「誰が主人公か分かりにくい映画」ひとよ ichigoichieさんの映画レビュー(感想・評価)
誰が主人公か分かりにくい映画
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ラブな映画や好きな俳優重視で映画を選んでおりますが、この度はそのどちらにも該当しない映画で、予告から観てみたいと思い観ました。
毒親で苦しんでいる子供は悲しいかな今の世の中多いのではないかと思います。子供は親を選べないのに、最終的には被害を被った子供の方が気持ち的な折り合いを付けることでしか幸せになる道がないという、現実を突きつけている映画でした。
田中裕子が演じる母親は、謝らないことをモットーに15年も服役していたのに飄々としており、子供のことを自分なりに大切にしているようですが異色の毒親ぶりが上手く演じられていました。
一方の佐々木蔵之介が演じる父親は、過去から足を洗って全うに生きたいと願いながらも、自分が積み重ねてきた過去の悪行がそれを許さないという、現実を受け入れられない人の弱さを上手く演じられていたなと感じました。
どちらの親も、実際ここまでのことはないにしても、ありがちな親なのかなと感じました。迫力も申し分ありませんでしたが、家族の映画は狭い世界なので、満足感は若干低めでした。
そんなことを考えながら最後に振り返ると、佐藤健が主人公なのに存在感が小さいという、不思議な映画でした。
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