罪の声のレビュー・感想・評価
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若葉竜也、宇野翔平が相変わらずいい◎
壮大なストーリーというか、過去の事件を掘り下げれば掘り下げるほど真実や辛い過去が明らかになっていく内容だった。でも、事件を探っているメイン2人が今現在悲惨な状況になっているわけではないので第三者的な目線から見れて、見ている私はそこまで辛い思いをする事はなかった。あまり辛い思いをしないのは良いところでもあり、変な話感情移入や緊張感的なものは薄かったかも…。
でも基本的に事件の内容やストーリー展開やメイン2人の出会いや脇役の豪華さなどなどは…充実していて良かった。私の観た感覚的には「新聞記者」に近いかも。テーマも内容もキャスティングも充実しているし魅力的な俳優陣なのだけど…一人一人のキャラクターが、なかなか惹きつけられなくて…。良い人物も悪い人物も。(私にはちょっと難しかっただけなのかもだけど)
変にドラマティックに大袈裟な感じにして欲しい訳ではないけれど、この映画に関してはメインキャラクターよりも脇役陣のほうが惹きつけられたような気がする。だからその人達が出てきた時は「おお」と目見開いて食い入るように観てたかな。若葉竜也とか宇野翔平とか。相変わらずとても良い◎
モチーフとなったらしい実際にあった事件のことを私は知らないから、あまり心に響かなかったのかな…。観た人達のレビューを観ると、作品の魅力が分かってくるし伝わってくるから、純粋に羨ましい気持ちになった。
なんだかんだ言いつつ、野木脚本は、実際に起こった事件や社会問題や業界でしか知り得ない事象をテーマにしたり折り込んだりした作品を映像脚本にするのが本当上手くて凄い。これからもファンとして見続けます…!
本当の罪を知る
素晴らしかった!
一つの大人たちの犯罪を掘り下げて掘り下げて
誰にも知られなかった本当の罪が明らかになったその先の
エンディング曲で嘘のように泣いた。
ギンガ萬堂事件を軸に
謎を追う新聞記者と声を使われた息子、
二つの視点で事件が語られる前半も、
謎が少しずつ明かされスリリングでワクワクしたし、
2人が出会う演出も良かった。
阿久津の人柄を信用できる機転の効かせ方も
納得いく物だったし、
2人が揃ってからの人間ドラマ、
大人たちの犯罪によって傷ついた子どもたちの人生は
涙なしには見られなかった。
かつて、自分たちから希望を奪った社会への復讐によって、
子どもたちも同じように、いやそれ以上に傷つけ何もかもを
奪っていたと言うラストは
素晴らしいとしか言いようがない。
主演2人もさる事ながら、
脇役の俳優さんたちが渋く、
キャラが立って一癖も二癖もあって記憶に残る素晴らしい
演技だっだと思う。
ただ、一つだけ阿久津が中国人を知ってますか?
