメリカ作品(人種は問わずアメリカ制作)で選ばれ、国際長編を別にするのか、全く制作国を関係なく選んでいくのかわからないが、アカデミー賞として恥じない良質な映画が以前からの逆の偏りで選ばれず、この作品が選ばれた事にどの程度の人が納得出来るのだろうか。
臭いかな
独特な臭いする人いるからね。最期は臭いかな?
確かに子供は幽霊にはトラウマになるかもね!
天井は聞いたことあるけど地下のが住み心地いいかもね!トイレ完備!優良物件てか!やかましいわ!面白かった〜
水の流れが
貧富の格差と重なっている。
半地下って韓国だけじゃなく、ロシアや中国にもある建築形態。北京でも貧しい人は相部屋(かっこよく言えばシェア)で住んでいた。
金持ちが偉いわけではないし、幸せなわけでもない。
たくましく生きる彼らって、この後ももっと見ていたい気持ちにさせられた。
万引き家族にも似た匂いを嗅いだのは、私だけでしょうか?
オスカー作品賞、か?
以前から観たい映画ではありましたが
いつも行くイオンシネマでやっておらず、
しかし昨日オスカー作品賞を受賞したと聞いて
別館に足を伸ばしました。流石に満席でした。
序盤、まさに寄生虫のように社長邸を
乗っ取っていく有様がコミカルで楽しく
中盤から後半にかけて以外な展開と描写が
飽きさせることなく映画を楽しめました。
でもこれなら万引き家族の方が良かったなぁ。
作品賞を取るだけの深みは、私には感じられなかった。
私の理解力が浅いのかな。いつかもう一度
観たいと思います(その時は自分の評価が
変わることを期待して)
激しく鋭い視点
「万引き家族」を連想するけど、国民性の違いなのか、良くも悪くも日本製になると温温するのかなあ、この映画の激しさインパクトの強さは遥かに「万引き家族」を上回ったね。心臓がドキドキした、情け容赦ない感情のうねりが随所に表れていた
ドロップアウトした人が逆上したという話
まずは、アカデミー賞おめでとうございます。
どこを見ても賛辞の嵐。批判的コメントが一切ありません。
しかしながら、私は見終わったあとで、何かがどうしても引っかかっている。
「貧乏人のふんばり映画」が好きだ。
スラムドッグ・ミリオネアは本当に良かった。
すさまじく貧しく逆風の境遇。
宗教対立で家族を失い、人買いにさらわれ、友は目をつぶされ物乞いとなり、兄はやくざ、恋人は情婦寸前、力も何もないお茶くみの青年が奮闘努力する姿は、涙なしには見られない。
今回はなぜ感動できなかったのか。
まず、登場人物に感情移入できなかった。
ひとつには、上昇志向の欠如。
環境が悪いなら、そこを出よう。
金を稼ぐ手段を描いているのに、その使い道を明確にしなかったのは、片手落ちだと思う。
お金は使ってこそ、得るものがあるのであって、目的もなく金を稼ぐ守銭奴の詐欺師みたいになってしまった。
「こんな家に住めたらなぁ」というのが漠然とし過ぎてしまったのが残念だ。
ショファーにふさわしい服や香水(デオドラント)を買えば、もしかしたらあれはなかったかも知れない。
そんな、接客業として当たり前のことを、なぜしなかったのか(しようともしなかったのか)。
結果、単なる逆上逆恨みになってしまったじゃないか。
貧民差別が動機、という意図があったかも知れないが、サラリーマン歴34年の私にとって、「そんな事は世の中普通にある事」と言っておこう。
あるいはもっと酷いパワハラ上司であっても、余裕でスルーできる力こそ必要であって、殺しの動機ところか、映画のテーマにする程の事ではない。
シェルター暮らしは、アメリカ映画で何度か見たので、あまりインパクトがなかった。
嘘のつき方も下手、詐欺に感心する手口も見られないから犯罪映画としても、なんだかなぁ、だ。
「貧乏は英雄のルツボである」とユゴーは言った。(レミゼラブル)
貧乏を原動力にする意志、これこそが映画に欠ける事だ。
家族にとって、金持ちになる事は幻想であり、とてもその幻想が叶うとは思えないし、その意志もなさそうだ。
そこに不満こそあり、感動はないし、怒りもない。
全体的には面白いが、最後の残虐な場面には、必然性はない
全体的には面白い映画だが、最後の残虐な場面は、この映画に必要なのだろうか?コメディーに徹したほうがもっと良かったと思う。または、何か、シニカルな終わり方とか。
韓国映画は、どうも、残虐な場面が多い。これでは、R15指定になってしまう。
まずまずかな
アカデミー賞受賞とのことで、翌朝イチで鑑賞。ストーリーはとてもよく練られていて、起承転結もハッキリしているので、鑑賞後に変なモヤモヤが残ったりはしない。
個人的には、最後に人が死んでしまうところが、短絡的な感じがしてしまった。
死ぬかなーと思わせて、死なせないようなヒトひねりが欲しかった。
あと、死んだ人と死ななかった人、その差ってなに?なぜ、そういうストーリーになったのか?
