劇場公開日 2020年1月10日

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「格差は普遍的なテーマ」パラサイト 半地下の家族 藤崎修次さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0格差は普遍的なテーマ

2020年2月2日
Androidアプリから投稿

格差を中心テーマに据えたという点ではジョーカーにも通じる。
ただ、あちらはバイオレンスシーンのインパクトで勝負しているのに対し、
こちらは前半はコミカルな進行で後半一気に趣を変えて衝撃的な展開を見せるといった印象。
ただ、低層階級と富める者とがどんなに物理的な距離が縮まっても結局、交わり合えないというのは共通している。
物語としては長男の回想という体裁を採っているが、一家各々の想いをしっかり描いているので、バランスも良い。
そういう点では老若男女様々な世代に訴求して、考えさせられる作品。

カンヌでパルムドール、米国でアジア映画初のアカデミー賞作品賞受賞は伊達ではないと感じた。

藤崎修次