「アカデミー作品賞受賞なるか!?」パラサイト 半地下の家族 yuiさんの映画レビュー(感想・評価)
アカデミー作品賞受賞なるか!?
第92回アカデミー賞開催直前のタイミングでのコメントです。
本作はほぼ全編、韓国の群像、景観で構成されており、その点で一見非常にローカル色の強い作品です。一方、「家族」「貧困」「階層の二極化』といった本作のテーマは、是枝裕和監督の『万引き家族』、ケン・ローチ監督『家族を想う時』等と重なり合います。現代社会の抱える問題を取り込んでいるからこそ、これだけの評価を集めたのでしょう。
監督がパンフレットに寄稿されているように、具体的な内容に触れる記述はここではできないのですが、中盤以降の、緊迫感がいや増すと共に、前述のテーマがギリギリと観客の脳裏にねじ込まれてくるような展開が凄まじいです。
現時点はもちろん、時間を置いて何度も見返すべき作品でしょう。
アカデミー作品賞、本命の『1917』を追う展開で『パラサイト』が猛追、大穴として『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』と報じられているけど、結果はどうか…?
第92回アカデミー賞(2020)の結果は、『パラサイト』が脚本賞、国際映画賞、監督賞、作品賞の4部門受賞でした!
これは作品の内容を考えると、納得の一言ですね。
特に非英語圏の作品が作品賞を受賞したのは初めてということで、文字通り歴史的快挙です!
ポン・ジュノ監督の受賞スピーチも、列席していた先達への敬意に溢れた内容で、非常に感動的でした。
ポン・ジュノ監督、キャスト、スタッフの皆様、本当におめでとうございます!