「【稀有なクライマーが恋人の涙、フリーソロクライミングシーンをカメラに撮られる緊張感などを乗越え、自然体で1000Mのビッグ・ウォールに臨む姿が神々しい。】」フリーソロ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【稀有なクライマーが恋人の涙、フリーソロクライミングシーンをカメラに撮られる緊張感などを乗越え、自然体で1000Mのビッグ・ウォールに臨む姿が神々しい。】
ー ヨセミテの花崗岩の一枚巨岩「エル・キャピタン」ー
・この、1000Mの屹立する巨岩にフリーソロで臨んだ人がいたとは知らなかった。
(「エル・キャピタン」は過去”岳人”を読み耽っていたので偶々知っていた)
・この超人、アレックス・オノルドの思考、言動が常人離れしている。医者曰く、”余程の興奮がないと脳の一部が機能しない・・・・”
・彼がフリーソロに臨むまでの過程が実に丁寧に描かれる。補助ロープを付けて難所を越える練習を何度も行う。怪我もする。恋人との会話も我々は見聞きする。撮影スタッフとの遣り取りも露わに描かれる。超人は第六感も大切にする。
・矢張り圧巻なのは、フリーソロで「エル・キャピタン」を一気に駆け上がっていく彼の姿である。
・地上のカメラマンが据え付けカメラの脇で目を覆い、”こんな仕事は二度と受けない”と呟く中、練習で難度も墜落した箇所もアレックスは次々と乗り越えていく。
この各シーンは本当に凄すぎる。
・クラックに身を入れクロールしながら、指半分の突起を頼りに振り子トラバースしながら、空手キックで壁に圧をかけながら、着々と頂上に向かうアレックスの姿は観ていて身震いがする。
・アレックスが自然と一体になった時が続き、彼は頂上に到達する。満面の笑顔だが涙はない。歓喜するスタッフ、恋人。が、彼は意外と冷静だ。
・信じ難き、物凄すぎるビッグ・クライミングを堪能させていただきました。
<撮影部隊の頑張りと撮影テクニックもこの傑作ドキュメンタリーを支えていることは、観れば分かる。>
<エンドロールで平山ユージの名前が出た時は、感慨深かったなあ・・。>
<2019年9月7日 映画館にて鑑賞>
NOBUさんコメントありがとうございます。『MERUメルー』はご覧になりましたか?今作も素晴らしいですが、MERUも負けず劣らず素晴らしかったです。まだ鑑賞していなければ是非。震えます。