劇場公開日 2020年10月30日

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罪の声のレビュー・感想・評価

全545件中、1~20件目を表示

4.0宇野祥平の枯れた肉体

2020年11月29日
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鑑賞方法:映画館

昭和の事件を題材にしているが、「今なぜ作るのか」を考え抜いて作られている。グリコ森永事件をモデルにした作品だが、あの事件の脅迫テープに使われた声の子供も、平成と令和の時代を生きている。あの事件が残した爪痕は、その子ども当事者だけに限らず社会に残っており、現代の問題にもつながっているのだということが説得力を持って描かれていた。学生運動の挫折が様々な混乱を社会にもたらし、そのことがいまだに尾を引いているのだとしたら、昭和をきちんと清算しなければ日本社会はなかなか前に進めないということなんだろう。実際、平成の30年間は日本は足踏みを続けてしまったわけなので。
ミステリーを主体とした人間ドラマとしてもよくできている。脚本がとても整理されていて、登場人物が多いけれど混乱することがなかった。TBSドラマ部門のエース格と言える土井裕泰監督も相変わらず確かな演出力を見せてくれた。
小栗旬はじめ役者陣も大変良かったが、中でも宇野祥平が際立っていた。あの枯れた肉体の説得力が本作の質を一つ上に持ち上げたと言っていい。

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杉本穂高

3.5「キツネ目の男」が動く姿に感動

2020年11月10日
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鑑賞方法:映画館

「3億円事件」と並び称される昭和の未解決大事件をモチーフに、その真相を解釈せんと試みる野心的な小説を映画化。確かにこの事件は、学生の頃リアルタイムで報道を見ていて夢中になってました。しかし、映画(小説)の内容はあくまでフィクション、「たぶんこうだったんじゃないか劇場」(byチコちゃん)です。この仮説に乗れるか乗れないかが、映画の評価にシンクロしますね。この事件が、本質的に「金融案件」だったって部分は目からウロコでした。あと、「キツネ目の男」が動く姿はちょっと感動的でした。思わず「おお〜」って声が出ちゃいましたね。

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駒井尚文|映画.com編集長

4.5「キツネ目の男」で有名な実在の事件をモチーフに作った作品。経済的な背景を与えた物語の展開が面白い。

2020年10月29日
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2000年に時効を迎えた、食品会社をターゲットにした、あの脅迫事件。「キツネ目の男」という犯人像が独り歩きして、私の記憶も時効と共に、ほぼ更新されずにいました。
ただ、よくよく考えると、犯人は一度も現金の引き渡し場所に現れなかったりと、よく分からない事件でもあります。
そんな実在の事件をモチーフに、実は「半沢直樹」的な「経済的な動きが背後にあった」という設定をしているのが本作です。
正直、「なるほどなぁ」と感心しました。確かにそういう動きをすれば経済的な利益も莫大に得ることが可能になります。
そうしてバックボーンのリアリティを与えながら、「脅迫の際に使われた子供の声」に焦点を当てている点も面白い。原作本の発行元の講談社が製作幹事会社の1つになっていることから、原作への自信がうかがえます。

マイナス要素を強いて挙げると、少し間延びして長く感じてしまった面がありました。これは、登場人物が多かったからなのかもしれません。
事件の構想が大きい分、いろんな人が出てきて、しかも「現在」と「過去」が交差もするので、少し頭が疲れる面が出てくるのです。
いや、「頭が疲れる」というより「興味が薄れる」という方が正確かもしれません。
小栗旬や星野源といった主要キャストには感情移入もしやすく良いのですが、だんだん主要キャストから離れたディテールにいくと、少し時間が長く感じる面はあるかと思います。
ただ、良く解釈すれば「丁寧に追っている作品」とも言えるでしょう。
「未解決事件×経済的な事象」の化学反応が存分に活かされた名作だと思います。

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細野真宏

4.5どこまで寄り添えるのか 小栗旬&星野源の眼差しに何を感じるか…

2020年10月27日
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鑑賞方法:試写会

本サイトでの「罪の声」インタビュー、新作映画評論でも記述させていただいているが、実際にこの日本で起こり、一定以上の年齢層の人々にとって忘れることができない衝撃の未解決事件をモチーフにした作品で、原作の魅力を上回るほどの社会派作品に仕上がっている。

小栗と星野のひたむきな眼差し、役を生き切る姿勢素が晴らしい。
と同時に、フィクションこそ含まれてはいるが、近年ここまで実際に起こった事件に対して真正面からぶつかっていった作品もなかったのではないだろうか。製作サイドの気苦労は大変なものだったと思うが、その思いを汲み、覚悟をもって撮影に入った俳優部の覚悟にも喝采を送りたい。

