パラサイト 半地下の家族のレビュー・感想・評価
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オスカーは理解。パルムドール?
不合理に対する凝った感情の描写が好きなのでパルムドール受賞作は大体好きなのですが、本作は過去受賞作と比較したら大きく異なると思う
批判する意図は全くないです
まず社会派を期待してみるべきでない。BBCとかが取り上げているがそんな深いストーリーではない
映画自体は面白いドラマって感じで、何が面白いかって言うとアジア固有の状況に置かれた主人公を据えてるから、に尽きると思う。
あと描写の仕方が教科書っぽい。共感を増す手法はほぼなかったと思う、なんというか構造を解説してる感じ。
是枝監督とのインタビューでも、パルムドールはアートっぽい映画が受けるのが通例で、映画自体の面白さで受賞した本作はすごい、というコメントがあります。
これめちゃめちゃわかる
ジャンルが定まらない、複数のジャンルで構成された稀な映画であること。
これもめちゃめちゃわかる
社会派もしくはパルムドール系好きは久しぶりに普通に面白い映画みとくか〜って気楽に映画館行った方がいいと思う
サスペンス+ホラー+コメディ
アカデミー賞の汚点
娘が見たいというので仕方なくお付き合いで鑑賞。見終わった後に不快感しか残らない映画である。自国民をここまで徹底的にクズに描いて賞を取ったというのは、あの「ドン引き家族」に通じるものがある。自虐映画が大好きなパルムドールを獲得したのは別に不思議でないが、これのどこがアカデミー作品賞なのか、全く不可解である。こんな映画がアメリカで評価されたからと言って無邪気に喜んでる隣国の国民はホントにおめでたい。バカにされて笑われてるだけなのに。:-D
物語の発端からしてコネと嘘ばかりの社会が描写されている。金持ちの娘を家庭教師で教えている大学生が留学することになったので、友人の浪人生に声をかけて後釜に据えようとし、半地下のボロ家に両親と妹の4人家族で住んでいる貧乏な浪人生は、名門大学生のふりをしてまんまと後釜に収まる。その金持ちの家には幼い弟がいて、美術療法士を探しているというので、浪人生は自分の妹を美大生に仕立てて面接させ、これまたまんまと騙すのに成功する。この時、面接を受ける前に妹が偽りのプロフィールを確認するために節をつけて口ずさんでいるのが「独島は我が領土」というあの国の反日歌で、歌詞だけ変えたものである。こういうところでネチネチと嫌味を仕掛けてくる国民性には辟易させられる。また、身分証を捏造する手法は、この国の前法務相が一家でやらかしていたと大騒ぎになったパソコンを使っての文書偽造そのものである。
この辺まではコメディ風なのだが、この後、お抱え運転手や住み込みの家政婦を追い出して両親も連れ込もうとするあたりからどんどん手口が悪質になり、如何にしてこの国の連中が他人を蹴落として成り上がっていくかという悪どい手口のサンプルが次々と紹介される。人間性などひとかけらもないその手口には胸が悪くなり、罪もない他人を酷い目に遭わせながら一切胸を痛める様子さえないこの連中には吐き気を覚える。こういう価値観を普通に持ってる連中を相手に、ビジネスなどやらされている日本人には心底同情せざるを得ない。
家の構造に秘密があって、更に意外な登場人物が出て来る辺りから話は混沌として来て、下には下がいるという相対化がなされており、その果てに、どんな下層の人間にもプライドがあって、それを逆撫ですると手も付けられなくなるという展開を見せる。そのブチ切れ方も、怒りに任せた惨劇も国民性を痛感させられる。その意味では、よく出来た描写であるというべきであろう。世界中にこの国の人間の習性を周知させるには非情に好都合な作品であると言える。
つくづく感謝したのは、この映画に匂いがついていなかったことである。万が一匂いなんかが付いていたら、臭くて到底我慢できなかったに違いない。汚いものを描かせたら世界一という技量にもつくづく感心させられる。お高く暮している金持ち夫婦の夜の営みを伺わせるシーンなども抜かりなく描いてあって、そういう嗜好性の高さまで感じられるのは流石だが、こっちは娘と見に来ているのであるから、何てことしやがるんだと本気で腹が立った。繰り返しになるが、こんな汚い映画が何故アカデミー作品賞を取ってしまったのか、非常に心外である。トランプ大統領が「風と共に去りぬやサンセット大通りのようなアカデミー賞を返してくれ」と嘆いた気持ちがよく分かる。紛れもなくアカデミー賞の汚点として残ることになるだろう。
