罪の声のレビュー・感想・評価
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fossil
泣いた・・・ それぞれの家族の想いが胸に迫った。 そして、エンドロールで流れるのはUru。 エンドロールは涙を乾かし、 一般社会に戻るためにリセットする時間だ と思っているのだが、止めようもなかった。 そして、エンドロールの最後 毎日新聞 朝日新聞 初めにTBSが出てきたので前者は想定の範囲内だったが、 後者は全くの想定外! 涙は止まるどころか、引っ込んだ。 劇中にも出てきたが、 マスコミは優しい顔をして近づき、 用済みになると加害者同様に被害者を踏みにじる。 その最たる存在が○日新聞だろう。 どの面下げて、この映画に協賛したかね(-_-#) 一瞬反省したかのように謝罪記事を出しながら、 臆面もなく繰り返し自国までをも貶める。 何も変わらない! 彼(女)らこそがfossilだと強く感じた。 ☆4.5と思っていたが、これで-0.5。 それでも、上記のように家族愛には こみ上げるものがあったし、 人間の弱さ、葛藤も垣間見えた。 小栗旬演じる記者は勿論、 星野源にしても家族のためにはすぐに燃やすべきだし、 梶芽衣子演じる母親は自らのエゴを捨てきれず、 弟や母親を見捨てざるをえなかった子どもたち。 本当に見応えがあった。
原作を十分に凝縮されたものと思う
まず、私は原作小説を読んだことはありません。 しかしながら原作をもとにしたコミックを全巻読んだ経験があるため、大まかな内容は承知しています。内容に関しては、小説>マンガ>映画の順に内容がそぎ落とされてしまっているのだろうと推測します。 そのスタンスで鑑賞しましたが、エッセンス(原作において最重要とされている観点)が十分に凝縮された映画だと評価しました。監督そして脚本家の力が素晴らしいですね。 それはそうと、実際に起きたグリコ森永事件の声の主たちは、いったいいまどうしているのか。 小説の世界とこの現実世界とが地続きに感じられて、想像力をかきたてられる。真実を知りたい気持ちになる。そんな思いを鑑賞後に抱きました。
原作の良さを引き出せてはいる
原作が史実とドキュメントを良くこなしているので、脚本もそれを良く踏襲できていると感じました。犯人の見つかるまでの日英の関係者の素直さや、日本映画にありがちな会見現場がドラマ演出感満載で、集団演技の演出の下手さが目立つものの、全体の見せ方は良く出来ています。しかし、ハリウッドで頑張るには小栗旬くんはもっと自然な演技力、魅せ方ができないとせいぜい月9止まりに感じました。Try hard!
新聞記者
リアルでモデルになった事件を知っている世代です。しかし、まだ大人でなかったので事件の裏で映画のストーリーで紹介されたようなドラマがあったのは全く知らずに大人になりました。勿論、創作部分はあるに決まっていますが警察内部の縄張り争いやマスコミの動きはリアルに近いと推察されます。 懐かしい昭和の総括が出来たような気分になりました。 マスコミが嘘つきの前大統領をシャットアウト出来るような日本に早くなって欲しいです。
昭和は遠くなりにけり
例年、秋シーズンは力作ぞろいの日本映画ですが、それにしてもことしは多い。
本作も2時間20分超の長尺。
35年前に起きた菓子メーカーを標的とした「ギン萬事件」は、警察やマスコミを翻弄し、日本中を狂乱に巻き込んだ。
犯人たちは逮捕されることなく時効を迎えた。
そして、元号が平成から令和に変わろうとするいま、時代の総括として、大日新聞は特集を組むこととし、新聞記者の阿久津(小栗旬)も取材の一翼を担うことになった。
一方、京都でテーラーを営む曽根(星野源)は、ふとしたきっかけで、父親の遺品の中から古いカセットテープを発見する。
楽し気に歌う子どもの頃の曽根の声が途切れ、たどたどしく文章を読む声が流れ出すが、その文章は、ギン萬事件で使われた犯人グループからの指示文章。
事件で使われた3人の子どもの声のひとつが、自分の声だったことを知る。
そして、テープとともに発見した英語で書かれた手帳には「GINGA」「MANDO」も文字もあった・・・
といったところから始まる物語で、阿久津と曽根、それぞれが事件を追う中でふたりが出逢い、事件の真相へと近づいていくというスリリングな仕立て。
で、事件の真相に近づいていくのに、何人もの人々と出会い、彼らの言葉の端を頼りに次々と核心に近づいていく様子はスリリングなのだけれど、事前に、宣伝材料のひとつである新聞の登場人物紹介を読んでいたので、ほとんど事件の全容は予想がつきました。
新聞に書かれていた過激派とヤクザ・・・
そうねぇ、そういう落としどころね。
だから、事件の真相というところよりも、事件にかかわったひとびとがどうなったのか、というのがスリリングなのだけれど、映画の発端となる曽根一家よりも、もうひとつの家族のほう、事件をきっかけに転落していく様があわれである。
とはいえ、1985年当時、過激派の残党が「世間に一発、かましたれ」と思ったというのは、どうなのだろうか?
