パラサイト 半地下の家族のレビュー・感想・評価
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伏線やメタファーをうまく使いながら描く貧困層の生活
実際の韓国の社会問題となっている貧困層を描いた映画。一家全員無職のキム家が、息子が富裕層の家庭教師に就いたのをきっかけに、全員が身分を偽り、現職の人物を陥れながらその富裕層の家で職を得る(息子と娘は家庭教師、父は運転手、母は家政婦)という展開。途中までは平坦に物語が進められたが、そのキム家よりも貧困に苦しんでいる夫婦が登場してから一転、緊張感が一気に増す。実はその富裕層の家には地下室があり、そこで生活している男がいたのだ(妻はキム家が来るまで地下室の存在を知った上で家政婦として働いていた)。層が3段になってことにより、上の層を妬む様子、下の層を見下す様子にリアリティがでてくる。最終的には1つ下の層から家族の1人が殺害され、各家庭は崩壊された様子が描かれている。殺人を犯したキム家の父は、その地下室に逃げ込み、世間的には逃亡したまま行方不明という設定で終わる。
貧困といったセンシティブな内容を扱う中で、物語の緩急の付け方、何気ない日常会話の中に散りばめられた伏線など、終始見入ってしまう作品だった。濡れ場は必要なかったように感じた。
面白いけれど好きにはなれない作品
下層の人が中流に化けても絶対に滲み出るものがあるよな、、、バレない訳ない。
と思って違和感を感じて見ていた前半に、
『匂い』という点で迫ってきてドキリ。
子供の頃から染み付いたその匂いは本人はわからないんだよね。そして目に見えないからからこそ
気にしだすと見えない糸が絡み付いているような幻覚に囚われる。
上流のご主人はとても良い人に描かれていてダヘは死にそうなお兄さんを背負って逃げようとまでしている。
それなのにお父さんがご主人を刺してしまったところが、、
うーーん。。。
必死で勉強して大学を卒業しても就職できない韓国の中で大学にも行けずにいる人の救われない貧困は同情するけれどせっかくついた家庭教師も家族全員での詐欺にしてしまい、ダヘや奥様の優しさに後ろめたさもなかった家族には同情や共感ももてず、罪のないご主人家族がただ可哀想に思えた。
ストーリー展開は面白いけれど好きにはなれない作品。
完成度の高い映画
私自身が先週ソウルに行ってきたばかりなので、とても身近に感じられました。
ストーリー、メッセージ、構成、全てが緻密で良い意味で教科書の様な映画です。完成度が高いのです。
そして、俳優陣の演技力がとてつもなく素晴らしいです。
誰かを悪者に仕立て上げるのではなく、社会の矛盾ややり場のない感情を上手く表現しています。
階級や状況は違えど、どんな家族にも家族愛がある。それもよく伝わってきました。そこは「万引き家族」にも似たメッセージでした。
つまらなかった
全く共感できなかった。
貧困格差の描き方はまずまずだったけど、ストーリー展開と終わり方はどこがいいのかわからなかった。
特に後半は不快だった。
それに比べてジョーカーは同じ貧困格差というテーマをSFっぽく描いているにも関わらず、よっぽど現実味があった。
感情移入できなかった
半地下ファミリー、無茶苦茶スキル高くて無事に就職できたのに己の中に越えられない壁があったってことでしょうか。折角掴んだチャンスなのに…。就職後の展開、特にセレブ一家がキャンプに出掛けている間のくだりが私には苦痛で仕方がありませんでした。
臭いが物語の鍵を握っている流れで、三匹のワンちゃん達が絡んで来るかと期待していましたが予想が外れてしまいました。
一番臭いに敏感と思われるワンちゃん達ですが半地下ファミリーに対して吠えるようなシーンは一切なくむしろ懐く感じ。臭いで同類に嫌悪感を抱くのは人間だけなんでしょうかね…。
ファイティンっ
笑いあり笑いあり笑いありエロあり笑えない。
家庭教師初日と2日目に夢がある。
あんなシンプルな奥様がほしいし、男ならあんなイケボもほしい。
中川家礼二の目やお父さんがラスト玄関から出て行くときの笑い声にジョーカーばりの狂気が詰まってる。
将来、家政婦さんを雇う前にもう一度かならず観よう。
本当に日本人は理解しているのだろうか?
