「凄いものを見た。」パラサイト 半地下の家族 須賀さんの映画レビュー(感想・評価)
凄いものを見た。
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今年度は何かと話の尽きない話題作が多々公開されたが、実はそうした作品の多くが持たざるものの反逆を描いてきたことに気付かされる。確かに持たざる者の四苦八苦する様を見せる映画はこれまでにもあったけれど、挙げ句の果に心が爆発して血みどろビターなエンディングを迎えるという作品は少なかったのではないだろうか。また、驚くことにそんな作品群が次々大ヒットを飛ばしていることである。我々はジョーカーがマレーを射殺し、ギテクがパク社長を刺殺するとき、ひどいと思う一方で、そのほんの一瞬スッと心が晴れるような開放感を覚えるのだ。その感覚は如何とも言語化し難いものであるが、敢えて言うなら“凄いものを見た”ということだろう。
我々が普段感じている何かドロドロした感情のさらに向こう側を見せられたような、そんな映画でした
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