「自分にとっては特別な夜でも、他人にとってはなんでもない夜なんですよ。」ひとよ 栗太郎さんの映画レビュー(感想・評価)
自分にとっては特別な夜でも、他人にとってはなんでもない夜なんですよ。
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役者陣の好演は光るが、どうもどこかですでに演じた役の焼き直しのような印象。案の定、イメージの範疇の演技と物語の進行。だから素直に映画に入っていけない。
設定や演出も雑。
・至近距離でおまけにバックでは、当たり所が悪くて下半身不随くらいのはなろうが、死には至らない。何度も乗り上げれば別だが。
・嫌がらせが何度もあるのに、いやなくてもこのご時世、タクシー会社の敷地に防犯カメラがない不思議。
・長男は、大洗の実家に住んでいて、石岡の会社まで通っているようだが、けっこう遠い(40km以上)。
・長男嫁は、母親が殺人を犯したことを知らなかったようだが、車で行き来できる距離でありながら、何の噂話も耳にしなかったというのは、相当な世間知らずか鈍感。ありえない。
・会社にとって、殺人後のゴタゴタは端折っていたとしても、「蔵之介」の後に何事もなかったかのように営業はできないんじゃないか?あれは事故ではすむわけはなく、事件である。
・いろいろな「家族の形」を問いたいのであろうが、蔵之介親子も、筒井真理子家族も、どうも中途半端感が否めず、むしろ本筋にまとわりつく雑音にしか感じなかった。
で、誰なんだい?嫌がらせの犯人は。張り紙も次男の仕業なのかい?その次男は、騒動の種を造ったことに贖罪の意識は希薄なのかい?
涙なんてひとつも誘われず。
ひとよ=一夜、なのだという。この映画に「夜」らしきシーンはあったか?殺人事件の夜のことを言っているのか?
ああそうそう、あれから若い三兄弟はどこに行ったのだ?現場の保全どころか、証拠物に乗り込んで。
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