「心が掴まれる感覚」ホテル・ムンバイ takaさんの映画レビュー(感想・評価)
心が掴まれる感覚
2008年インドのムンバイで起こった同時多発テロを
題材にタージマハルホテルを占拠された事件を描く。
史実に基づいているので過度な脚色は出来ない分
映画としての描き方は限定的となる。
現在においてはホテルムンバイは再度
運営を再開しているものの、いざ海外のホテルに
宿泊してこんな事件が起こったらと思うと
圧倒的な恐怖に支配される。
この事件の背景には印パ対立問題や
宗教問題など複雑な糸が絡みつく。
印パ対立の根元には米ソの問題も絡むし
テロの少年達が白人達を人質にするのも
そういった問題があるからであり、
歴史の陰の部分が祖父以前の代からの
因縁を持たせ若い人間たちを不幸に陥れていく。
これは舞台の印パだけでなく、我が国に関しても
決して外れていないのだと思う。
この映画において最もピュアな存在の人間が
これからの未来において、どう感じて生きるのか。
製作陣の希望を担っているように感じた。
印パ対立において希望を描いた「バジュランギおじさんと小さな迷子」を
鑑賞しておくとズシンと来た心を救ってくれると思う。
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