(映像0+脚本0+役者1+音楽0+演出1)×4= 8点。
素晴らしかった
なめてかかると面食らうよ
表現が素晴らしい
格差社会の表現は素晴らしい。あんなに階段を下り、最下層はその階段でさえぼろぼろ。
とにかく、格差の表現力が秀逸でした。
あの手この手で仕事を得るための努力というか他人を落とし入れることや家族が1番なんてのは国民性だなと。
割とレビューには書かれてないが、この映画には韓国人の人間性や受験問題も表現してますね。
レベルの低い大学行っても意味は無く、有名大学でなくては大企業には入れないから何浪もしているとか。
また、地下層は犯罪者のような表現にも見え、この映画から実際の半地下層への差別が拡大するのでは?なんて思ってしまった。
最後に、もしこれが自分の国で作られた映画なら、フィクションとは言え恥ずかしさを感じますね。
語らずして訴える作品
暗い題材をコミカルな要素を加えて引き込まれたところで衝撃を与えられる。
本当の韓国情勢の真実は知らないが映画の中の彼らは高い能力を持ちながら社会の仕組みによりなんでもやる意欲があろうが仕事はなく不遇の生活を強いられている。それでも家族は仲良く人への思いやりもある。
家族をお互い守り生きて行くためにパラサイトも手段の一つ。彼らは誰も恨んでいないただ生きて行くため。
好き嫌いはあると思うが私はズル賢く明るいあの家族に惹きつけられた。出来たらパラサイトもほどほどに生活を立て直して幸せに暮らしてほしいと思った。
雇い主の家族も上流家庭らしいスノビズムはあるものの良い人たち。
本当にそれぞれの階級の人間模様がうまく書かれてる。
だが、終盤乱闘の中で父親が自分たちの臭いに懸念する家の主人を刺す。父親は主人に、主人のその仕草に怒りを感じたわけではない。主人もその臭いを嫌がってはいるが本人に嫌な顔するわけでもなく許容しているのも分かっている。父の貧困階級の証拠、生活で染みついてどうしても取れない臭いにずっと心の奥底に押し込めていた格差社会への憤りが乱闘の興奮の中で溢れてしまったのだと思っている。日本にもありえる貧困家庭と思って見てたがそこでそれはきっと当たり前にチャンスが与えられ普通に生活できてきた人には分かり得ない這い上がるチャンスもない憤りなのだと思った。
語らずしてさまざまなものが込められているすごい作品。人によっては貧乏な詐欺家族の末路くらいに思う恐れも。
そしてこれがトップオブ上流意識のアカデミー獲れるならこの後の世界少しは希望があるのだろうか。
重たい…でも好きでした。
かなりネタバレです。見てない人は絶対に読まないでください。
初めて韓国映画を見ました。
圧巻でした。冒頭から何から何まで大変面白かったです。テンポ、役者さんの演技、カメラワークなど、私は素人ですがとても好きでした。
所々語りたいシーンは沢山ありましたが、
それでもやっぱりキム父がパク社長を殺したあのシーンが1番印象に残ります。心が重たい。
だって社長は悪人ではないですし、社長が今の地位を手に入れたのも、きっと半地下の人に負けず劣らず努力して手に入れた成功だから。恨まれる筋合い、本来はないはず。遺族の悲しみや今後の苦労を想像するだけで、胸が痛いです。
でもあの時、ギジョンが目の前で刺されているのに一切気にせず、泡を吹いた大切な我が子を抱え、今すぐ車の鍵を取れと必死に指図する社長と。目の前で娘が刺されているのに、社長の言いなりにならなければならないキム家の父親。もちろん社長はキム家が家族とは知りませんし、我が子を第一に考えるのは当前ですが、私は二人の父親のあの一瞬のやりとりに、強烈な格差を感じました。そして、パク社長が鼻をつまむ…。キム父の何かが切れる…。本当に重たい…、、。あのシーンが他のどのシーンよりもやっぱり印象深い、、。
と、私は勝手に思いました(笑)。あまり他の方の感想を読んでないのですが、やっぱり皆さんもこのシーンが印象的なのでしょうか。これから皆さんのレビューを読むのも楽しみです。
とりあえず面白かった〜。
エンターテイメントはこうあって欲しい!
