罪の声のレビュー・感想・評価
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ミステリーというよりはロードムービー
原作は未読の状態で鑑賞。
グリコ・森永事件に関しては、事件の名前を聞いたことある程度だったので、事件の概要をネットで調べてから鑑賞。
率直な感想としては、良くも悪くも普通の印象で
今でも良かったか悪かったか判断に困っている。
現実にあった事件をモチーフにしているので、
その事件をリアルタイムでニュースを見ていた
世代には刺さりそうだと感じた。
正直、wikiで事件の概要を調べていた時の方が面白かった。
そもそもの、事件として奇妙な点が多く、そこに興味を惹かれてしまう点がある。
映画自体が中途半端になったのは、その現実の事件のフィクション的な答え合わせに興味を引っ張れなかった点にあると思う。
ミステリー的な興味の持続、犯人は誰か?の持続がなく、数珠繋ぎ的に話を聞いていくだけで、
ピースがハマっていく面白さがまったくない。
AからBという情報を聞き、Bに行きCという情報を聞いて、Cの所に行くという感じで、
謎解きの面白さがない。
かと言って人間ドラマ部分も中途半端な印象しかない。
ただ、最後まで飽きずに観れた点ではそれなりの面白さはあるのだと思う。
それでも、この映画を思い返したり、もう一度観たいなと思うことはない
一番大切なことは理想ではなく現実を見ろということ
映画館でこのような現実に起こった事件をベースに、社会へ問いかけるような内容の作品を見ることができてよかった。
ただの娯楽作品ももちろん大好きですが、お金を出してわざわざ映画館まで行って、映画を見る最高の環境で観るには、やはり、このような作品がすき。
この映画でなにを感じるかは人それぞれだと思うが、私の一番印象に残ったシーンは、総一郎さん(宇野祥平)か母親(篠原ゆき子)と再会するシーン。久々に映画館で肩を震わせるくらい泣いてしまいました。
30年近くの間離れ離れになり、それまでにお互い想像を絶する人生を歩んできたことはもちろん、離れてしまったことを後悔する息子と、息子に生きて再会できた母親の気持ちがあのワンシーンでドカンと伝わってきて涙が溢れて止まりませんでした。
そもそも、本作に出てくる犯罪グループは、己の理想や私欲や、逆恨みのために集まった連中で、もはや、誰一人として尊敬できる人物はおらず。
ただ、一言残しておきたいのは、新聞記者の阿久津(小栗旬)が、犯罪グループの1人であった曽根達雄(宇崎竜童)をイギリスまで探しに行き、一連の事件の裏側と彼の動機を聞いたあと、"あなたのせいで、、、"と彼に訴えるシーンがあったのですが、そこはいかがなもんかと思いました。もちろんそのシーンの伝えたいものはなんとなく分かるのですが、そこだけで終わってしまったこと。達雄1人を責めたところで、何も戻らなければ何も得ない。過去の彼の過ちはもちろん罰せられなけらばいけないと思いますが、彼らがなぜあのように行動を起こしたのか。最初にも言いましたが、もちろんそれは己の目的のためです。でも、彼らのように世間や社会や国へ不平不満を抱かせてしまう国家やメディアの責任はないんかい?そこはもっと掘り下げないのかい阿久津さん??と、大した情熱も持たずに人のネタでご飯食べてる新聞記者のあなたに、そんな偉そうな言葉を達雄にいえるのかい??
