劇場公開日 2020年10月30日

  • 予告編を見る

「初見的感覚感想。」罪の声 ざここさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0初見的感覚感想。

2020年10月31日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

原作本未読者の感想です。脚本担当の方の作品は兼ねてより拝見しており、巧みな物語の立て方に信頼を置いておりました。しかしながら前作は前作、今作は今作と、作品たちを混同してその人の描く脚本だからいい、と過大評価するのは視点ズレの色眼鏡かとおもいますのでそれら抜きのお話です。
初めから予告映像にもある、あの特徴的な子供の声を使い、開始10分ほどで物語が立ち、進展していき、進展し続け2時間20分の映画。よくある伏線を散らかすだけ散らかし、回収しない作品になることもなく、撮るべきところを撮り、伝えるべきところを伝える、大変筋の通った脚本に感じられました。
今作の出だし、巧みかつ、「最初からクライマックス」な、初見で見ても「どうなるんだろう?」と興味の湧き立つ立て方だったのではないかとおもいます。
私は後述のひとりですが、邦画特有の陰気なライティングに加え、クドイほどの尺使いなどが苦手な方にも今作はかなり見やすい作品かとおもいます。
ちょこちょこイギリスのシーンがあり、おしゃれな風景が出てきて、星野さん演じる曽根のテーラーもおしゃれです。映画全体のライティングも明るく、「冬の美しい背景」で描かれるので見やすいです。
2時間20分、知り合いに誘われ観覧しましたが、邦画としては評価できる作品だったとおもいます。
映画評価±0が★3つなら、今作は2段階評価を上げてもいい気がしました。

ざここ