でも、全体的には良くできた映画だと思う。
雨の訪問者
はじめは暗い救われない話なんだろうなーと思って観るのを躊躇っていたのだけれど、某ラジオで『途中ドリフみたい』と聞いて俄然気になって観に行くことに。
結果、とても観やすい。この話題になりっぷりは、昨今の伏線回収ブームに合致したんだろうなーと思いました。
話題だから観に行こうと思う人たちにも薦められるなーと思いました。
個人的には、高低差と明暗の対比が良くできてるなー(上から目線ではなくてすごいなーっていう)というのと、水の使い方が印象的だった。
雨、放尿とそれに対するバケツ水、2階のお風呂、冷蔵庫のミネラルウォーター、洪水、隠れ地下室のトイレ(の流れる水を見るシーンが特に)、雪。全部が巡って繋がっているけど場所・形が違うと全く違うもので、それは人もそうで…と感じました。
腑に落ちる感覚が無いところは、父キム・ギテクが社長に妻を愛していることを確認する(言わせる?)シーン。二度。
地位も名声も美しい妻も子供も持っている同じ男、父親という生き物として何か勝てるものが欲しかったのか。何かひとつでも抱えている嘘が欲しかったのか。
と、
あんなにスマホ・インターネットが普及してる描きかたをしてるのに、妹はじめ素性を調べるシーンが出てこないのはあの富裕家族の「シンプル」さを出すためなのかもしれないけど「普通調べるよね」って思ってしまったなー。
不快な表現がない
金持ちなのに嫌味がないキャラたちで
不快な気持ちにならなかった
それと貧困をテーマにしてるから
誰かが誰かを犠牲にしたりする
表現があるかと思ったのに
家族の絆がとても深くて
互いが思い合ってる表現がとてもよかった
私には気分が悪くなる映画でした
4部門の賞を英語圏以外の国(韓国)がとったという話題で見に行きました。
表現の仕方は自由で色んな映画があって良い。この映画は今の世相を表していて共感する人々が多いのだろう。制度が変わり今回この映画が評価を得たことは喜ばしいことだが、手放しで楽しそうに「面白かった」などと言う人が多いのにはびっくりさせられる。
善良な人をだまして自分(達)が裕福になり、挙句の果てには大惨事を起こしてしまう。
そんなストーリーのどこが楽しい(面白い)のだろう。今の世の中を考えるために見る映画としたら良い映画ですね。だけど楽しむために見る映画としては最初から最後まで嫌な気分の映画でした。
軽妙鋭くダイナミックで重層的
あっという間でした。
縦を活かしたカメラワークを始め繊細なカット割、構成、設定など緻密に設計されつつダイナミックさもあり、洒落が効きまくっている現代的な交響曲のような作品。
"ちょっとしたこと"の積み重ねの恐ろしさも味わわせてくれてゴクリギクリ。
アカデミー監督賞を受賞した際の、監督のスピーチも素晴らしかった。
いわゆる"富裕層"と自覚する人たちは、この映画にどの様な感想を得るのだろう。
かつて狭いワンルームの地上に暮らし広い家を夢見た自身、世界は思ったよりも狭くて深いのかも知れないと思わされた。
脱帽。
重要なキーワード「臭い」
悲しいコメディ映画です。
社会風刺としては、それほど特別ではないと思いますし、
格差社会を描いた映画の中では、それほどメッセージ性が強いとは感じないです。
メッセージ性の強い映画を求めていた人にとっては、ちょっと物足りないかも。
しかし、「映画の力」を存分に感じさせる作品です。
ところどころに笑ってしまうようなシーンもあるし、
流石‼と思わせる伏線もたくさんあります。
個人的には、
追い出された家政婦さんが戻ってきたときに、
地下室でのポーズが最高に笑えました。
そして、今作品のキーワードのひとつは、「臭い」です。
作品の中での扱いもそうですが、
「映画」というメディア自体との関係性も感じました。
映画は総合芸術です。
最近の映像はきれいだし、
音もリアル。
ネットフリックスなどで、好きな時間で見ることもできる便利な時代になりました。
でも、
映画で、未だに表現できないのが「臭い」です。
格差社会や差別意識を「臭い」をテーマに描くことは、
映画としてとてもユニークな視点だと感じました。
P.S.韓国に住んでいた人は、「半地下の臭い」っていうものに、
なんとなくのイメージがあるらしいですね。
日本で言うと、どんな感じなんでしょうかね~。
ミニョクの石が持つ本質
「計画を立てると
人生その通りにはいかない」
