「韓国映画の到達点。」パラサイト 半地下の家族 ジョイ☮ JOY86式。さんの映画レビュー(感想・評価)
韓国映画の到達点。
暗闇で後頭部をいきなり鈍器でなぐられたような、そんな強烈な1本だった。
見終わったあとは頭がクラクラした、こんな感覚いつ以来だろうか?
この映画の魅力をネタバレなしに説明するのは難しい。
が、なるべく情報を入れずに見る事をお勧めする。
言えることは…
下らないギャグにゲラゲラ笑って
あまりの緊張感の持続にドキドキハラハラして
現実のあまりの残酷さに涙して
エンディングロールでは、言語化できないほど複雑な感情が渦巻いていた。
…という事。
こんな体験が出来るだけでも、映画としてスクリーンで見る価値が存分にあると言える。
表層のエンターテイメントの完成度も非常に高い。
複線改修の鮮やかさ、後々のストーリーに効いてくるミスリード。
脚本、演出、カメラワーク、それらが全てが完璧に調和していて一切の無駄がない!
更にその奥底には深い人間ドラマ。
そして、現代社会に対する強烈なメッセージが内包されている。
エンタメとしても文学作品としても一級品。
まさに極上の映画といえるだろう。
アカデミーの賞レースなんて関係ない!
今絶対に見るべき映画だ!!
エンドロールを迎えての全てがないまぜになったあの感情は、見た者にしか分かるまい。
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