劇場公開日 2019年11月8日

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「女優陣が凄い」ひとよ 山の手ロックさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0女優陣が凄い

2019年11月24日
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鑑賞方法:映画館

父から虐待を受けている子供たちを助けるために、父を殺した母。ショッキングな設定だが、児童虐待がクローズアップされる中で、現実に起こり得るかもと感じてしまう。
設定は「ビジランテ」と共通しているが、アクションで見せるより、子供たちの感情により焦点を当てて、丁寧に描いている。
とにかく俳優陣の演技、特に女優陣が凄い。冒頭から、田中裕子の表情、セリフ回し含めて、存在感が圧倒的。松岡茉優もとても良いが、周りの筒井真理子、韓英恵、MEGUMIもみな見せ場と味わいがある。男優陣も熱演しているが、佐々木蔵之介の力演ぶりはちょっとフィットしていなかったかな。
シリアスな中でも、ふっと笑いがこぼれるエピソードを入れるなど、緩急のある演出で、これまでの作品と比べると薄味ではあるが、白石和彌ならではの後味の良さがある。

山の手ロック