「感動し、涙したが、ずしっと重苦しい思いが湧き上がってきた」ホテル・ムンバイ bionさんの映画レビュー(感想・評価)
感動し、涙したが、ずしっと重苦しい思いが湧き上がってきた
テロリストの少年が怒りの感情も発せず、無機質に機関銃で無関係の人を殺していく。まるで、伸びた雑草を電動ノコギリで刈っているようであった。
貧しい少年を洗脳して殺人マシーンに仕立てたテロリストの幹部に激しく憤りを感じた。無垢な少年テロリストの命も、関係のない罪なき人の命も目的のために奪ってしまう。何重にも罪深い。
救いなのは、利他の心を持つ人たちであった。陣頭指揮しながらも、家族のいる部下を思いやる料理長。貧弱な装備で突入した地元警察の警察官、脅されも客を守るために銃でうたれることを選択したロビーの女性スタッフ。
全編にわたって緊張感が続き、テロの恐ろしさを感じる映画だった。助かった人に安堵し、犠牲になった人の魂が救われることを祈った。
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