と言う冒頭、僕だけじゃなく見た人のほとんどが、
日本人は?と聞けよ!と思ったし、
それを聞いてればすぐに終わる話だったなぁとは
思いました。
そんな事はさておき、それが気にならないくらい
隅々まで面白い素晴らしい映画でした。
原作未読なので分からないけど
脚本が上手い!と思いました。
いくつもの証言で頭いっぱいです。
グリコ・森永事件を題材によくここまで広げたなと感心するばかり。リアリティがあってまるでノンフィクションでも見ているかのようだった。未解決事件だからこその挑戦ですね。
登場人物が多くてテンポが早い。付いていくのに必死。142分長いなぁと思っていたけど全く気にならなかった。
過去と現在。点と点が線で繋がってしっかり真相に辿り着いてくれたところが良かったです。
知らない内に非道な脅迫事件の片棒を担がされてしまった3人の子供。やがて真実を知り苦しみながら生きて行かなくてはならないのか。純粋さを利用した大人達の罪は重い。
「知らなくていいこともある」
でも知らずにはいられない。例え傷付くことが分かっていても。答えを知ったからこそ歩いて行ける人生もあるかもしれない。
「あなたのようにはならない」
それが全てだと思った。
高田聖子さんと宇野祥平さんが真に迫っててぐっときました。さすがです!(高田聖子さん舞台ではっちゃけてるイメージが強いので新たな一面を見た気がします。)
エンディングはコッテコテのオチをつけてくれましたね(笑)ほっこりして良かったです。
んで、ちょっと余談やけど関西弁ってよく聞くと思うんやけどやっぱムズいんかなぁ~?みんな変やったな。やから関西の人出てきたらめっちゃ安心したわ。
…って関西弁で言ってみました(笑)方言ってよく知らない人からしたら「役者さんって凄い」って思いますけどその土地の人からしたらやっぱり違いますよね😂
the 丁寧
原作味読
(邦画にしては)丁寧に作ってる映画だな、と感心しました
序盤からぐいぐい引き込まれる
グリコ森永事件を知らない若い世代は多少ギャップが出るかもしれない
ちょっと冗長かなと思うシーンもあったが、最後まで見て必要だったと納得
小栗旬、星野源も上手
34年前の事件、みなさん記憶力がよくてサクサク話が進んでいくのはご愛嬌でしょうかね
重厚な原作が上手にまとまっていました
面白い原作なので、あとは2時間にまとめることができるかだと思ってましたが良かったのではないでしょうか。犠牲になった子どもの哀れさを軸にして後半をまとめたのも上手でした。配役も人気タレントを無理に使わず役のイメージに合った人で構成したのも良かったです。そうですか、梶芽衣子の若い頃が阿部純子。なるほど
そこはかとなくいい作品
演者さんの抑えた演技が光るとてもいい作品でした。
星野源の京都弁は悪くないなと感じました。(京都弁というより大阪北部辺りの感じ)
一瞬、関東でなく西の方の地方の出身だったけ?と思いました。
さすが歌手、音感がいいのだろうと思いました。
小栗旬はこんな味のだせる演技ができる俳優だったんだ、と感心しました。(観ていてコロンボを思い出してしまいました)
松重さん梶さんを筆頭に皆さん前に出ず、引いて演技をされてて作品にグッと厚みを出させていると感じました。
何より良かったのは証言者の方々で、関西ベタベタな感じでとても自然で
上手く話しに深みを与え、説得力を増してくれた気がします。
原作既読、映画未鑑賞の知人からは、
話に抑揚がなくそこまでの作品ではないよ(知人は愛憎劇ドロドロ系好き)と聞いていたので、
どうなのかな?と思って観に行ったのですが、
確かにそんなに抑揚がなく平坦な印象を受けました。
それがドキュメントタッチな感じがして、作品自体が抑えた感じになっていて、
そういう所が良かったのではないと思いました。
私のエンターテイメントの定義の一つに、
観終わった後に「前向きになれる」という事があるのですが、
色々と悲しく切ない事ばかりが起こる作品ですが、
観終わった後に「自分も一生懸命に生きていかないといけないな」と感じさせくれました。
そういう意味でも一級のエンターテイメント作品だなと感じました。
原作の良さはないけれども
事件の真相よりも人間ドラマに重きを置いたことが、一定の魅力を生んでいます。俳優たちも豪華でした。私自身は事件のことをあまり知らなかったのですが、当時のことをよく覚えている中高年の方々には迫るものがあるのではないでしょうか。ほかの未解決事件もいろいろ映画化されると面白いかもしれません。関係者や被害者の感情を逆撫でしてまで作るものではありませんけれど。
丁寧、そして配慮の行き届いた作品
モデルとなったグリコ森永事件はオンタイムでみてきたので、懐かしさとリアルを感じながらの観賞。
こどもの声に関しても当時の報道やその後の未解決事件の番組などで幾度となく聴いてきた。そのたびに声の主に関してもいろいろな報道があったし、時効成立の時のスペシャル番組では非公開だが特定されているような情報もあったような気がする。
平成も終わり、昭和はもう遠い昔のような扱いだけど、未解決事件は埋もれたままだったり、今もどこかで生まれているのかもしれない。映画では普通で真面目なテーラーの忘れていた思いでの中に真実が埋もれていたように。
実際の事件が題材にされているだけに、作り手や俳優さんたちがとてもとても丁寧に、配慮ある真摯な作品だと思いました。
子供声
小説を読み終えてまもない頃に、映画を観ました。このストーリーは観ているうちに本当の事件(グリコ森永事件)の事実の部分と小説の部分が混在してしまうほど、よくできたストーリーだと感心させられました。
そして何よりも気になったのが、実在の子供の声の人物は今頃、どのような生活を送っているのだろうか。映画同様に、(自分の声に)気がついて悩んでいるのか、それとも、未だに(声に気づかず)平穏に暮らしているだろうか。なんとなく複雑な気持ちにさせられました。小栗旬、星野源、共にいい味出してました。久しぶりに良い映画を見させていただきました。
映画にしてくれて感謝
小説も読んだことあり、結末も知ってましたが、良かったです!