そんな時代だったのか。
もう世間はバブルへまっしぐら。
たしかに世間は浮足立っていたかもしれない・・・
気になって調べてみたら、1985年には「国電同時多発ゲリラ事件」という東西日本で国鉄のケーブルが多数、同時に切断される事件があり、その中心が新左翼だったようです。
当時は、まだ国鉄だったんですね。
現在の価値観で過去の過ちを断罪することは簡単だけど
あの闘争もあの事件も
あの動物を産み出したことも
おそらく当事者なりの正義があって
私が、あなたが、今正義だと信じていることが未来からみれば「罪」なのかもしれず
そんなことを考えさせられた映画でした。
事件後に俊也がつれていってもらった今はなき遊園地。私も幼い頃からよく行ったし、その動物を見ました。私が小学生の頃にはもう人々から注目されることもなく最後の一頭が余生を送っていました。人間のエゴから作られた動物がその種を繁栄させることなく閉じようとしていた姿だったことは大人になってから知りました。それは、大人のエゴによって重い運命を背負わされた子供たちの姿と重なります。
巻き添えとか遺族とか
被害者の会的な人たち観てほしい映画でした! 学生運動の燃えたぎる時代の残党、燻ったジレンマ、 感情的で理不尽で それでも生きることしか出来なかった 昭和という混沌の時代! もっと感傷的で泣かせにくる映画かなと 思って居ましたがなるべく現代から見た過去の真実 というスタンスを崩さないように作ってあるように 思えました! 大嫌いな50代以降の世代を ほんの少し優しい気持ちで接してみようかな という気持ちの起こるお話でした!
そもそも自分の声が。。。
声の仕事とかしてないと自分の録音した子供の頃の声が分かるわけがないから、予告編見て自分の声が分かるということにかなり違和感を感じてましたが、なるほど!このようにすれば不自然じゃないですね!あと海外出張して“中国人の、知り合いいない”と言われて引き下がることは特に主人公は有能なのであり得んよなぁ。。とか映画だから無茶な設定は多々ありましたが、考えることのできるいい映画でした。 物語の背景は、私が子供の頃の実際に起きた事件とか、学生運動とかで、子供の頃だったから記憶が曖昧だったり覚えてなかったりしたのですが、なんとなくリアリティーがあり、事件なので懐かしんではいけないかも知れませんが、昔に戻ったような気持ちでした。 子役が大人役の面影があるのもこだわりを感じました。
警察って
警察より、記者が犯人にたどり着くのは違う気がする。 でもなんで手帳とカセットテープ取ってたんだろ。普通処分するよ。 いろいろと納得いかなかったけど、ラーメン屋のご夫婦が愛情を持って接してくれたのが救い。 のぞみちゃんは印象変えて欲しかったです。
本格社会派小説の映画化
グリコ森永事件を題材に、音声テープに使われた子供の視点で作られた力作。いやぁ、この作品は凄い。 この作品に関しては小栗旬と星野源の男優コンビの存在感でしょう。美声だしね。 Uruさんの振り子もまさにこの映画のために書き下ろしたような素晴らしい歌。 祈りの幕が降りる時を彷彿とする(原作者は違うが)傑作だった。 個人的に好きなのは阿部純子さん。もうちょっと良い役だったらと思うが、相変わらずの存在感だ。
非常に好みです。
グリコ・森永事件のリアル世代です。 着想得てのフィクションなんでしょうが、とてもリアルで現実の話しかと思えるほど。 130分の作品も長さやダルさを感じさせず、小栗旬や星野源、さらには脇を固める俳優陣もとても良かった。 久しぶりに丁寧に作られた作品を観た気がしました。 非常に好みです。
のぞみ、生きてますよね?曽根さんみたいにどこかで暮らしてますよね?
かつて世を騒がせたグリコ森永事件。世間を手玉に取って、警察を嘲笑し、マスコミを翻弄し、結局迷宮入り。死人が出たわけでもないので、世人はこの事件をどこか面白がっていたのは、幼いながらもよく覚えている。金を手にすることもなく、目的もよくわからない、うやむやな事件だと思っていたが、なるほどこういう推理が成り立てば、むべなるかな。だけど、その背景には、苦しんだ人間もいた、というわけか。そう、世間には知られずに、ね。そのプロットの組み立てが見事。 「俺は・・・」と曽根は、総一郎が独白している姿を見ながら、彼と自分の人生を比べた。事件の関係者の、あれからずっと引きずってきた不遇。自分だけ幸せな人生を過ごしてきた罪の意識。その突然沸き起こった感情に押しつぶされそうになりながら、世間の裏街道を生きてきた総一郎との対比が辛い。ほかの幾人もの登場人物もしっかりと描き切り、その思惑も明確に見せて来た時点で、この映画の完成度は高い。 役者は一流をずらり。なによりも、総一郎役の宇野祥平の演技には目を見張った。はじめ、誰だ?この役者、と思ったくらいだった。ただ全体に、舞台が関西なだけに役者も関西出身で固めて欲しかった。それは、どうしてもイントネーションに違和感を感じてしまうからだ。それだけで、随分と減点となってしまう。 阿久津の上司の言葉が、マスコミとしての矜持。「俺らの仕事は素数分解みたいなもんやな。素数になるまで割り切って割り切って。」
うん、面白かった!
原作読了済みですが、脚本も映画作品としてきちんとまとめられていて、
がっかりすることもなく、うろ覚えだった部分や、
ふわっと理解していた部分、忘れてしまっていたことも、
あぁ、そうだったなーと思い出しながら集中して最後まで観れました。
むしろ、映画の方が感動しました。
やはり、役者が丁寧に演じてくれることにより、より一層感情移入することができ、
親の勝手で犯した過ちに振り回された子どもたちが不憫でならなかった…。
あのカセットテープを見つけなければ、曽根俊也は知らずに平穏に暮らしていただろうが、
見つけたことにより生島総一郎を救うことができた。
本当に良かったと思う。
曽根達雄や曽根真由美は、自分の思いを遂げるためだけに子どもを利用し不幸にするとは、
なんて自分勝手な信念なのだろう…。
あの闘争の時代は、そういう時代だったのだろうか…今を生きる私には理解ができず…。
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