「エクストリームな生の実感」フリーソロ 映画野郎officialさんの映画レビュー(感想・評価)
エクストリームな生の実感
まさにクレイジージャーニーだ。いったいそれに何の意味があるんだろう。正直そう思わざるを得ない。
そこに山があるからどころではない。撮影クルーが集中の邪魔になるというやりとりもあるが、本当に孤独でただただ断崖絶壁の岩山をクライミングするだけだ。
それは常に死と隣り合わせ。愛する人の心配をよそに、それだけに没頭し人生を捧げる。家庭を大切にしたいと考える(一般的には普通と言われる)彼女の価値観も理解できないという。
自分は当たり前のようにやりたいことをやり、挑戦という生きがいを味わいたい。人生という時間はただそれだけのためにあると。
鳥になりたいと飛行機をつくったライト兄弟のように、思いを寄せる女性に近づきたいとFacebookをつくったザッカーバーグのように、自分の素直な欲求にしたがっているだけか。
自然の一部としてバンで生活する彼の生き方にも強く感銘を受ける。
人生にとって大切なものはなにか。それを問いかけてくれる。
圧倒的なリアリティと手足が震えるほどの臨場感ある映像に引き込まれる、素敵なドキュメンタリー作品。
コメントする