貧富格差社会の闇をおもしろおかしく、そして重苦しく描いた、実に見事な作品でした。韓国映画にも関わらず、同じ社会問題を抱えるアメリカでオスカーを獲得出来たのも頷けます。
でも、一億総中流社会の日本で、(私も含め)どれだけの人が本当に感情移入出来たんでしょう?この映画の良さって、ホントは我々日本人にはまだ伝わってないんじゃないのかなぁ。
世界を捉えた!
ポンジュノやってくれた。。殺人の追憶、母なる証明を観た時の衝撃は今でも覚えているが、それは極私的なものであり、私の世界ではその衝撃は他者と共有されることは無かった。が、時が経ち、決してブレることなくさらに大きくなったポンジュノの最新作は今全世界に響いている!そしてそこにはもちろんソン・ガンホもいる!アカデミー作品賞は1917優勢らしいが波乱はあるだろうか?いや波乱ではない、獲って欲しい!
奥行きがある物語だった。
前から観たいなと思ってなかなか行けずだったが、
このようなタイミングだしせっかくではと観に行った。
初見後の感想としては、思っていたのと全然違った。
前半部分は物語サクサク進みアジア映画っぽく、
コレってコメディーじゃんと思ってたのも束の間、
中盤から更なる地下の家族の出現から物語が大きく動く。
陰謀や北朝鮮の話など、エリアならではの核と核心。
そういえばR12だったと気付かされるさくっとした濡れ場。
そこらへんからボリュームが増えすぎてサスペンス要素や、
ホラー要素、最後には惨殺も含まれて
一様には言い表せられないストーリー展開の畳み掛け。
そこをなんとか着地させているし、
第四の壁も超え、最後には観客にも問いかけてくる。
全部入れたなぁーー!!
やるじゃん韓国映画。
で終わらせられない新時代令和の幕開けに相応しいんじゃないだろうか。
低い評価は、恐らく映画が嫌いじゃなく、韓国が嫌いだけじゃないかな。
素晴らしい作品。
そして、ヤフーなんかで「パラサイトのアカデミー受賞が納得出来るか」との下品なアンケートを見て、日本人がどんだけ韓国に対して劣等感を持ってるのか知らせてくれた作品。
お伽話のよう
映像が柔らかくてお伽話のように美しかった。その中に対比として貧乏を象徴する地下の臭いが漂い続けるのだが、それは語られ態度で示されるだけで、映画を観ている私達は実際に臭いを感じるわけではないので、私達はリアルで陰惨な現実に落ちることなく抽象絵画を鑑賞するように自由に感じることができる。芸術でありエンターテイメントでありながら、主張することなく伝える技法には感動と称賛しかない。雨の中、高台の豪邸からひたすら降って行くシーンが象徴的で素晴らしかった。あとは臭いを真っ先に感じ取った息子がモールス信号の助けてを読み取りかけたのは、ラストシーンと合わせて未来の希望を感じさせた。
けっこうショッキング
あまり見ない韓国映画ですが、巷の評判で見に行きました
予備知識無しで、予測しづらい不安感が新鮮でした
どしゃ降りのなか金持ちの家から水浸しの自宅に帰る。何もなかったかのような韓国社会の縦切りの雰囲気がすごい 面白かった
貧富の差が色々な場面で描かれている
裕福な一家と貧乏な一家の対比がわかりやすく描かれている。
計画性、綿密性があるキム一家に対し、頭空っぽで感情的に行動してしまうパク一家。
キム一家は貧乏だが一人一人が秀でた能力を持っていて、キム父は運転手、ギウは家庭教師、ギジョンは美術教師、チュンスクは家政婦としてパク一家の使用人として寄生し始める。
パク一家がキャンプで不在の間にキム一家がどんちゃん騒ぎをしてバレるのかなとハラハラしていたら、元家政婦が訪れてきて話は一変した。
パク家の地下に夫を住まわせていたことご発覚。キム一家は貧乏だけどそれなりの生活はできていたが、この地下住人はさらに底辺の生活をしていて、貧困層のあいだにも差がある。
映像も脚本も素晴らしい❗が感動はしない!