寝転がり頭上を見つめて息子に言い聞かせる父親の表情は後悔不安恐怖、期待する少しばかりの希望が現実味なく貼り付いていた。
例えば半地下家族の長女ギジョンが八百屋から桃を一つくすねて華麗にその場を後にする姿。桃の産毛はアーティスティックで、香りを嗅ぐギジョンの白い肌と茶色い髪の毛が陽の光を浴びてふんわりとしたフォルムを生み出し、後ろ姿は光の中へと消えてゆく。
窓の外に見える地上で立小便をする酔っ払いを追い出すギウが放つ水しぶきはスローな躍動感で、コバルトブルーの海を臨む砂浜に寝転んだ時に水面で水かけ遊びをする者の立てる水しぶきのようなキラキラとした美しさの描写のそれに似ている。
欲なのか防衛なのかもうわからない掴み合いの中にに見える愚かな幻影のような醜さ
そして流れる皮肉にも美しい音楽
美と悪、美と醜
紙一重の描写はリアリティに溢れている。
半地下の薄暗くジメジメとした
カビ臭さや生活臭で澱んだ空間に身を寄せながら生きる4人家族。
長のギテクの人柄だが、
それは気さくでユーモアもあり、
また頼れる父親という印象だ。
母親の気迫に押され気味だが、
妻を思い、子を思う。
家庭教師の後任のための面接に行くためにスーツ姿で決めた息子を呼び止め、
おまえを誇りに思う、と言う姿がとても優しくまた寛容で美しく見える。
困る家族のために常に「計画」を考える姿。
運転手食堂で、たくさん食えと息子に自分が取りに行った肉を嬉しそうに分け与える姿。
大雨の洪水の夜に、惨事に混乱する子を誘導し、早く帰って風呂に入るんだと諭す姿、
不器用ながらにも愛情を表現する姿が、
ブラックコメディながら心を揺さぶられる。
愛おしく、大きな父親だ。
それでいてあらゆる対策に順応できる柔軟さもある。
全ては長として家族を守りたいという気持ちからくるものだろうと映った。
母のチュンスクは気が強くしっかり者、賢さが際立つ。劇中の彼女の動きを追っていると要領の良さと動きの素早さが爽快に映る。
劇中にホーガン投げの写真とメダルが出てくるが、国体のホーガン投げの選手である。
長男のギテクの頭は冴えるが共存している幼さを兼ね添えた頼りなさが長女ギジョンの計算高さとシュールさを目立たせている。
物語の鍵を握るのはギウの友人ミニョクの祖父が贈り物として持ってきた「石」
ギウは時にそれを眺め
水の中に沈む石を拾い上げ大切に抱え
時にそれを抱きしめながら寝て
そして最終的な手段の道具として
それを用いようとする
本質を揶揄するような展開に
はっとするのである。
物語は先が読めない。
気づけば物語に入り込んでいる。
観客がたくさんいる映画館の中で、
誰一人として音を立てず、
誰一人の気配もしない。
いや、違うかもしれない。
少しの音や気配はあるが、
それに気づかなかったのかもしれない。
それくらい物語に入り込んでしまうのだ。
格差社会はどこにでもある。
ふとしかきっかけで見えた打破の扉は
希望という幻影をまとった絶望の始まりなのかもしれない。大事な家族を守るために踏み出す道の不確かさは加速を増した欲のせいで姿を現すことなく、共生することへの抵抗として正体を晒すことになる。
なんと愚かで、滑稽なことなのだろう。
しかし人は反芻し、後悔する動物だ。
だが逆を返せば、致し方ない。
生きる意欲と生き抜く力が携わる者であれば、変えることのできない現状を飲み込み、腹を据えて、地下の階段を駆け上がり、高台の芝生を踏み、寝転び、空気を思いきり吸うように「生」の喜びを再び噛み締めることができるのだろう。
寄生することなく
共生しながら自存するために。
?
とても評価の高い作品ですね
しかし自分には合わないと感じました。
昨今の格差や弱者と言った社会問題に
照らして映画作品を語る風潮が増えて
いる様に思います。
確かにそう言った切口の映画もあります。
映画を鑑賞するに当たり教養があった方が
より深く接する事ができますが、思想を
反映させ理解をしようとするのは違うの
ではないでしょうか?
鑑賞後に、帰り道で自分に合わない理由を
考えていましたが結論として、この作品から
「愛」を感じないのです。
映画とは様々な見方、感じ方があって良いので
多くの人が鑑賞して議論になるのも醍醐味です
これがパルムドール?
これがオスカー?
この疑問は当分の間、消えそうにありません。
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