ずっと気になっていたが、チャンスがなく2月末でもまだ午前中の公開があったので見に行く。賞は偉大。
思っていた以上のインパクトのある映画だった。 上手く言えないが身体中の空気が入れ替わった感じ。
パラサイト家族が水害にあい翻弄され妹がなすすべなく便器の上に座り大量の黒い水が便器から噴き出す所、最も汚い描写なのに最も美しく感じた。
最初冗長かと思いきや家族がパラサイトし出してから面白さに身を乗り出して見て、映画が終わった後も韓国の街角を歩いているような気分。
映画らしい映画を見れて製作陣に感謝です。
ハリウッド映画には見られないストーリー展開で、新鮮で面白かった。
アジア初のアカデミー賞を取った作品ということで見に行きました。
序盤は自分の韓国人に対するステレオタイプのイメージそのまんま(平気で嘘をつき、悪びれもせず、それを正当化する)って感じで、『日本に対しても、こんな思考回路で平気で嘘をついているのだろうな…』と、苦笑いしながら見ていましたが、雇い主の家族が旅行で家を留守にするあたりから、急に展開が面白くなります。
自分が予想した展開をことごとく裏切り、思いもよらぬ事態に発展していきます。防犯カメラなど、わざわざ今後のストーリを予感させる伏線らしきものを複数用意しておきながら、あえてその予想を覆す展開にもっていく。その手法がなかなか斬新でした。地下室で前家政婦の旦那と遭遇したあたりからの展開には思わず見入りました。
細かい突っ込みどころはあるにせよ、最近マンネリ気味で、だいたい予想の範囲内で話が収束していくハリウッド映画には見られない斬新な展開で、とても新鮮だったし、単純に面白かった。
冬のソナタ以来、韓国のドラマや映画は見たことなかったが、韓国のエンターテイメントを作る能力は優秀だと感じた。対照的なのが最近の日本映画で、予告編を見ても、イケメンと話題の女優が出てきて、いかにも中身が軽薄そうな、おちゃらけた映画ばかりで、まるで見る気にならない。もっと誰もが見たくなるような本格派の重厚な映画を作って欲しい。
下には下が
「俗」社会の線引き 差別と繋がり。
監督、アカデミー賞を取ろうと思って作ったわけではないでしょう、俗社会をすごく上手く見せて、ドヤ顔的な映画(褒めてます!)。社会風刺、ユーモア、お色気ありの、血みどろバイオレンスありの、観客を飽きさせないハラハラドキドキがこれでもかとてんこ盛り、サービス満点な1本です。
3つの家族。社会的勝ち組意識高い系の若き「金持ち」家族と、超学歴社会からはじき飛ばされても尚たくましく生きる「半地下」家族、そして金持ち家族が越して来る前の家主の時から家政婦として住み込み、夫をこっそり地下に匿って生きる「地下」家族。この3つの家族は、棲み分けができていた時は危ういながら絶妙なバランスで平和だった。でも境界線を越えるか越えないかのところで起きた不協和音。いや、もっと激しい化学反応、暴発が起きる。
格差社会って、縦に起こると思っていましたが、ほんとは横なのかな。人間だから困った時には垣根を超えて手を差し伸べ合いましょう、繋がりが大事。私もその言葉を信じて疑わず生きてきました。が、「繋がり」は、思いもよらぬ「差別」という猛毒も行き来させてしまう。蔑み、という無言の攻撃性には、人は究極には暴力で対抗します。
金持ち家族は、なぜ金持ちか。
優秀だから?いえいえ、半地下の家族も負けないくらいの頭良い。目端のきく、仕事のデキる奴ら。どんどん完璧に騙していきます。メンタルも強いし努力するし、人心掌握にも長け、世渡り術は天才的。金持ち家族を「金持ちなのに、なんであんな簡単に騙されるんだ⁈⁈」と、嘲笑ったりする図太さ。金持ち家族の、人を信じる気持ちと優しさにつけ込んでるくせにね!ある意味、すごく大胆不敵、傲慢です。でも地下家族のことを心配する気持ちもある。
そして地下家族。妻はこの豪邸に古くからいる家政婦で、風貌はザ・おばちゃん、なんですが料理は天下一品。そして自分の夫、社会不適合で甲斐性もない男なんですが、愛情深く優しく接し仲も良く、そしてこの夫婦がいちばん、パラサイトしている豪邸の作品価値含め、ロマンティックで芸術の精神的理解は深いかもしれません。
こうなってくると、いったい誰が優秀で、誰が劣等か、なんて愚問でしかない。格差ってなんだっけ?