小説ではうる覚えの部分が肉付きされ、人に語れるレベルになったと思います笑笑
グリコ森永事件時は小学生でした。何気に覚えてるけど真相ってなんやったん?というモヤモヤがありました。
もしかしたらグリコ森永事件も同じような背景があったのかもしれないと思える興味深いものになっています。
終盤のところも知っていてもグッとくるものがありました。ただ生島聡一郎さん役が伊武雅刀さんに見えて...違いますよね笑笑
あと個人的な好みですが、テーラーの作業中の音、箱からテープ取り出す音などなんか心地よくて最高でした^ ^
大栗旬
ちょっと長めの作品で、そこまで大きく盛り上がることはないけれど、地味にどんどん引き込まれていき気付けば夢中になっている自分がいました。
原作のことは全然知らないけれど、この内容と似たような事があったと考えると少しゾッともします。
豪華俳優のむだづかい感も全然なく、久しぶりに邦画で楽しめる事ができました。
あの事件を見事に昇華させた作品。
あーあのグリコ・森永事件がモチーフなのね、とすぐに分かります(相変わらずそんな基本的予備知識さえも入れずに鑑賞)。でもあの事件はあくまでもモチーフであり、この映画はフィクションとして十分に楽しめました。楽しむ、という表現で良いのかどうかわからないけど、未解決事件のミステリーを見事に社会派エンターテインメントに仕上げていると思います。
土井監督がこういう骨太なものも作るというのは意外でした。素晴らしい!個人的にはもっと硬派でも良かった位ですがそこはエンタメ性とのバランスですかね。
関西人としては主演お二人の関西弁にはどうしても引っかかってしまうものの(特に星野の源さんの京都弁かなりアレですw)まぁ関東の役者さんには関西のイントネーションはかなり難しいでしょうからそこは大目に見ます、はい。対して松重さんの関西弁は上手いなぁと思って調べたら福岡出身なんですね。なるほど。
そんな方言問題はどうでも良いです。
緻密なストーリー、80年代の空気、さらに遡って70年代初頭までの学生運動の時代性、人数は多いものの非常によく整理されていた登場人物、そして70年代、80年代を存在で表現できるベテラン俳優陣と物語を十分に引っ張れる主演の小栗旬さん星野源さん。全部イイ!
