「雨の訪問者」パラサイト 半地下の家族 たにはるさんの映画レビュー(感想・評価)
雨の訪問者
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はじめは暗い救われない話なんだろうなーと思って観るのを躊躇っていたのだけれど、某ラジオで『途中ドリフみたい』と聞いて俄然気になって観に行くことに。
結果、とても観やすい。この話題になりっぷりは、昨今の伏線回収ブームに合致したんだろうなーと思いました。
話題だから観に行こうと思う人たちにも薦められるなーと思いました。
個人的には、高低差と明暗の対比が良くできてるなー(上から目線ではなくてすごいなーっていう)というのと、水の使い方が印象的だった。
雨、放尿とそれに対するバケツ水、2階のお風呂、冷蔵庫のミネラルウォーター、洪水、隠れ地下室のトイレ(の流れる水を見るシーンが特に)、雪。全部が巡って繋がっているけど場所・形が違うと全く違うもので、それは人もそうで…と感じました。
腑に落ちる感覚が無いところは、父キム・ギテクが社長に妻を愛していることを確認する(言わせる?)シーン。二度。
地位も名声も美しい妻も子供も持っている同じ男、父親という生き物として何か勝てるものが欲しかったのか。何かひとつでも抱えている嘘が欲しかったのか。
と、
あんなにスマホ・インターネットが普及してる描きかたをしてるのに、妹はじめ素性を調べるシーンが出てこないのはあの富裕家族の「シンプル」さを出すためなのかもしれないけど「普通調べるよね」って思ってしまったなー。
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