「聖地巡礼"風"作品と言う切り口は良い」魔女見習いをさがして キングオブモブさんの映画レビュー(感想・評価)
聖地巡礼"風"作品と言う切り口は良い
20年前の共通の作品「おジャ魔女どれみ」に対して思い入れのあった事がきっかけとなって、年齢も職業も環境も違う者同士が偶然出会い意気投合して聖地巡礼の旅に出ると言う話。
聖地巡礼を軸としながらも、お互いの抱える様々な問題や困難に立ち向かって行きます。
作品が作中でBD化やインターネット配信されていたりモデルになった建物等が登場したりと言う、二次元作品を二次元的に俯瞰で見ている様な不思議な世界観が広がる映画。
当時の作品の映像やBGM等も流れ、作風そのものはあまり失われていないと感じました。
またテーマ曲が新規収録されていたり、
当時のメインキャストが出演していたりほとんど引退状態にある声優さんまでこの記念作品のために参加していると言う愛情を感じる作品。
ただし、聖地巡礼と言いつつたびたび映像に出てくる作品のキャラクターとの関わりが全くのゼロでは無い様にも描かれている辺りがあやふやでチグハグな感じもしました。
好意的に捉えるとすれば作品のキャラクター達が登場人物達、およびかつての視聴者達を見守ってくれているのだと受け取れば腑に落ちるのかもしれませんけどね。
テーマ曲に関してもしんみりとする感じのアレンジなのも良いですが、あくまで当時の思いを馳せるためにある映画と言うのであれば曲調だけでもそのままの方が良かったのかも知れません。
余韻に浸るには丁度良いのかも知れませんが、オープニング曲もエンディング曲も同系統のアレンジにしてしまっている影響でメリハリが無く盛り上がりに欠けます。
あとこの映画は元ネタの作品の内容を微塵も知らずに観た場合楽しめるのかどうかは正直言って全くわからないです、アニメ映画ではありますがこども向けには作られていない様にも感じます。
最後に一つだけコアな意見を言いますが、憧れていたとされるキャラクターとほうきの乗り方が違う登場人物が居るのがもったいない。