劇場公開日 2020年1月10日

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「資本主義の闇」パラサイト 半地下の家族 RYOさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0資本主義の闇

2019年12月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

我々日本も自民党小泉政権の時代から始まった
超資本主義に舵を切り、早20年が経とうとしています。
富裕層だけ減税し、上がった消費税は空いた穴を埋めるばっかりで、我々庶民の社会になど還元されません。
勝ち組、負け組と造語まで出た時代からこの日本は、ちょっとおかしいぞと誰もが気づくレベルにまで達しています。

資本主義は、お金を稼がないと声を出せない、誰も聞いてくれない。
もはや、聞こうともしない、そもそも下にいるから聞こえもしない。
真っ暗なんだと。

台風の時に、ホームレスが避難所の入居を匂いが気になるからと拒否されたことと全く同じことです。 もう共存することは、手遅れなのかもしれません。

お金を稼げば、上に行けるとか大事な人を救えるとかそういう話じゃないです。

聞こえない声に、耳を傾けよう。
そんなモールス信号にあなたは気づいてますか?って話です。

桜の下で我々の血税で買った美味しいお餅とお酒を頬張ってる勝ち組の方々、そろそろ気付いてくれませんか?
本当はもう臭ってるんでしょう。 それでも蓋をし続けますか?

富裕層を映す時の横移動、に対しての貧民層の縦移動。
上流の綺麗なミネラルウォーター、下流の臭い汚い水。
気づかない、見えない地下は真っ暗闇。
純粋な心は気づく、聞こえない信号。
そして、匂い。

万引き家族、家族を想う時、そしてパラサイト。
やはり映画って社会を写す鏡なんだなと再認識されました。

演技も演出も構成もお話もセットもメイクも全てが素晴らしいに尽きる圧巻の五つ星映画です。

RYO