公開前なのでネタバレ回避すべく詳述は避けるが、中盤から後半にかけてのセリフに胸を打たれる。あの事件の脅迫テープに自らの声を使われ、意図せず事件に巻き込まれることになってしまった子どもたちが、もしも今作を映画館で見たら……、その言葉に救われるかもしれない。

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大塚史貴

5.035年の月日を経て変わる「罪の声」

2025年12月1日
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鑑賞方法:DVD/BD

余計なことを語る必要がないほどにシンプルで分かりやすく、ただただ面白かった。

35年前のギン萬事件を偶然同時期に探り始める二人の男。
小栗旬演じる新聞記者阿久津は今さらこの未解決事件を掘り返すことに意義を見出だせない。
星野源演じるテーラー曽根俊也は知らぬ間に犯罪の片棒を担がされていたことの罪悪感と、身近な人が犯人かもしれないという思いから真相を探ろうとする。

別々の点から始まった二人の捜査はそれぞれ少しずつ手繰り寄せられていく感覚が最高にワクワクしたね。
ちょこちょこ人の名前とかわからなくなるけど、写真のこの男、この男としてもらえるので視覚的に認識出来て特に問題なかった。

多くの関係者が事件について何かしら心に引っ掛かりが残っているが、35年という歳月は蓋をする方が賢明という判断を下すには充分な時間だった。
そんな人たちに対して「脅迫に使われたテープの声、僕なんです」という告白は衝撃を与え、心を開かせた。
出会う人たちは犯人ではない人たちだ。彼らの中にも少なからず罪悪感のようなものがあるだろう。
その中でも犯人に一番近いところで、犯人以外である意味一番大きな罪を背負った男それが曽根俊也だ。

俊也と阿久津の捜査は、俊也の心の解放だけでなく、35年くすぶり続けた関係者たちの心の解放にも繋がる。
今まで黙っていた、隠していたことを一番罪深い男曽根俊也に話すこと、そして、自らの意思で罪を精算しようとする俊也の姿に希望を見出だし、彼らの35年はやっと終わりを告げる。

ここからネタバレ。

脅迫に使われた声は「罪の声」だ。
それが生島千代子に対して「慰めの声」に変わったシーンは涙なくして観られない。

阿久津が疑問に思っていたこの事件を掘る意義。それは、未解決故に苦しみ続けているかもしれない人たちの解放だった。
過ぎてしまったこと、起きてしまったことは覆せない。過去を掘るのではなく、今を救うんだ。

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つとみ

4.0不幸の連鎖に救いはあるか?

2025年11月30日
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鑑賞方法:VOD
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Bluetom2020

4.5罪のない子供を事件に巻き込むなよ

2025年11月22日
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鑑賞方法:VOD

社会や国や警察を恨む人達が勝手に奮い立って、罪のない子供達を犯罪に巻き込み子供達の未来を壊す、怒りが湧いてきた。これは脚本がすごい!俄然原作も読みたくなった

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ゆうき

4.0驚くべきシナリオ

2025年9月25日
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鑑賞方法:VOD

興奮

知的

斬新

アマチュアには到底考えが及ぶことのないシナリオを引っ提げて、小栗旬と星野源という若手中堅と言ったポジションの二大俳優を迎えて丁寧に丁寧に練り上げた快作。野木亜紀子の脚本はまさに圧巻。これぞプロの仕事とただただ脱帽するしかない。監督のハンドリングも極めて職人的で見てるものの没頭感は大満足級。安心してのお薦めである。

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mark108hello

4.0宇野祥平が良かった

2025年8月17日
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鑑賞方法:VOD

原作も面白かったが、映画も良かった。
あれだけ複雑な話をよく2時間にまとめたと思う。
犯罪で社会正義を貫くのは無理。
軽率な判断が、どれだけ人を不幸にするか。

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邦画好き

3.0じっくり

2025年6月15日
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鑑賞方法:VOD
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hikaru

