「どっと疲れる作品。」ホテル・ムンバイ キッスィさんの映画レビュー(感想・評価)
どっと疲れる作品。
クリックして本文を読む
2008年、イスラム原理主義の過激派が起こしたホテル・ムンバイでのテロをほぼ再現したもの。
イスラム過激派の思想・・・西洋文化によって自分たちが置き去りにされ、敵対心を持つようになり、西洋人を中心とした富裕層を殺すことが目的だった。アンチテーゼを作り出し、思考停止にし、洗脳することによって殺すことが聖戦だと思い込ませる。日本人から見ると、イスラムは怖いと思ってしまいがちだが、決してそんなことはない。むしろイスラムの方々は助け合いの精神が他の民族よりもあり、優しい。
格式あるホテルだからこそ、お客様は神様のもといかに安全に避難させようと奔走したのかが伝わってくる。そこには自分のことしか考えていない外国人もいたし、避難している中で疑心暗鬼になって周りが信じられなくなった老女もいたが、普段から心がけている心からの接客によって落ち着きを取り戻し、一丸となって脱出の機会をうかがう。
犠牲になった大半が従業員というのもこれまた悲しい。
テロの犠牲者の立場だけではなく、テロ側のことも垣間見ることができて、双方の考えていること、心理戦も分かり、なおさら緊迫感が伝わってくる。見終わったあと、どっと疲れた。
コメントする