「完璧だと言える映画のひとつ」あなたの名前を呼べたなら ばばばさんの映画レビュー(感想・評価)
完璧だと言える映画のひとつ
壮大な音楽や壮大な景色などの、他のエンタメから強いカードを切らずに、映画としての良さ、映像作品にできる表現を用いてこの物語を表現し切っています。
映画という媒体の美しさを感じさせられました。
物語が始まったことに気付かせない程自然な冒頭。
わざとらしく物事の説明をするシーンなど全くなく、お伽噺のような魔法もありません。
見ているうちにラトナと旦那様を好きになり、インド社会の厳しさを垣間見、夢を抱くことの素晴らしさに胸が踊ります。
ラトナ役の方の表現力が素晴らしいです。旦那様がラトナのどんなところに惹かれたのか、描写の積み重ねできちんと伝わります。
そういったものにあまり詳しくありませんが、映画的技法にもかなり優れているのではないでしょうか。テクニックが秀逸だと感じる部分が多くありました。
自然体でありながらも、観ている者を深く引き付け続ける約90分でした。
日常は目まぐるしく変化し、社会は相変わらずしがらみが多く、友人はいい人で、旦那様はわからず屋だけど、素敵な人でした。
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