と、私はひたすら、なんじゃこいつは?と思いながら鑑賞。これを自分の知らぬうちに犯罪グループに利用された俊也(星野源)がいうならば、まーまー納得しただろうけど、阿久津が言うにはちょっとなぁ。
そして、最後、そんだけ偉そうに言った阿久津が書いた記事についてほぼほぼ触れない演出もモヤってしました。
本作を通して感じたことは3点。
*子供を犯罪に決して巻き込むな
*ヤーさん絡みは絶対ろくなことない
*理想を現実にするために、犯罪を犯してはいけない
当たり前のことですが、本作を通して強く感じたことでした。当たり前の生活を、誰かの理想という名の身勝手さで奪われないよう、そもそもの、世の中を少しでも良いものにする努力が人には必要なんだと感じました。
リアリティを追求した作品
原作を映像化すると、イメージと異なり世界観が変わってしまうことが少なからずある。この作品は映画としての完成度が高い。原作が未読の私にも、十分伝わってくる。細かいディテールにも拘りが見える。例えば小栗旬の着用するスーツやコートが所謂既製服の感じを出している。身体にジャストフィットしていないのだ。ショルダーバッグにしても、ロゴを掠れさせて使用感を出している。それに比べ、星野源の服装はテーラーの主人であるため、肩から袖口までピッタリサイズである。
事件の真相が、この通りなのではないかとも思わせてしまう内容。ストーリーは実に練られており、事件を詳細に調べた上でのものであることが伺い知れる。事件は世間に知らされていないことが多かっただけに様々な憶測が飛び交い、捜査も混乱し、未解決に至ったのであろう。
役者としての宇崎竜童がはまり役。素人感がある演技が却ってリアリティを醸し出している。最期まで逃亡する人物像に相応しいとさえ思えました。
最初は見る予定になかったけど
最初は興味がなかったのですが、実際見てみたらとても面白かったですし、すごくいい映画だなぁと思いました。
話が進むにつれていろんな人物がひっきりなしに出てくるので、誰がどの立ち位置の人か覚えるのが難しいですが、とても面白い。
星野源さんの京都弁や、小栗さんの大阪弁や英語も素敵でした。
一点の緩みもない、見事な作品でした。
真実に近づいて行く緊張感
よかった。の一言につきる
宇野祥平さんが圧倒的!
深いテーマで興味深かった。できれば各場面をもっとじっくりと見たかった。展開が早くて感情が動く間もなかった。
小栗さんと星野さんのW主演らしいが、宇野祥平さん演じる生島聡一郎が真の主人公なのでは?と思うほどに圧倒的な存在感だった。
たくさん知っている俳優さんが出ていて、それぞれ爪痕を残していた。各シーンが短いのがもったいない。
とにかく登場人物が多く、若い時と演じる人が変わるので余計に複雑になる。
聡一郎役の若い頃を演じた俳優さんも良かった。その家族のシーンが一番印象に残っている。母との関係、姉との関係、姉と友人の関係、そこらへんにグッときた。
…やっぱり生島聡一郎の印象が圧倒的だ。
濃厚な映画でした
情報社会に踊らされるすべての人たちへ見てほしい映画
脚本が、かの有名な野木亜希子先生と聞いて、公開直後から絶対観に行こうと決めていた映画だった。先に見ていた友人たちから絶賛の声が多く、11月後半にやっと観に行くことができた。見終わった時あまりにも素晴らしい映画でこの感情をうまく言葉にすることができなかった。映画の予告CMを見た時は衝撃的な始まりからホラー要素が強い映画のように感じていたがその考えはすぐに飛んだ。これは今の社会のあり方へ今一度問い直す映画のように感じた。
あらゆる情報がありふれているこの世界で、その情報しか私たちは見ようとしない。その裏側を知ろうとも、批判したことへの責任も取ろうとしない今のマスコミや、私たちへのその姿に問いかけている映画だった。
出演している演者や、音楽、演出、脚本
そしてなによりここまで本当だと思えるほどのクオリティの高い作品を生み出してくれた塩田先生へ絶賛の拍手と感謝を心から送りたい。
この作品を多くの人に見てほしい、そして情報のその先にある人たちのことを想像できる人が増えてほしい。このお話はバットエンドでもハッピーエンドでもない
でも間違いなくあなたの心に残る物語だ
「容疑者」とか「被害者」ではなく、「人間」。
