劇場公開日 2021年4月30日

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「すべて笑いに変えてしまうユルさ」ビーチ・バム まじめに不真面目 コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5すべて笑いに変えてしまうユルさ

2021年5月3日
PCから投稿

コメディとしては秀逸。

この主人公に感情移入はまったくできないし、憧れることもないし、羨ましくもない。
しかし、なんかこう……
シリアスなシーンもすべて笑いに変えてしまうユルい演出と、「変なキャラだなー」と観察気分で楽しめる感じ。

予測不能の行動そのものがエンタメ要素。
真の「放蕩」とはこれだ!とばかりに、とことん自由、とことん馬鹿で本能のまま。
依存症を克服する姿や、抜けられない地獄を描く映画が多い中、この作品は「ダメでいいじゃない」「ろくでなしは所詮ろくでなし」とやりっぱなし。

努力を一切しない『無責任男』シリーズか?
いやいや、『ハングオーバー』シリーズ? 『ビルとテッド』シリーズ?
『最後のパーティー』(2016)、『プロジェクトX』(2012)、『TED』(2012)『ジェクシー! スマホを変えただけなのに』(2020)みたいなノリ?
人を殺すことのない、『ダークナイト』(2008)のジョーカーとか、最初の『スーサイド・スクワット』(2016)のハーレイ・クインにメンタリティが近い気もして。

あらすじには「窮地に」なんて書いてありますが、実際に映画を観てみると本人は全く窮地だと思ってなくて、すべてを楽しんでいるように見えました。

でも、絶対に真似しちゃだめよ(笑)

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コージィ日本犬