「ダイハードでタワーリングインフェルノでポセイドンアドベンチャーだ!」ホテル・ムンバイ 星のナターシャさんの映画レビュー(感想・評価)
ダイハードでタワーリングインフェルノでポセイドンアドベンチャーだ!
インドのムンバイで実際に起きた同時多発テロを題材にした
テロリストものであり集団脱出ものでもある。
「ダイハード」や「タワーリングインフェルノ」と違うのは
主役は型破りな刑事や頼りになる消防士ではなく
単なるホテルのコックやウエイターやフロント係。
だからこそ最後、観終わった時に本当に良かった!!
と言う思いが
素直に湧き上がってきます。
ドキドキハラハラして最後は泣ける!
文句なくおすすめです。
で、月に8回程映画館に通う中途半端な映画好きとしては
ホテルマン達が直接テロリストと戦うことはないけれど
勝手知ったる自分たちの職場であるホテルの構造を利用して
テロリストから隠れるシーンは「ダイハード1」的であり
個々の客室でのエピソードで、重要な役割のセレブ夫婦の描写は
「タワーリングインフェルノ」的であり
安全な場所から逃げるのか?止まるのか?
その選択の集団心理的な部分は
「ポセイドンアドベンチャー」を彷彿とさせます。
テロリストとは言え犯人達はまだ13〜5歳の少年達なんです。
インド中東系の人を見慣れてないので
日本人からはパッと観ただけでは解りにくいのですが
ところどころにまだ子供なんだと言う描写が出てきます。
勇者でも超人でもないホテルマン達の頑張りの対極に
大人に操れている少年達の不憫さが相まって
余計にこの事件の真の首謀者への怒りが込み上げます。
そしてもっと大きな本当の敵。
あまりに大きすぎる経済格差への怒りが〜〜
それとインドが舞台の映画だけど、
オーストラリア・アメリカ・インド合作なので
インド映画特有のダンスシーンは有りません。
踊ってる場合じゃないしね〜〜(笑)
@お勧めの鑑賞方法は?
映画館で観ないと、この五つ星ホテルの平時の美しさや
事件が起きた時の銃撃の容赦の無さは伝わってこないと思います。