境遇は変えられない
罪の意識とその受け止め方、というのが分かりやすい話ですが、
つまりそれは人の境遇は変えられないと言っています。
どんな境遇であったかで生き方は変わります。
結末はハッピーであることもあれば、バッドエンドもある。
時には理想を追って命を落とすこともある。
何が正しいとかこうすべきだということはないけれど、大事なことは自分の望みを叶えるために、何かを得るために自分が動かなければならないということです。
他人の決めた制約通りに動く機械であるうちは、自分にとっての豊かな時は訪れることがなく、
しかし、自分が獲得したものならば、それがどんなものであったとしても誇るべきものとなりその人の人生を形作る。
この映画では、色々な人の選択とそれによって得たものと罪が描かれます。
スクリーンに釘付けの二時間半、深い話
その時代を知る者としては
グリコ森永毒入り事件、懐かしい。事件そのものより、あのキツネ目犯人の不気味な似顔絵がトラウマのように脳にこびりついている。連日のテレビニュースで映ったあの似顔絵は、(自分を含め)当時の子供には心地悪い記憶となっているだろう。
原作は読んで無いが、あくまでも推理としての犯人像と犯罪目的は面白い説だなと納得。しかしあくまでも想像。だからこその実会社名を使わないところ、なんか不自然というかムズ痒くスッキリしない感じ。いっそ、あくまでもフィクションとしながら、グリコと森永の社名のままの潔さが欲しかった。
小栗旬の抑え気味でありながらのふて腐れ感とその後の躍動感の演技は、近年で一番ハマって見事。
上司役の古舘の存在感と演技力は秀逸、本当良い味出す役者だと再認識。
しかし星野源がね。あくまでも私的な評価だが、涙したりや感情を剥き出しにしての演技も、やはり素人っぽいというか下手なのは全く変わらないなと。彼の女性ファンには怒られそうだが。
イラストで見た、キツネ目の男が動いている…
墓場まで持ってく罪と覚悟
なんとなく気になってフラッと鑑賞。
グリコ・森永事件の時は、私は生まれたてだったからほとんど記憶にはなくて、こんなことがあったのかーという、ほぼ初見の知識。
フィクションだけど、すごくリアリティがあって、これほんとにフィクションなの??っていう印象だった。
小栗旬はこういうキャラクターがすごく合ってて、好感度があがるw
主人公が2人に分かれて始まるところも、最後の結末に至るまでの人間関係の描きかたもリアルに感じた。
どんでん返し!みたいなテンションのものではない分、人間関係と感情の映し方に没頭したのかなー。
フィクションだけど、改めて、親は親の人生が、子供には親の人生ではなく子供の人生があるって再確認させられた。
罪の声は、墓場まで持って行くべきなのでは…?それをわざとじゃないにしろ継がせてしまうのも、また罪のひとつに思っちゃう。苦しみが待つ罪なら、ね。
スタッフロールで脚本が野木さん(逃げ恥、アンナチュラル)だったことを知り、はー、さすがの人間模様!って納得w
脇を固めるみなさまの演技力にも拍手だった!
この罪を誰が背負う
たくさんの人に見て欲しい
仕事の休みがとれたので映画でも、と軽い気持ちで観に行きました。
どの俳優さんが好きだから、という訳でもなく、ただ宣伝を見て、見応えのある作品だという気がしたので。
この映画にしてよかった。最後まで、引き込まれて、贅沢な時間を過ごせました。
子ども時代を大阪で過ごし、この事件があった世代です。キツネ目の男、そういえばそんなのあったなと懐かしさもありましたが、知らない人や若い方でも十分楽しめると思います。
色々と考えさせられる、深い内容でした。
関西弁、京都弁も心地よく、脚本、キャスティング、演技どこをとっても上質だったと思います。
センセーショナルな内容とは対照的に、抑え気味?な演技がかえって自然で、本当にあったことを見ているような、不思議な感じになっていきました。
思いがけず、火野正平さんが出ていらして、スクリーンで見られたのは、とても嬉しかったです。
高校生の子どもにも、勧めたいと思います。
たくさんの人に見て欲しい。
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