5.0良い

2025年4月8日
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鑑賞方法:VOD

子供の声。
良いドラマと思う。
子供を巻き込んではいけない。

子供を巻き込み家族を巻き込み、姉と弟の壮絶な人生な。哀しい哀しい。人生って親によって、スタートを決められてしまう。

テーラーの星野源は比べて幸せすぎて自分のことを語れなくなるのな。

私は、ドンピシャグリコ森永事件世代。

あの事件、実際どうだったのか。

凄い事件だった。

ホントと創作のそれぞれを知りたく感じました。

中々原作が骨太ですね。

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新れいすけ

4.0辛い きっと一生忘れない

2025年3月25日
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悲しい

知的

原作未読
あまり好んで観るような作品ではないが
野木さんに全幅の信頼を寄せているので、「後悔しない保証」を預かり、鑑賞

私にとっては
知らない時代の、知らない事件の話。
きっとどこかのルートで本事件のことを知ったとしても
殺人事件ではないし…で受け流していたかもしれない。
全共闘、学生運動が絡んでいるとは思いもしなかったし
テープの主の人生を考えるなんてことはなかったと思う。
もとい、本作はフィクション。
ただ、フィクションということを忘れるくらいリアルティがあり
見えない被害者の多さに惨憺たる気分が晴れない

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葉

4.0犠牲になるのはいつも弱い者

2025年1月29日
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鑑賞方法:その他

悲しい

怖い

難しい

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REN

3.0どの部分を強調したいのかいまひとつ不明

2025年1月23日
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鑑賞方法:VOD

単純

「グリコ・森永事件」という実在の事件を基にしているとはいえ、事件そのものの思惑や画策が薄弱で面白みがない
その部分を別の要素で補ってほしかったが、見せる順番で複雑な絡み方をしているように見せているが、実際は直線的で感情的な部分の描写が粗雑であった
終わり方もすっきりしなかった

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れい

3.050年程前のグリコ森永事件の再捜査のような映画でしたが、そのグリコ...

2025年1月22日
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鑑賞方法:DVD/BD

怖い

興奮

知的

50年程前のグリコ森永事件の再捜査のような映画でしたが、そのグリコ森永事件がその店頭に並ぶその製造会社の菓子類に毒を盛るという声明を発表し、それにテレビ各局が乗り、その店頭のその製造会社の菓子類が撤去された事件ですが、最近の事件に中国製の冷凍餃子に毒が盛られたがあり、それが製造段階にそれを製造中にそのバイトの人間がですが、新品の製品が店頭に並ぶまでの間に店頭に並んだ後も毒をいつでも誰でも盛れますが、当映画でその事件の恐喝の音声の声に使われた子供がその事件の共犯で怖くなって、車道に飛び込み、走行車両に轢かれて死亡や数十年間、食堂の2階でひきこもり生活をしていたその恐喝の音声の声に使われた、当時に未成年が再捜査でその刑事に事情聴取をされますが、その泣きじゃくって車道に飛び込むのとその数十年間、暗く引きこもるのその二人の端役が印象に残りましたが、そのグリコ森永事件が同時期にオランダであったハイネケン社長誘拐事件と設定が同じですが、グリコ森永事件も取締役クラスが誘拐されてますが、日本人が新聞を読まなく、新聞に事件事故が載ってますが、事件捜査をする警察も高級官僚も日本人ですが、それに海外のことに疎く、日本人もオランダ人も同じ地球上で同じ時間を過ごしてますが

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39stepbacK

5.0久しぶりに見て良かったと思える映画でした

2025年1月6日
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鑑賞方法:VOD

悲しい

あの時代の過激派や左翼・他諸々のあまりに視野が狭く自己中心的で身勝手な思想に振り回された子供達の人生にフォーカスしたありそうでなかった物語を描いていてとても素晴らしい映画でした。
演者達も総じて良い演技をしていましたし、小栗旬が出ている映画の中では最も適材適所なのではないかと思えるくらいにハマっていました。

色んな人が書いていますが、この映画の中で最も印象的なセリフはある登場人物に対する「化石」という言葉です。
誰しも多かれ少なかれ自分の人生に意味をもたせる為に自分が夢中になった頃の行動を省みず化石のように閉じ込めてしまうものだと思いますが、団塊の世代の中でも思想に取り憑かれ自己満足の為に他者を犠牲にしてきた人達に関しては自身の命が尽きる前にその罪に向き合うべきだと改めて感じました。
彼らは日本に対して何らプラスになる遺産を残さなかったのですから・・・。
と言っても映画でも語られていたように彼らが向き合う事などないのだと分かってはいるのですが、そう思わずにはいられない映画でした。

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和哉

3.5グリコ誘拐事件をベースに

2024年12月2日
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鑑賞方法:TV地上波

身代金誘拐事件よりも株価格操作で不当な利益を得るために、子どもを巻き込み人生を狂わす卑怯な大人達。
子どもたちのその後の人生に涙

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jiemom

4.0親の罪

2024年11月19日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

悲しい

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ひまわり

3.0序盤はあまりのつまらなさに途中退場しようかと思った

2024年10月14日
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かちかち映画速報

5.0聡一郎の幸せを願わずにいられない

2024年9月27日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

怖い

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うずら森
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