「Heeey! I'm on your side! 不発!ダークホースコミックスからのリブート」ヘルボーイ アキ爺さんの映画レビュー(感想・評価)
Heeey! I'm on your side! 不発!ダークホースコミックスからのリブート
ミラ・ジョボビッチが悪役をすると言うことで話題になっていた「ヘルボーイ」。アメコミの二大巨頭マーベルやDCではない、ダークホースという会社から出版されているコミックを映画した本作。恐らく日本ではコミックよりも10年ほど前のギレルモ・デル・トロの映画版の方が有名かと思われます。でも日本でもちゃんとコミックは邦訳されて出てますよ~。
久しぶりのリブートだった割には本国アメリカで大きく転けたという噂だったので、期待値を下げて観に行ったのですが、そこまで悪くはないかなと思いました。コミックが元だけあってビジュアルは良いんですよね。人体破壊描写はちょっとグロかったですが、実際にスーパーパワー持った輩が暴れてたら、ああなるよなっと。その辺は他のアメコミ映画よりリアルだったと思います。Museの曲をバックに巨人と戦うシーンも面白かったですし、終盤ワラワラ出てくる悪魔も一体一体よく考えてあって見応えありましたし。残念ながら悪魔の出番は超少なかったですが・・・。
ヘルボーイのキャラクターも面白かったです。スゴい力を持っていながら、ちょっとヘタレキャラ。何だかんだでパパ大好きな所も良かったですね。口の悪い?霊媒の女の子アリス、渋いダイミョウ等仲間もキャラクターは立ってました。ミラ姉さん演じるニムエもバラバラになっても生きててインパクトあります。バラバラになった体を復活させるのに普通に縫合してたのは痛そうでしたけど。
しかし、問題は脚本でしょうか?正直何だか雑なんですよね。先に見せたい絵があって、その後にストーリーを作りましたみたいな感じです。だってニムエが病原菌振り撒いて、「絶対外にでないで下さい」って散々ニュースで言ってた後に、街中を普通にサラリーマンが歩いてて悪魔に殺られるって、しかも街中には人が沢山いるってどう考えてもおかしいでしょう。さっきの病原菌の騒ぎはどうなった?っと思ってしまいます。
原作のアメコミをギュッギュッと濃縮させたからかもしれませんが、どうしても飛び飛びな印象を受けるんですよね。今回は原作者も全面的に協力されているみたいなのですが、映画にする場合って原作のテイストを取り入れるぐらいで話は全く新しい物を作った方が、往々にして面白くなります。マーベルみたいに。その辺りが上手くいってなかったかなっと。
アクションシーンやビジュアルは一見の価値があるので、気楽に(ちょっとグロいですが)B級な大作映画を観るって気持ちだと、仕事で疲れた頭を程よくリフレッシュできると思います。