金持ち家族は、経済的には金持ちでも、お金払ってやってもらうばかりで、つまり依存的でもある。
金持ちも半地下も地下も、結局は「俗」社会を生きる構成員。でも、半地下家族は特にやっかいかもしれません。下剋上できそうな中途半端な立ち位置です。優越感と不当感。その落差がコンプレックスされて、恐ろしいほどのエネルギーになっていきます。
いまの日本人で、この暴発に共感できる人がどれくらいいるでしょうか?半々くらいかなあ。
日本だと仏教とか禅とか、清貧みたいな価値観もあるし、蔑まれても「経済的なものさしだけで差別する人のほうが、むしろ哀れ」みたいな心の処理をするかもしれませんね。または「おしん」的に耐える。でも、ただ波風を立てないために「思考停止の人形」と化する人が増えているのがいまの日本かもしれません。
半地下の家族のようなエネルギーを持たない私たち。
既得権益者の中におバカが増殖するのも、やむなし。
日本はどうなっていくのか。祈ってるだけじゃダメなところまで来てますね。
面白いとは思わない
初めから見る気はなかった。しかし、前評判が異常に高く、アカデミー作品賞も取ってしまった。ならば見るしかないと思い見た。演技上手、テンポよく飽きさせない。しかしリアリティーを追求した映画と思っていたのにいたるところでリアリティのなさが目につき、それはないやろ、と突っ込みたくなる場面がいくつかあって白けた。他の人に見に行くよう勧めようとは思わない映画。民放の夜のドラマみたいなストーリー。1917には遠く及ばない。何でこんなのがとるかなあ。ワンスアッポンナタイムインハリウッドも悪くはないけど前半2時間は退屈した。通好みの映画かな。ブラピよかったけど。アカデミーはおかしい。文化人気取るなと言いたい。
パラサイトよりスターウォーズの方がよかった。
パラサイトよりドクタースリープがよかった。
パラサイトよりフォードvsフェラーリがよかった。
私は1番に1917、2番でフォードvsフェラーリを選びますね、見た中では。
町山さんはこれはコメディでドリフですよ、と言ってた。それならばわかる。リアリティがなくていい。しかし浅い。
話題沸騰?
これがアカデミー!衝撃的展開の連続!
タイトルなし(ネタバレ)
やっと観た。
すごいものを観た。
パルムドール獲り、オスカー獲り、さぞかしすごいんでしょうね?期待しても良いんですよね?
期待を遙かに超えていた、、、。
観終わって、しばらく脱力状態だった。
最初から最後まで、一時も飽きさせない巧みな展開。
まず、ギウが家庭教師として潜り込むまでの展開が早く、すんなりと入り込めた。
そこからはあれよあれよと一家で潜り込むわけだけど、元家政婦が現れたあたりからもうずっと息を飲む展開で、あっというまだった。まさか、地下に住んでるなんて思わないよなー。。。でも、どうやって言いくるめて家政婦を辞めさせたんだろうか?そこの描写なかったよね?そこ少し気になる。
ダソンに起こった過去の出来事には実は隠された原因があったり、ルームライトが実は手動だったり、そしてそこからのモールス信号だったり。もう、素晴らしいの一言!
バレそうになって隠れていた時、テーブルの下で3人は何を思っていたのだろうか、、、。
とても良い人だったギテクが、臭いの話を聞いてから、何か糸が切れたような表情になっていたのがよくわかった。ソンガンホの演技が素晴らしい!
3人が逃げる時、どんどん坂道を下り、下りきった先にあの半地下の家がある。雨はどんどん流れ込む。まるで社会の底辺のよう。社会的地位の差を階段や雨で表現したあそこの描写が好き。
キム一家は根っからの悪ではないんだよな。。だから観ていても憎めないし嫌な気持ちにならない。なんなら、そのまま騙し続けれたら良いのにって応援したくなるくらい。
そして、ラスト。
オチがつまらなくて、モヤモヤしたまま終わったりってことがよくあるけど、そんなことは全くなく、最高の終わり方でした!
あー、もう、、ポンジュノ監督サイコー!!
チュンスクは正当防衛もあるだろうけど、人を殺してるわけだし、執行猶予つくのかな?とか、高校生のダへが地下からギウを背負ってこれるかよ!とか、ツッコめるところはあるんだけど、そんなことどうでもいいくらい、最高傑作だと思う!あっぱれ!
どんなに傑作だろうと、やっぱりオスカーを獲ることは本当に前代未聞の快挙だと思います!
アカデミー賞受賞本当におめでとうございます!
エンドロール後の虚無感が凄かった
貧困層の家族が富裕層の家族に綿密な計画をたてて近づいていくのが面白かった
でも、そのあと予想外のことが起きて終始目が離せなかったな…
一番最後のシーン、長男があの家を購入して父に再会することを思うシーン…
そして長男が無理だと悟ったシーン…
観てて辛かった
この映画のすごいところは、カメラのアングルや匂いなどの表現方法、そして絵とか役者の意味深なセリフとか
とにかくその一つ一つに意味があるように見えて、何度でも観たくなる
余談ですけど、家庭教師2日目?から教え子とキスしたりする笑?チョン・ジソが可愛すぎてずっと目が離せなかったな笑
そういや貧困層の家族はあの事件の後が描かれていたけど、富裕層の家族はどうなったのか気になる…
父親が殺されて、息子はまた気絶して、母親も相当なショックを受けて…
また元の家庭教師に教えられるようになったのかしら?それとも、あの家族が貧困層になって全く違う生活を送っているのかしら?
色々考えてしまうな
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