韓国の格差社会の実態を描いたリアリティ溢れる大変に面白い映画。アカデミー作品賞・監督賞・脚本賞受賞したのも私は納得。が、しかし感動はしないわけで(私は)、でもそこがこの映画を一級品にした最大の要因だと思います。今や世界的な課題である「格差」をストレートに問題提起するにはいわゆる映画的な感動は不必要だったんでしょう。あと本作品のポイントは主人公家族を同じように包む、そう、匂い…他はどんなに人を騙せても匂いだけは隠しきれない!そして私がこの映画から連想したのは「万引き家族」と「天国と地獄」(黒澤明監督作品・主演三船敏郎・モノクロフィルム)でした。
う~ん
前評判が高く、非英語作品で初めてアカデミー賞を取ったということで、10年ぶりに映画館に行って見てきました。
私はかつてあまりのつまらなさに上映途中で席を立った映画が何本かあるのですが、これは最後まで退屈せずに見れました。
ですがこれが映画界で最も栄誉あるアカデミー賞受賞作品ということに関してはちょっと疑問を抱かざるを得ませんでした。
現実ではありえない不自然な設定・行動もいくつかありましたし、あんなんでよくIT企業の社長が務まるなあと思ってしまいました。
Youtubeなどで著名人が絶賛してたり、数回見に行ったというレビューも見かけましたが、私はもう一度見たいとは思いませんでした。
あとちょっと思ったのですが、社長夫人のほんのちょっとしたHシーンがあるのですが、このレベルの美貌の日本人女優なら絶対に引き受けないだろうなあと思いました。その点で韓国は日本より性にオープンなのかなあと思いました。
天下のアカデミー賞で海外映画初の作品賞と聞きいざ鑑賞
貧富の格差がテーマと聞いていましたが、
地下家族あるあるから始まり北○鮮ジョークに、本題であるパク家への寄生のテンポの良さなど非常にコミカルな内容でした。
鑑賞した日が大雨だったこともあり、個人的に印象に残っていたシーンは、料理も家事もできないパク奥さんが夫に言った「あのテントは雨漏りしない。アメリカ製だから。」です。最初はアメリカ製のテントが雨漏りしない理屈とは?(笑)とか考えつつ、ちょっと抜けたセレブ美人若手奥さんキャラが立っているなと感心してました。しかし帰り途中に映画の中ではセレブ(=西洋的資本主義経済の産物)は雨に濡れないということに気づいたとき、私は駅からタクシーに飛びのりました。おかげでセレブ気分が少しだけ味わえた気がします☺️
それほどでもない・・?
ちょうど鑑賞した翌日、韓国人の知り合いと会う機会があったので、この映画の話をしました。
彼曰く「あの監督は現実を気持ち悪く誇張して描くから、あまり好きじゃない」みたいなことを言ってたな。
韓国の実情は自分にはわからないけど、そうなのかも知れません。
アカデミー賞を獲ったということで、ちょっと構えて観たけど、自分としては感情移入できる登場人物がいなかったこともあって、あまり心には刺さらなかった。
ただ「上手いなー」と思った。
社会問題を上手にエンターテインメントにしてる。
映像が綺麗だったな。
映像に多くの情報が含まれていて、いろいろ伝わってくる。
さすがです。
あと最後に流れる、ちょっとボブ・ディランっぽい歌が良かった!
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