あの時代を知ってるかどうかでも評価は分かれるのかなぁ。私は幼い頃に毎日全共闘等のニュースをTVで見ていた記憶があり、グリコ森永事件のあった84年にはまさにロンドンにひと月いたのでとてもリアルにあの時代を感じました。
現実の事件自体は非常に重いものだったので映画を通してあらためて振り返りいろいろ考えさせられましたが、観終わって気分がどんよりしんどくなるようなことは決してなくて、良い作品に巡り合えた幸せをひしひしと噛みしめてました。あの結末の救いの形もイイなぁ。。
ところでー
2020年も後半にきてマイベスト10上位に入るであろう邦画2作(「朝が来る」とこちら)が燦然と現れ秀作揃いの今年はベスト10を選ぶのにかなり難航しそうです。
宇崎さん、塩見さん。
あの事件かと思ったけど、もっと似せてもよかったと思いました。
あと少し広げすぎかなと。 外国まで行かず、日本だけでも良かったと覆いました。
小栗旬の演技はさすがです。 市川実日子も。
でも宇崎竜童はまだあの役には若すぎると思う。
昔、『TATTOO<刺青>あり』、がよかった。俺はまだあの演技に惚れてます。
原菜乃華もよかった。もっと出してもいいと思いました。
あと、最近観ることができるようになった「塩見三省」さん、かっこいい。
先日、NHKのドラマで久しぶりに見て、かっこよくなっていたのに驚きました。
「12人の優しい日本人」で初めて観たときは顔がでかいダサいなぁなんて思ったけど。
あんなに憂いを帯びた迫力のある俳優に変われるなんて。
田中裕子、倍賞美津子、桃井かおり、塩見さん。
年配の俳優に脱帽です。
何を伝えたいのか?
知らない方が幸せなことが多数を占める、それを知った不幸と言うテーマと、我々一般大衆も知らないこと、忘れていたことを知ってしまうテーマとの矛盾。
何を伝えたいのか、理解に苦しむ。
長々とした小説を2時間にまとめる脚本、映像編集、キャストの演技は素晴らしいが、リアリティが無さすぎる反面、史実の3人の事をどのように保護して、守ってあげられてきたのか。無責任な表現の仕方で、本当の3人を傷つけていないか、本部長のことも踏まえると、知らなくて良いことを敢えて、大衆に伝える作品で、見ない方が幸せな映画。こんな映画は初めて観た。観て後悔。3人のこと、本部長ご家族を含めて、そっとしておくべきことをジャーナリストの勘違いで、大衆に拡げてしまう自分勝手極まりない感覚ではないか。
公開日に京都でのほほんと観ている作家の神経が恐い。
面白かったがテーマがわからない
35年前食品会社を標的とした一連の企業脅迫事件は、日本の犯罪史上類を見ない劇場型犯罪となった。 大日新聞記者の阿久津英士は、既に時効となっているこの未解決事件を追う特別企画班に選ばれ、取材を重ねる毎日を過ごしていた。 一方、京都でテーラーを営む曽根俊也は、家族3人で幸せに暮らしていたが、ある日、父の遺品の中に古いカセットテープを見つける。「俺の声だー」それは、あの日本中を震撼させた未解決事件で犯人グループが身代金の受け渡しに使用した脅迫テープと全く同じ声だった。やがて運命に導かれるように2人は出会い、ある大きな決断へと向かう。
ストーリーは非常に丁寧で日本のサスペンスにしてはすごく力の入った作品。実際の事件をベースにしてるだけにリアリティは素晴らしく、本当にあったかもしれないと思わされた。
キャストもやや違和感のある関西弁を除けばいい演技だったと思う。特に宇野祥平の役作りは鬼気迫るものがあった。
ただ、全体的には冗長な面も多い。登場人物が多く、少し集中を切らすと誰が誰だかわからなくなる。また、悲壮感の多いシーンが後半続くのでちょっと鑑賞後のテンションは下がる。
1番腑に落ちないのは犯行グループの動機。意味のあることを言ってるようで、全く言ってないような気がする。ここに魅力を感じないので全体の評価は下がります。
ただ、犯行グループの
小説をそのまま映画にした感じ
前半は、事件の真相がときほどかれる過程は、数珠つなぎで淡々と進んでいき、小説を読んでいるよう。
複雑な事件については、よくここまで考えたな、と感心。
後半は、小栗旬と、星野源のキャラクターが活きてきて、メッセージも伝わってきました。
ただ、やはり間延び感は否めず、満足であるけれど、あと一歩、という感じでした。
考えさせられる。
実際の事件を元にしているのでリアリティがあった。
大人の欲望に人生を翻弄されてしまう子供たちを思うと無念に感じた。
主役の二人よりも周りのキャストの演技が良い。人に勧めたい映画。
エンドロールの主題歌も良く余韻を楽しめた。
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